日本最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」を主催する「コミックマーケット準備会」が7日までに今夏に東京ビッグサイト(東京都江東区)で行った「コミックマーケット104」のレポートを発表。そのなかで、今後のイベント開催で会場付近で場違いな宣伝活動をするヴィーガン団体を見かけても「華麗にスルー」してほしいと呼びかけた。
会場の近くで、食肉加工される動物の過激な写真を並べるなどして物議をかもしたヴィーガン団体に関して同準備会は「ある意味ネットを最もにぎわした」と振り返り、「ビッグサイト敷地外の扱いとしては『公園』の一部である場所での行動であり、準備会としても限定的な対応に留らざるを得ませんでした」と説明。コミケ参加者がヴィーガン団体にちょっかいを出すことについては「何の効果もないばかりか、むしろ現場の準備会スタッフの負荷を増やすだけです」と述べた。続けて、コミケは表現の可能性を広げるための「場」であるとして、不快であるなどの感情的な理由で排除や攻撃を行えば理念が傷つくと冷静な対応を呼びかけた。今後、ヴィーガン団体が同様の行為をしているのを見かけた場合は、話題にしないのが一番効果的であるとし、「安全上の問題がない限り、華麗にスルーしていただけると大変ありがたいところです」とネット用語を交えて訴えた。
同準備会によると、「コミックマーケット104」の入場者数は2日間でのべ約26万人だった。次回の「コミックマーケット105」は12月29日と30日、東京ビッグサイトで開催される予定。