Infoseek 楽天

iOS 18で初実装! MacからiPhoneの画面を丸ごと操作できる「iPhoneミラーリング」で知っておきたい設定と操作

ITmedia PC USER 2024年9月30日 15時5分

 9月にリリースされた「macOS Sequoia」には、MacにiPhoneの画面を表示して操作できる「iPhoneミラーリング」機能が追加された。本記事では、同機能の使用方法について、概要を解説していこう。

●デバイスがシステム条件を満たしているか確認

 iPhoneミラーリングを使うには、まずハードウェア的にシステム条件を満たせるデバイスが必要になる。具体的には、「Apple Siliconを搭載するMac、あるいは IntelチップでApple T2セキュリティチップを搭載するMac」と「iOS 18以降をインストールできるiPhone」が必要だ。

 もし、手元のIntelチップ搭載MacがApple T2セキュリティチップを搭載しているかどうかを確かめたい場合には、Optionキーを押しながらアップルメニューを開き、最上部の「システム情報」を選択する。「ハードウェア」のカテゴリーにある「コントローラ」の欄を選択し、「機種名:Apple T2セキュリティチップ」の有無で判別できる。

●ソフトウェア関連項目の準備をする

 続いて、ソフトウェア関連の準備が必要だ。まずは、対応のMacにmacOS Sequoia 15.0以降をインストールし、対応のiPhoneにもiOS 18以降をインストールしておこう。

 また、これらのMacとiPhoneでは、(1)2ファクタ認証を有効にした同じApple アカウントにサインインしておく、(2)BluetoothとWi-Fiをオンにしておく、(3)iPhoneのインターネット共有をオフにしておく、(4)Macでもインターネット共有の接続やAirPlay、Sidecar等も使用していない状態にしておく、(5)iPhoneがMacの近くで画面がロックされた状態にしておく──という条件があるので、実行前にこれらもチェックしておく必要がある。

 なお、筆者が検証した範囲では、macOS Sequoia 15.0をインストールした際に、いくつかのネットワーク接続の許可が要求された。これらをブロックした状態では、iPhoneミラーリングが利用できなかったので、もしiPhoneミラーリングがうまく動作しない場合には、「システム設定」→「ネットワーク」→「ファイアウォール」→「オプション」から「外部からの接続をブロック」になっているUnix実行ファイルがあるかをチェックし、「外部からの接続を許可」に変えつつ、動作を確認してみるとよいだろう(残念ながら、ヘルプページやMacユーザーガイドなどでは、どの項目が必要なのかは言及されていない)。

●iPhoneミラーリングを使う方法

 システム条件を満たしたことを確認したら、「Launchpad」の画面などから「iPhoneミラーリング」アプリのアイコンをクリックしよう。

 うまく動作すれば、「MacでiPhoneを操作」というアプリウィンドウが表示されるので、「続ける」をクリック。続いてiPhone側でパスコード等を入力し、通知の連携の許可を選択しよう。これでiPhoneミラーリングが利用できる状態になる。

 なお、筆者は今回、MacBookのトラックパッドを用いて検証を行った。その上で、MacBookに表示されたiPhoneの画面操作は2本指スワイプやクリックで行えた。ただし、一部の操作については、iPhoneミラーリングアプリのウィンドウに用意されたボタンをクリックする必要がある。

・ホーム画面のページ切り替え操作:2本指での左右スワイプ

・ホーム画面からSpotlightの検索バー表示:2本指でのスワイプダウン

・アプリ画面内の上下スクロール:2本指での上下スワイプ

・ホーム画面に戻る操作:ホームバーのクリック、または「iPhoneミラーリング」アプリウィンドウ右上のアイコン(左側)のクリック

・アプリ画面の切り替え(アプリスイッチャーの表示):「iPhoneミラーリング」アプリウィンドウ右上のアイコン(右側)のクリック

 なお、公式のヘルプページでは[command + 1]のキー押下で「ホーム画面に戻る」のようなショートカットキー操作もいくつか紹介されてはいるが、筆者の検証環境ではうまく再現できなかった。また、iPhoneミラーリング画面内の「日本語かな」「English(Japan)」のキーボード切り替えについては、[shift]キーや[caps lock]の押下で行えた。

●知っておきたい設定と操作

 iPhoneミラーリングに関連する設定項目としては、以下の3つを把握しておこう。1つ目は、Macで同アプリのウィンドウを選択した状態で、メニューバーに表示される「表示」から、拡大/縮小操作が行えることだ。

 2つ目は、同様にメニューバーから「iPhoneミラーリング」→「設定…」をクリックすると、iPhoneの画面を表示する際に、毎回Macでユーザー認証を行うかどうかの設定を変更できることが挙げられる。

 3つ目は、iPhone側の設定操作として、「設定」アプリの「AirPlayと連携」内にある「iPhoneミラーリング」の欄で、接続設定したMacを削除できることだ。

この記事の関連ニュース