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試して分かった「Core Ultra 200V」の実力! Intelの新型CPUはゲームチェンジャーだと思ったワケ 現行ノートPCとの決定的な違いは?

ITmedia PC USER 2024年9月24日 22時15分

 既報の通り、Intelのモバイル向け新型SoC「Core Ultra 200Vプロセッサ」(開発コード名:Lunar Lake)を搭載するノートPCの販売が9月24日(米国太平洋夏時間)に解禁される。日本時間では9月25日だ。

 同社としては初となる「新しいAI PC(Copilot+ PC)」の要件を満たすNPUを備える他、メモリを統合したパッケージ、ハイパースレッディング(マルチスレッド)機構を廃止したパフォーマンスコア(Pコア)など、見どころの多いCore Ultra 200Vプロセッサだが、その実力はいかほどなのだろうか。

 今回、インテル(Intelの日本法人)の協力を得て、ASUSTeK Computer(ASUS)製ノートPC「ASUS Zenbook S 14(UX5406)」のCore Ultra 258Vモデルをいち早く試すことができた。本機を通してCore Ultra 200Vプロセッサの“実力”をチェックしていこう。

●お断り

 今回レビューするASUS Zenbook S 14(UX5406)は、海外市場向けモデルで、米国英語(US)キーボードと英語版OSが採用されています。日本市場向けモデルは、日本語キーボードと日本語版OSが搭載されます。

●「ASUS Zenbook S 14(UX5406)」ってどんなノートPC?

 今回試用するZenbook S 14(UX5406)は、3種類のCore Ultra 200Vプロセッサを搭載するモデルが用意されており、それぞれ「スカンジナビアンホワイト」と「スマイアグレー」の2色から選べる。全構成がIntelが定める「Intel Evo Editionプラットフォーム」に準拠する。

 今回レビューするのは、Core Ultra 258Vを備える最上位モデル(タッチディスプレイ搭載)のスマイアグレー構成だ。SSDの容量以外は同一仕様の日本市場向けモデル(UX5406SA-TU7321GR)は、直販価格が29万9800円となる。

 本機の重量は公称値で約1.2kg、厚さは最薄部で約1.1cmと高い可搬性を備えている。ASUSが4年の歳月を掛けて開発したというセラミックとアルミニウムを組み合わせた独自素材「Ceraluminum(セラルミナム)」を採用することで、「軽さ」「頑丈さ」「高い質感」を高いレベルで共存させたという。

 レビュー機の主なスペックは以下の通りとなる。

・SoC:Core Ultra 258V

・CPUコア(パフォーマンスコア):4基4スレッド(2.2GHz~4.8GHz)

・CPUコア(高効率コア):4基4スレッド(2.2GHz~3.7GHz)

・GPUコア:Intel Arc Graphics 140V(Xeコア8基/最大1.95GHz)

・NPUコア:Intel AI Boost

・メモリ:32GB(LPDDR5X-8533)

ストレージ:512GB SSD(PCI Express 4.0接続)

ディスプレイ:14型「ASUS Lumina OLED」(有機EL)

・パネル解像度:2880×1800ピクセル(アスペクト比16:10)

・タッチセンサー:あり(最大10点同時検知)

・リフレッシュレート:最大120Hz

・輝度:最大600ニト(HDRコンテンツ表示時)

・HDR:対応(VESA DisplayHDR True Black 600認証取得)

・色域:DCI-P3 100%カバー(PANTONE認証取得)

・表示色数:最大約10億色

・表面加工:グレア(光沢)

Webカメラ:約207万画素(顔認証対応)

OS:Windows 11 Home(バージョン24H2、※1)

ボディーサイズ:約310.3(幅)×214.7(奥行き)×11.9~12.9(高さ)mm

重量:約1.2kg

(※1)Copilot+ PC固有の機能は、11月に予定されているWindows Updateで追加される予定です

ディスプレイはきれいで鮮やか ただし映り込む

 ASUSにおいて、Zenbookはコンシューマー(個人)向けプレミアムブランドという位置付けだ。

 コンシューマー向けということもあってか、ディスプレイパネルは光沢加工となっている。周囲の環境や表示コンテンツによっては照明や使う人が写り込んでしまうので、家電量販店などで展示されていたら確認することをお勧めする。

 汎用(はんよう)のアンチグレアフィルムを貼ると映り込みはほとんど気にならなくなるが、色の鮮やかさと再現性は少し犠牲になってしまう。ここはなかなか悩ましい。

 ディスプレイは最大で135度ほどまで開く。パタンと180度開くことはできないので注意したい。

Windows Studio Effectsは利用可能 ただしCopilot+ PC固有機能は11月以降に

 Webカメラは約207万画素で、フルHD(1920×1080ピクセル)撮影と顔認証に対応する。近接センサーも搭載しているので、設定次第で「離れると画面オフ」「近づくと画面オン」「視線を外すと画面オフ」の設定も可能だ。

 カメラを使わない際は、F10キー(Fn+F10キー)でソフトウェア的にオン/オフを切り替えられる。

 本製品のWebカメラでは「Windows Studio Effects」を利用できる。Copilot+ PCに準拠しているため、Copilot+ PC固有の追加機能にも対応する……のだが、Core Ultra 200Vプロセッサを含むIntel(x86)アーキテクチャでは11月に行われるWindows Updateによって利用できるようになる予定で、現時点では追加機能を利用できない。

 もっとも、Windows Studio Effectsの基本機能は今でも使えるので、うまく活用したい。

ポート類は必要十分

 ポート類は、左側面にHDMI出力端子、Thunderbolt 4(USB4)端子×2と3.5mmイヤフォン/マイクコンボジャックを、右側面にUSB 10Gbps(USB 3.2 Gen 2) Standard-A端子を備える。Thunderbolt 4端子はUSB PD(Power Delivery)規格の電源入力と、DisplayPort Alternate Mode準拠の映像出力に対応する。最近はUSB Standard-A端子やイヤフォン/マイクコンボジャックをあえて省くノートPCが増えている中、きちんと装備しているのは好感が持てる。

 ワイヤレス通信はWi-Fi 7(IEEE 802.11be)とBluetooth 5.4に対応する。Core Ultra 200Vプロセッサでは、これらの通信モジュールもパッケージ内に統合されている。

キーボードは打ちやすい

 キーボードはLEDバックライト付きで、暗所でも快適なタイピングを実現している。先述の通り、今回のレビュー機は海外市場向けなのでUS配列のキーボードを搭載しているが、日本市場向けモデルには日本語配列(84キー)が搭載される。

 筆者は普段、主にUS配列キーボードを使っている。そのせいもあってか、タイピングに特別な違和感を覚えなかった。大きいタッチパッドも使いやすい。

 電源ボタンは、キーボードの「PrtSc(Print Screen)キー」と「Deleteキー」の間に設けられている。キータイプ中の“誤爆”を防ぐために右端設置を回避したものと思われるが、筆者個人としては電源ボタンはキーボードの外に設けてほしいと思った。

SSDは必要十分な性能

 レビュー機は、PCI Express 4.0接続の512GB SSDを搭載している。モジュールはSamsung Electronics(サムスン電子)製の「MZVL8512HELU-00BTW」だ。同社の「PM9C1シリーズ」の512GBモデルの1つで、公称のシーケンシャル(連続)リード性能は毎秒4950MB、シーケンシャルライト性能は毎秒2500MBとなる。

 「CrystalDiskMark 8.0.4」で読み書き性能を計測してみた限り、本機ではおおむね公称通りのパフォーマンスを発揮できているようだ。必要十分な性能といえるだろう。

バッテリー持ちは公称の動画再生時で「約13.1時間」

 本製品には4セル(定格容量72Wh)のリチウムポリマーバッテリーが搭載されている。付属のACアダプター(最大65W出力)を使うと、約49分で容量の60%まで充電できるという。

 日本向けモデルの公称駆動時間は、JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver.3.0)に基づくと動画再生時で約13.1時間、アイドル時で約19.7時間、同法(Ver.2.0)に基づくと約23.3時間だという。有機ELディスプレイを使っていることを勘案すると、駆動時間は比較的長めだ。

 実際の駆動時間は、この後のベンチマークテストでチェックしたい。

●SoC(CPU)の性能は「メーカー次第」

 ここ最近、Intelのモバイル向けCPU/SoCは「標準消費電力(PBP:Processor Base Power)」と消費電力の「上限値」「下限値」を定めた上で、実際の消費電力設定はPCメーカーに“お任せ”している。つまり、同じCPU/SoCを搭載していても、メーカーやモデルによってパフォーマンスに差が生じうるということだ。

 この点はレビュー機が搭載しているCore Ultra 258Vも例外ではなく、Intelが定める消費電力設定は以下の通りとなっている。

・標準:17W

・下限:8W

・上限:37W

 今回レビューしているZenbook S 14(UX5406)では、ユーティリティーアプリ「MyASUS」で冷却ファンの回転モードを設定できるが、ファン回転モードに応じてSoCの消費電力の下限/上限設定が変わるようになっている。具体的には以下の通りだ。

・ウィスパーモード(最大ノイズ:25dBA)

・最小:12W

・最大:17W(純正標準値)

スタンダードモード(最大ノイズ:32dBA)

・最小:17W(純正標準値)

・最大:22W

パフォーマンスモード(最大ノイズ:44dBA)

・最小:24W

・最大:28W

フルスピードモード(最大ノイズ:47dBA)

・最小:28W

・最大:33W

 当たり前かもしれないが、より大きな騒音(≒ファン回転数)を許容するほど、消費電力(≒パフォーマンス)は向上する。ただ、一般的なユーザーはファンの回転数設定を行う機会は少ないと思われるため、今回のレビューでは特記のない限り「スタンダードモード」に固定してテストを行う。

●ベンチマークテストで実力をチェック!

 それでは、Zenbook S 14(UX5406)を通してCore Ultra 258Vの実力をチェックしていこう。

 先述の通り、MyASUSでのファン回転設定は特記のない限り「スタンダードモード」とした上で、AC駆動の状態でテストを行う。Windowsの電源モードも原則として標準設定の「バランス」とした。あくまでも“素で”どこまで使えるのかを見るためだ。

CINEBENCH R23

 まず、CPUコアの性能を確認すべく「CINEBENCH R23」を実行した。このテストは、Windowsの電源設定を「バランス」「トップクラスの電力効率(省電力重視)」「最適なパフォーマンス(性能重視)」を切り替えつつ実行した。以下の通りの結果だ。

・マルチコア

・トップクラスの電力効率:7883ポイント

・バランス:8108ポイント

・最適なパフォーマンス:8087ポイント

シングルコア

・トップクラスの電力効率:1877ポイント

・バランス:1875ポイント

・最適なパフォーマンス:1842ポイント

 バランスと最適なパフォーマンスは、誤差といえる範囲内に収まった。一方で、トップクラスの電力効率を選ぶと、ポイントはそれなりに下がる。

CINEBENCH 2024

 続けて、CINEBENCHシリーズの最新版「CINEBENCH 2024」を使って、バランス設定時のAC駆動時とバッテリー駆動時のCPUパフォーマンスをチェックした。結果は以下の通りだ。

・マルチコア

・ACアダプター駆動:492ポイント

・バッテリー駆動:389ポイント

シングルコア

・ACアダプター駆動:119ポイント

・バッテリー駆動:70ポイント

 バッテリー駆動ではACアダプター駆動の6~7割程度のスコアとなっている。デフォルトでは、バッテリーの駆動時間を重視する電源チューニングになっているようだ。

PCMark 10の結果

 CPUに特化したテストを終えた後は、総合的なベンチマークテスト「PCMark 10」を実行してみよう。

 こちらはACアダプター駆動とバッテリー駆動のそれぞれで、MyASUSのファン回転設定を「ウィスパー」「スタンダード」「パフォーマンス」「フルスピード」の4つを切り替えつつテストを行った。Windows側の省電力設定は「バランス」で固定している。総合スコアは以下の通りだ。

・ACアダプター駆動

・ウィスパー:7090ポイント

・スタンダード:7142ポイント

・パフォーマンス:7162ポイント

・フルスピード:7294ポイント

バッテリー駆動

・ウィスパー:4557ポイント

・スタンダード:4887ポイント

・パフォーマンス:4940ポイント

・フルスピード:6794ポイント

 基本的には、ファンの風切り音が大きくなるほどスコアが伸びるという感じだ。名前通り、フルスピードだとファンがかなり高速に回るため、静かな場所での利用には向かない。普段はスタンダードで使うのが吉である。

 Core Ultra 200Vプロセッサは、全モデルがパフォーマンスコア(Pコア)4基+高効率コア(Eコア)4基の計8コア構成だ。しかも、Pコアではマルチスレッド機構を廃止している。しかし、PCMark 10のスコアを見る限り、競合の8コアCPUと比べてもAC駆動時の性能面では遜色ない。

 ただ、先ほどのCINEBENCH 2024のスコアと同様に、バッテリー駆動になるとAC駆動の6~7割程度の性能となってしまう。とはいえ、MyASUSでファン速度をフルスピードに設定するとACアダプター駆動時の9割程度の速度は出るようになる。

 本製品の場合、バッテリー駆動時でもパフォーマンスを引き出したいなら「ファン設定をフルスピードに」を忘れないようにしたい。

3DMark

 Core Ultra 7 258Vは、GPUとしてIntel Arc Graphics 140Vを統合している。そのパフォーマンスを確認すべく、「3DMark」の主要なテストを実施してみた。総合スコアは以下の通りだ。

・Fire Strike(DirectX 11/フルHD):8433ポイント

・Fire Strike Extreme(DirectX 11/WQHD):4130ポイント

・Fire Strike Ultra(DirectX 11/4K):2213ポイント

・Time Spy(DirectX 12/WQHD):3946ポイント

・Time Spy Extreme(DirectX 12/4K):1955ポイント

・Solar Bay(軽量レイトレーシング):1万4767ポイント

・Port Royal(重量レイトレーシング):1796ポイント

 以前、PC USERで掲載した西川氏の記事において、「Core Ultra 200VプロセッサのGPUは、内蔵GPUとしては結構高性能」と触れられていたのだが、ここまで性能が良いとは驚きである。どちらかというとピュアモバイル向けという製品特性を考えると、さらに驚いてしまう。

UL Procyon AI Computer Vision Benchmark

 Core Ultra 200Vプロセッサは、推論演算に特化したNPUを搭載している。これを生かしたアプリも、少しずつだが増加傾向にある。

 そこでベンチマークテストスイート「UL Procyon」から、オブジェクト認識(コンピュータビジョン)を通して演算性能を確認する「AI Computer Vision Benchmark」を実行してみた。テストでは幾つかのAPIを選択できるが、今回はCPUコア/GPUコア/NPUコアの“全て”を比較する観点から「Intel OpenVINO」を使うバージョンを選択した。スコアは以下の通りだ。

・INT8(8bit整数演算)

・CPU:213ポイント

・GPU:1313ポイント

・NPU:1739ポイント

FP16(16bit浮動小数点演算)

・CPU:67ポイント

・GPU:886ポイント

・NPU:978ポイント

FP32(32bit浮動小数点演算)

・CPU:66ポイント

・GPU:291ポイント

・NPU:計測不可(非対応)

 基本的にはGPUが一番スコアが高い(≒演算が速い)と思いきや、整数演算と16bit浮動小数点演算ではNPUの方が良いスコアだ。AI処理演算の内容にもよるが、NPUにうまくオフロードできれば高速かつ電力消費を抑えて処理を行えるようになる。

UL Procyon AI Image Generation Benchmark

 「NPUを搭載したということは、ローカルでも生成AIを動かせるのでは?」という人もいると思う。そこで、UL Procyonから画像生成AIのパフォーマンステスト「Image Generation Benchmark」を試した。

 このテストはStablity AIが開発した「Stable Diffusion」を使って画像生成AIにかかる演算パフォーマンスをチェックする。テストはAIモデル(バージョン)と演算内容が異なる3パターン用意しているが、今回はCore Ultra 200Vプロセッサでも利用できる「Stable Diffusion 1.5」のINT8テストを実行した。結果は以下の通りだ。

・GPU:2267ポイント

・NPU:2659ポイント

 先ほどのコンピュータビジョンの整数演算テストと同様に、GPUよりもNPUの方がパフォーマンス面で上回った。整数演算を多用するタイプのAIであれば、NPUを活用することでGPUの負荷をオフロードできる上、消費電力も抑えられる。

PCMark 10 Battery Profile Test(Modern Office)

 CPUコア(とスレッド)の数の割に、Core Ultra 258Vの性能はそこそこに良いことが分かった。問題はバッテリーの駆動時間だ。公称値は先述したが、あくまでも“公称値”であって、実環境におけるバッテリー駆動時間はアプリの稼働状況や画面輝度などによって大きく変わりがちだ。

 そこで今回はPCMark 10に内包された Battery Profileテストの中から「Modern Office」シナリオを選択してバッテリー駆動時間を計測した。少し“いじわる”をして、画面の輝度は100%としている。

 公称でのバッテリー駆動時間があまりに長いため、テストは就寝前に始めた。約7時間30分後、起床してテストの進捗(しんちょく)を確かめてみるとバッテリーが半分も減っていなかった。「ぐっすり寝ても少しは残っているかな」とは思っていたのだが、想像以上の残量だ。

 結局、残量100%から3%(強制休止状態)になるまでに掛かった所用時間は18時間19分だった。ACアダプター駆動時と比べて、ベンチマーク上の性能は設定次第で6~7割程度となるものの、オフィスワークで使うというシナリオでは大して問題にならないだろう。

 今回は、画面輝度をあえて100%に引き上げてテストした。画面輝度を50~60%程度に抑えれば、バッテリー持ちは一層改善するだろう。

●いろんな意味で今までの「Intel CPU」の常識を打ち破っている

 筆者は今、Core i7-1280P(Pコア6基12スレッド+Eコア8基8スレッド)と32GBメモリを搭載するモバイルノートPCをメインとして使っている。今回のレビューに合わせて、このPCで久しぶりにPCMark 10を完走させたところ、総合スコアは5340ポイントとなった。

 それに対して、今回レビューしたZenbook S 14(UX5406)のCore Ultra 7 258Vモデルの総合スコアはスタンダードモードで7142ポイント。バッテリー駆動時でも4887ポイントと、メインのモバイルノートPCと大差がない。

 子細にスコアを見てみると、内蔵GPUのパフォーマンスも問われる「Productivity」「Digital Content Creation」において大きく引き離されているようで、日常使いを見る「Essentials」ではそこまで決定的な差はない。

 とはいえ、“たった”2年の差、しかも物理的なCPUコアが6基も多いのにここまでコテンパンにやられてしまうと、「自分のノートPCとは一体何なのだろうか……」という思いにどうしても駆られてしまう。

 今回のテストを通して分かったことは、CPUコアにばかり目を向けていてはいけないのだということ。SoCは“バランス”が大切なのだ。そういう意味では、Core Ultra 200VはIntelアーキテクチャのCPUにおける大きな“ゲームチェンジャー”といえるのかもしれない。

 これからモバイルノートPCの購入を考えている人は、家電量販店などでCore Ultra 200Vプロセッサ搭載モデルと、従来のCore Ultraプロセッサ(シリーズ1)、あるいはさらに過去世代の同等クラスのCPUを搭載するノートPCとよく比較してから購入しよう。Core Ultra 200Vプロセッサは、それくらいビックリする存在だ。

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