フリーマーケットアプリ大手のメルカリは25日、サービスの不正利用に関するユーザーサポートの体制強化と新たな補償方針を柱とする対応策を発表した。同サービスをめぐっては、あるユーザーが、購入者にプラモデルのパーツだけを抜き取られて、返品されたと被害を訴え、同社のサポート体制が問題視されるようになった。騒動を受け、同社は17日、サポートの方針と体制の見直しや強化を行うとしていた。
同社の公式サイトでは「お客さまサポートの体制を強化し、お客さま間で解決が難しい問題に対して、より関与を強めることで早期解決を実現します。これまでの補償方針を大幅に見直し、正しくご利用いただいているお客さまへの補償を拡大いたします。また、関係当局や警察などと連携し、不正利用者の排除を進めてまいります」と明言し、体制強化と補償方針の詳細を発表。ユーザー間で解決が難しい問題に、より関与し早期解決することや、正しく利用しているユーザーへの補償、商品回収センターの新規開設、不正利用者の排除などを掲げた。また、同社は「正しくご利用いただいているお客さまが不利益を被ることがないよう、安心安全にご利用いただける環境を構築し、『あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる』というグループミッションのもと、お客さまが好きなこと・やりたいことを叶えられる社会を実現してまいります」とした。
問題が表面化したきっかけは今月11日、あるユーザーによるX(旧ツイッター)へのポスト。このユーザーが出品者として新品未開封のプラモデルを販売したところ、購入者からのキャンセル希望により、返品に応じたが、パーツが抜き取られた状態で手元に戻ってきたという。この被害について、メルカリ事務局に問い合わせたところ、警察や弁護士への相談を勧められ、まともに取り合ってもらえなかったと主張し、その内容をSNSで公開した。訴えは拡散し、同様の被害報告が寄せられたり、メルカリへの非難の声が相次いだ。
こうしたなかで、同社が発表した新たな対応策を受け、さまざまな意見が続出。「あたかもフィギュアを売るようなスタンスで箱を売りつける悪意のあるやつは排除してほしい」「転売もきっちり取り締まってくれや」「意地でも電話窓口設置しないのか」「当たり前のことしか書いてない」など、ユーザーの間で議論を呼んでいる。なかには「メルカリは便利だし、今後とも安心して利用していきたいから、個人的には期待してる」「良い方向に改善お願いします」といった声も見受けられた。