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球形スピーカー「CREATIVE Pebble Nova」の重量級サウンドに驚く

ITmedia PC USER 2025年1月2日 9時5分

 PC向けオーディオ製品の老舗であるクリエイティブメディアが、人気の球形スピーカーPebbleシリーズの新モデル「CREATIVE Pebble Nova」を発売した。

 デスクトップスピーカーとして展開されている球形のPebbleシリーズは、これまでは高くても2万円程度という比較的安価ながら高音質なシリーズとして人気を博してきた。しかしながら、今回のPebble Novaは、直販ストアでの価格が4万1800円と、デスクトップスピーカーとしては、やや高めの設定となっている。

 だが実際に試してみると、価格に見合った迫力のサウンドを体験できた。少し注意点もあるが、そのあたりも含めて、試用した感想をお伝えしたい。

●Pebbleシリーズ伝統のスタイルを継承

 CREATIVE Pebble Novaは、従来のPebbleシリーズと同様にドライバーを45度の上向きに配置した球形状のスタイルを採用している。この角度により、デスク上に配置したときにサウンドをダイレクトに感じることができる。

 加えて、Pebble Novaは3型のスピーカードライバーと1型のツイーターユニットを同軸上に配置したハイエンドな同軸ドライバー構成を取る。オーディオ全域に渡り、一貫性のある精度の高い再生を実現したとしている。

 スピーカー背面には大型のパッシブラジエーターも備えており、高音から低音まで50W RMS/ピーク出力100Wの高出力で再生できる。

●設置にはスタンドが必須

 出力が高いため、設置には付属のスタンドが必須となっている。音量を大きくするとスタンドを利用していてもデスクに振動が伝わってくる程だ。そのため、ある程度しっかりした作りのデスクで使う必要があると言えるだろう。

●右側ユニットに操作部を搭載

 メインユニットは右側となっており、こちらに操作ボタンや接続インタフェースなどが集中している。上部には操作部を搭載する。ボリューム調整とRGBライトの変更、Bluetoothペアリングなどを行える。

 接続はAUXとUSB Type-Cに対応し、Bluetooth 5.3での接続もサポートしているが、対応コーデックはSBCのみとなる。

 本体下部には、RGBライティングを備えている。ライティングは本体上部のボタンで変更可能だ。本体操作ではプリセットの切り替えしかできないが、アプリを使うと細かくカスタマイズも行える。

●非常にパワフルなサウンドを実現

 Pebble Novaのポテンシャルを最大限に引き出すには、高音質なオーディオ機器にAUXで接続するのが理想だと思われる。しかしながら、あいにく筆者はそのようなオーディオ機器は所有していないため、今回はPCにUSB Type-C接続で試用した。

 スピーカーとの距離は50cm程だが、非常にパワフルな音を聞かせてくれる。音量をかなり絞らなければいけないが、それでも低音の迫力や高音の伸びやかさは損なわれない。

 しかし先にも触れた通り、デスクによっては音を絞っても振動が伝わってくる。筆者のデスクは厚みが約28mmの木製タイプだが、低音が強めの曲や映画を再生すると、デスクに置いた手に振動を感じられた。薄めのスチール天板やガラス天板などでは、さらに振動が強くなる可能性がある。その場合は、防振シートを敷くなどの対策が必要になるだろう。

●「Creativeアプリ」で細かな設定が可能

 専用アプリ「Creativeアプリ」を利用することで、イコライザー設定などを行える。アプリはWindows/iOS/Android向けに提供されているが、残念ながらmacOS向けにはリリースされていない。もちろんMacに接続して利用できるし、Macに接続した状態でiPhoneにインストールしたアプリからBluetooth経由で設定を変更することも可能だ。

 ただし、iOS/Androidアプリで設定できるのは、イコライザーとライティングだけなのに対し、Windows版では「Acoustic Engine」という設定項目が追加されている。「Surround」や「Crystalizer」、「バス」「スマートボリューム」「Dialog+」という項目を個別に設定可能だ。特にボーカルや音声を明瞭にする「Dialog+」をオンにすると、ボーカルやセリフが前に出てくる印象で、その効果をはっきりと感じることができた。

 「Surround」は、周囲にバーチャルスピーカーを作り出すという空間オーディオ的な機能なのだが、音量を絞った状態では効果を感じにくい。多少音量を上げると空間が広がったような印象を感じることができた。ただし、利用する場所にもよるが、音量的に夜間の使用は難しいかもしれない。

●まとめ

 デスクで使うには少々ハイスペックすぎる気はするのだが、価格に見合った体験は得られるスピーカーと言えるだろう。さほど場所も取らないので、しっかりとしたデスクを利用しているのなら、導入を検討する価値はありそうだ。サイズ的にはノートPCとも組み合わせやすいだろう。

 もっとも、よりスピーカーの良さを引き出したいのなら、リビングなどの広めのスペースで使いたいところだ。映画鑑賞やゲームプレイ時にPebble NovaをTVやゲーム機に接続すれば、迫力のあるサウンドを楽しむことができるだろう。

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