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世代最強のCPUとGPUのパワーを1台に! Ryzen 9 9950X搭載の「DAIV FM-A9G90」を試して分かったこと

ITmedia PC USER 2024年10月18日 17時0分

 マウスコンピューターのクリエイター向けPC「DAIVシリーズ」から、AMDのRyzen 9 9950X(開発コード名:Granite Ridge)を搭載した最新のデスクトップPC「DAIV FX-I9G90」が登場した。

 2023年から導入されたタワー型の高品位シャシーに、AMD Ryzenシリーズ最上位のRyzen 9 9950XとNVIDIAの超ハイエンドGPUであるGeForce RTX 4090を搭載した強力な内容となっている。実機を入手することができたので、内容を見ていこう。

●CPUはAMD Ryzenシリーズ最新/最強のRyzen 9 9950X

 CPUには、2024年8月に発売されたAMD最新のRyzen 9000シリーズ(開発コード名:Granite Ridge)の中でも、最上位のRyzen 9 9950Xを採用する。

 Zen 5アーキテクチャと4nmプロセスルールを導入しており、高性能コア(Pコア)のみを16コア32スレッドを備え、最大クロックが5.7GHzというパワフルな仕様だ。

 世代最高性能のCPUだけに発熱も大きいが、本製品では240mmの大型ラジエーターを備えた水冷クーラーで強力に冷却することで、高い性能を長く維持できるようになっている。

●メモリとストレージはBTOでカスタマイズ可能

 ハイエンドモデルらしく、メモリは64GB(DDR5-5600/32GB×2)、ストレージもPCI Express 4.0 x4対応SSDを2TBと、標準で十分な容量を搭載する。

 BTOでさらに増強することも可能で、メモリは最大128GB(32GB×4)、ストレージは、M.2 SSDを最大4TBまで内蔵できる。SSDに加えて3.5インチHDDを最大2基まで追加する構成にも対応可能だ。

 また、M.2 SSDについては、PCIe 4.0 x4対応SSDの中でも高性能な「WD_BLACK SN850X」や「Samsung PM9A1」を注文時に指定可能で、ストレージ性能にこだわりのあるユーザーにも対応できる。

●グラフィックス機能も最高峰! NVIDIA GeForce RTX 4090を搭載

 グラフィックス機能には、NVIDIA GeForce RTX 40シリーズの最高峰モデルであるNVIDIA GeForce RTX 4090を搭載する。

 1万6384基のCUDAコアに、レイトレーシング専用の第3世代RTコア、AI推論に特化した第4世代のTensorコアを統合し、24GBの大容量グラフィックスメモリ(GDDR6)、ハードウェアエンコーダーをデュアル搭載するという強力な内容だ。

 3Dゲームを4K(3840×2160ピクセル)以上の高解像度かつ高画質で快適にプレイできる描画性能はもちろん、AI推論の高速な処理性能、超高速エンコード性能を備えており、プレビューなどの描画処理、レンダリング、エンコード、AI推論を利用した超解像や自動フレーミングなど、クリエイティブワークのさまざまな場面で処理を高速化してくれる。

●大柄ながら運用しやすい専用シャシーを採用

 DAIV FM-A9G90のシャシーは、DAIVシリーズ専用のオリジナル設計で、2023年1月から導入された新型を採用している。

 このシャシーのプロダクトデザインには、数々の企業広告制作などで実績がある「アマナ」のクリエイターの声が反映されており、制作の道具としての機能性と美しい外観を兼ね備える。

 シャシーの上部にはハンドルが一体化されている。ハンドルのみで持って歩くような使い方は想定されていないため、移動する際は両手で支える必要があるが、持ち上げの際にしっかり力を入れてグリップできるハンドルがあることで負担が減り、設置や移動がしやすくなっている。また、後部の足部分にはキャスターも搭載しており、床上での前後の移動についてはハンドルで前部を軽く持ち上げるだけでスムーズに行える。

 シャシーの内部スペースは広く、大型の冷却装置やハイエンドパーツも余裕を持って格納可能だ。240mmラジエーター搭載の水冷クーラー、3連ファンの大型のGPUクーラー、前面に3基、背面に1基装着されるケースファンにより、強力かつ効率的な冷却が行える。

●2.5GBASE-Tの有線LANにWi-Fi 6Eの無線LANも標準装備

 グラフィックスカードの画面出力端子は、DisplayPortとHDMIを2基ずつ搭載しており、4画面の同時出力が可能だ。

 USB端子は、前面(上面手前側)と背面合わせ13基を備える。前面と背面それぞれにUSB Type-C端子を1基ずつ配置しているのも、細かいながらも好印象だ。

 通信機能も充実している。一般的な1000BASE-Tの2.5倍の転送速度をもつ高速規格「2.5GBASE-T」対応の有線LANに加えて、Wi-Fi 6E対応の無線LANとBluetooth 5.3を標準で装備している(Intel AX210の通信モジュールで対応)。

●ベンチマークテストで最高峰のパフォーマンスを実証

 ベンチマークテストのスコアを見よう。CPU性能をストレートに反映するCINEBENCH 2024(最低実行時間10分)のCPUスコアは2218ptsだった。ノートPC型のクリエイターPCで搭載例が多いCore Ultra 9 185Hの2倍を超えるスコアであり、シリーズ最強CPUならではという高いスコアをマークしている。

 総合性能のテストであるPCMark 10、3D描画性能をテストする3DMark、Stable Diffusionを利用した生成Ai性能をテストするUL Procyon Benchmark Suites/AI Image Generation Benchmarkでも優秀なスコアをマークしており、日常操作からビジネス、ゲーム、AI処理まで、スキのない総合性能を備えていることが分かる。

●世代最強のクリエイティブマシン

 同社直販サイトでの販売価格は69万4800円だ。Ryzenシリーズ最上位のCPUを搭載したフラッグシップモデルだけあってさすがに高価ではあるが、パフォーマンスだけでなく、冷却性能、長期耐久性やメンテナンス性への配慮など、一般的なデスクトップPCとは一線を画した内容であり、プロユースのクリエイティブの道具としての価値は高い。

 なお、DAIV FMシリーズには、CPUとGPUの組み合わせが異なる多数のバリエーションモデルが存在する。ここまでのパフォーマンスは不要という人も、予算や目的に合わせて選ぶことができる。それぞれBTOでのカスタマイズに対応しており、リアルタイムで価格が分かった上で、そのままオーダー可能だ。

 例えば、Ryzen 9 9700XとNVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER、メモリ32GB、1TB SSDの構成では35万9800円から用意されている。買い得なキャンペーンなども随時開催されているので、本格的なクリエイター用PCを探しているならば、一度同社Webページを訪れてみると良いだろう。

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