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【イザ!パリ五輪】フェンシングの加納虹輝、パリ五輪で狙うは「2冠」! 3年間で下半身を徹底強化「どの相手にも100パーセント負けることはない」

iza(イザ!) 2024年7月22日 12時10分

3年前の東京五輪フェンシング男子エペ団体で金メダルを獲得した加納虹輝(こうき)。2大会連続出場となるパリ五輪で目指すのは、個人戦と団体戦での「2冠」だ。6月に行われたアジア選手権は悔しい結果に終わったが、その敗戦さえもポジティブに捉えている。本番に向けて調整を進める現在の心境は「ドキドキ」。26歳は「オリンピックでトップを狙える」と自信に満ちている。

東京五輪の個人戦は3回戦で敗退したが、山田優、宇山賢(さとる)、見延和靖と臨んだ団体戦では、ロシア・オリンピック委員会(ROC)を下して金メダルに輝いた。当時は五輪初出場だったこともあり「オリンピックというものを完全に理解していなかった」が、昨年はワールドカップ(W杯)ドイツ大会と杭州アジア大会の個人戦で優勝。東京五輪後の3年間は相手をより速く強く突くため「ハムストリングスからお尻にかけて鍛えてきた。アタックに踏み込む際の力強さが増している」といい、今年5月にコロンビアで行われたグランプリ大会では、準決勝で世界ランキング2位のマテ・タマス・コッホ、決勝で同1位のゲルゲリー・シクロシ(ともにハンガリー)を下して金メダルを獲得。世界ランク3位で臨むパリ五輪は「トップを狙える位置にいる」と自信をみなぎらせる。

強豪の欧州勢とは体格で劣るが、「戦術や正確性、スピードで上回っていければ確実に勝てる。グランプリでは2位と1位の選手に勝っているので、全然実力は劣っていないし、むしろ自分の方が強いという気持ちでいる」と断言。劣勢に立たされた時の戦い方についても「リードされた時にどうやって点を詰めていくか、(チームと)話し合いながら練習している」と対策は万全だ。東京五輪は無観客で行われたが、フェンシングの本場で開催される今大会は“アウェー”な雰囲気が予想される。これについても「5月のフランス(W杯=サン・モール)の試合も満員でかなりアウェーな状態だったが、気にせず試合をすることができた。むしろその歓声の中で試合をするのは楽しみ」と目を輝かせる。

そんななか、直近の6月に行われたアジア選手権(クウェート)では、個人5位、団体は決勝でカザフスタンに惜敗。それでも「そこで勝ち続けるよりも、一つ負けたというのはオリンピックに向けて改善する材料があるということ。今回の結果は悪くはなかった」と前向きに受け止めている。今後は本番に向けて「ここから技術を大幅に上げることはできない。あとはコンディション調整や対戦相手の分析に努めていく」という。目指すのは「団体で2連覇、そして個人戦でも金メダル」。あえて大きな目標を掲げるのは、「実力、感覚的にも、どの選手にも100パーセント負けることはないと思っている。そこはランキング的にも自信がある」からだ。揺るぎない自信を胸に、2つの頂点を狙う。

加納虹輝

1997年12月19日生まれ、26歳。愛知県出身。10歳だった2008年にテレビで北京五輪を見て競技を始める。早大卒業後、20年にアスリート社員として日本航空(JAL)に入社。21年に東京五輪でエペ団体金メダル。22年に日本選手権優勝。173センチ。

<試合日程>

◆フェンシング男子エペ個人

7月28日 23:25 準々決勝

7月29日 03:00 準決勝

7月29日 04:20 3位決定戦

7月29日 05:15 決勝

◆フェンシング男子エペ団体

8月2日 20:30 準々決勝

8月2日 22:50 準決勝

8月3日 02:30 3位決定戦

8月3日 03:30 決勝

※時間はすべて日本時間。日程は変更される場合があります。

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