NHK連続テレビ小説「おむすび」第10週「人それぞれでよか」の予告が29日、放送され、その内容に視聴者から反響が寄せられている。
平成元年生まれのヒロイン米田結(橋本環奈)が栄養士として人の心と未来を結んでいく青春グラフィティー「おむすび」。どんなときも自分らしさを大切にする「ギャル魂」を抱き、激動の平成と令和をパワフルに突き進む姿を描く。この日は第9週「支えるって何なん?」(第41~45回)の最終日で、栄養士を養成する専門学校に通う結が、ずっと嫌悪感を示されていたクラスメイト、矢吹沙智(山本舞香)との距離を縮める様子などが描かれた。
「おむすび」第45回振り返り(ネタバレ)
結の父、聖人(北村有起哉)は、市役所に勤める若林建夫(新納慎也)から阪神大震災後、娘を亡くした渡辺孝雄(緒形直人)の話を聞いた。孝雄は復興に尽力してきたが、アーケードが完成した途端もとの状態に戻ってしまった。震災から10年が経ち、街は復興したが、そこで暮らす人たちの心の復興は遅れていた。
ある朝、早く登校した結が恋人の四ツ木翔也(佐野勇斗)のために献立を作り直しているところに沙智がやってきた。結は「サッチンの言ったとおり、うち、全然相手のこと、分かっとらんかった…何も気付かんで、支えた気になって…」と謝罪。自分の情けなさに落ち込んで涙を流す結を見かねた沙智が声をかけ、体重、体脂肪、筋肉量などを加味し、どういう体にしたいかでメニューは変わると教えた。沙智は「月曜からもう一回考えよう」と結に寄り添った。
その頃、なんとか関係を修復したい聖人は、孝雄が営む靴店を訪ね、古い靴の修理を頼んだ。初めての給与で買った大事な靴で、どうしても職人の孝雄にやってほしいと頼む。孝雄は時間がかかっても知らんでという。聖人は「なんぼでも待つ! ありがとう!」と言って店を後にした。
翔也の献立を結と一緒に作り直しながら沙智は、どうしてもお腹がすいた時はビタミンB1を多く取れて栄養バランスがいい豚まんを勧めた。突然、協力してくれた理由を沙智に聞くと「支える気持ちも支えられる気持ちもわかる」と切り出し、自分の過去を話しはじめた。高校時代、陸上選手として高校総体(インターハイ)で優勝し、タイムも驚くほどアップし。た沙智は、コーチの指示で減量し、摂食障害を起こしていた。その後、疲労骨折や貧血で長い間、入院。ようやく正常な血液検査の数値に戻ったという。沙智は、自分のような若いアスリートを1人でも減らすため、1日も早くスポーツ専門の栄養士になりたいと言い、「こっちは命がけでやっとうのに、ギャルとかなめんなって」と結に怒っていた理由を話した。結は「サッチンは、ギャルやん。うちと同じ。好きなことを貫いとう人は、みんなギャルやろ」。沙智が初めて結の前で笑った。その日の放課後、結は同じ班の沙智、湯上佳純(平祐奈)、森川学(小手伸也)を誘い、4人でプリクラを撮った。
結の新しい献立をもらった翔也は体のキレを取り戻した。球速も各段にアップ。見守っていたエースの澤田龍志(関口メンディー)は安堵し、翔也から豚まんをもらい頬張った。また姉、歩(仲里依紗)も震災で亡くなった真紀(大島美優)の墓参りに行き、孝雄に「私、お墓参り止めませんから。だって真紀ちゃんうちは親友ですから」と宣言した。
「おむすび」第10週「人それぞれでよか」予告&SNSの反響
予告では、「他人の目は気にしない。これギャルの掟」という結の言葉でスタート。その後、孝雄が真紀と妻の写真を見ながら悲しみに打ちひしがれているシーンとともに商店街の仲間、佐久間美佐江(キムラ緑子)の「ずーとうつむいたまんま」という声や聖人の「立ち直る時間は人によって違うと思うんです」と言葉が流れた。さらに結が炊き出しでおむすびを配る姿も。最後は若林らに押され、「うーん、のせられている」と戸惑う結のカットで締められた。
SNSには「来週はナベさんの復活回?」「心の復興が進みますように」「予告で泣いた」などの反応が寄せられている。