2024~25年の年末年始に、よく売れたマシン構成をアキバのPCパーツショップに聞いて回ったところ、定番のゲーミング構成に交じって、トータルで10万円台半ばとなるコスパ重視の構成を挙げるショップが例年以上に多かった。
●「Sandyからの乗り換えはSocket AM4が多いですね」
パソコン工房 秋葉原パーツ館は「(2025年10月14日に延長サポートが終了する)Windows 10からの乗り換えに乗り出した人が多くいらっしゃいましたね。この機についにWindows 11にしようということで」という。
その中には、14年前に登場したSandy Bridgeマシンから乗り換えたというケースも少なくないそうだ。「そこまでハイスペックを要求する使い方でなければ、故障するまでずっと使い続けることもできますからね。今も使い続けている人もいると思います」(同店)
Sandy Bridgeからの乗り換え先で定番となっているのは、Ryzen 5000シリーズとAMD A520やB550などのSocket AM4マザーボードとの組み合わせだ。「年末年始も5000円以下のAM4マザーがたくさんありましたけど、ボコスカ売れました」(同店)
CPUとしては「Ryzen 7 5700X」や「Ryzen 5 5500G」「Ryzen 5 5600GT」が人気を集めているという。
●一部を除いて、GeForce RTX 4070 Ti SUPER以上は枯渇状態
ジャンル全体で在庫が薄くなっているのは、ハイエンドクラスのグラフィックスカードだ。2024年末に複数のショップが予想した通り、需要に供給が追いつかない状況となっている。専用コーナーを見てみるとどこも隙間だらけとなっており、「GeForce RTX 4070 Ti SUPER以上は本当に枯渇しています」(パソコンSHOPアーク)といったコメントを方々で聞いた。
流通が平時に戻った後も、どれくらい再入荷がなされるか不透明だ。あるショップは「次世代もウルトラハイエンドから順次投入される流れですが、次が来るまではずっと在庫が寂しい状態が続くと覚悟しています」と語る。
例外的に、GeForce RTX 4080 SUPERを多めに在庫していたのがドスパラ秋葉原本店だ。Palit Microsystemsの「GeForce RTX 4080 SUPER Infinity 3 OC」(NED408SS19T2-1032S)のみながら、カウンター奥にずらりと並んでいた。加えて、週末には同社のRTX 4090搭載カードも1台仕入れたという。「年が明けて激レア化していますね。次に入荷できるかも分からない状況です」とのことだ。