女優の吉高由里子が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合など)の第46話が1日、放送され、運命の再会を果たした周明(松下洸平)とまひろ(吉高由里子)に起こったまさかの展開に、多くの視聴者が驚愕。SNSには、「いやぁー(叫び)」「こんな結末とは(号泣)」「やめてくれ」といった悲鳴が続々と寄せられた。
平安時代を舞台に、「源氏物語」の作者として知られる紫式部/まひろ(吉高)の幼少期からの生涯と「源氏物語」の執筆や、権力者、藤原道長(柄本佑)とのかかわりを軸に描く波乱の一代記。周明は第22話(6月2日放送)からの越前編に登場したキャラクターで、対馬に生まれたが幼少期に口減らしのために海に捨てられ、宋の船に拾われてさまざまな苦難を経たのち、優しい薬師のもとで育てられた。日本の朝廷との交易の場を越前に作るよう商人に扮して宋から派遣された役人、朱仁聡(浩歌)に同行して越前に渡来。国守に任命された父、藤原為時(岸谷五朗)に伴って越前にやってきたまひろと知り合うと、宋に興味津々のまひろに言葉を教えるうち親しくなり、互いに淡い恋愛感情を持つようになっていた。しかし、左大臣を務める道長とまひろの関係を知ると、自身の出世のためにまひろに道長への文を書かせようと画策。思惑を見透かされて周明は逆上し、2人の関係は破綻した。
以後、長く交流は途絶えたままとなっていたが、第46話(11月24日放送)で、「源氏の物語」の続編「宇治の物語」を脱稿して、太皇太后、藤原彰子(見上愛)の女房を辞し、長年の夢だった諸国周遊の旅に出たまひろが、亡き夫、藤原宣孝(佐々木蔵之介)の任地だった大宰府を訪問。宋の商人が多数行き交い活気あふれる通りを散策中、周明と約20年ぶりにばったり出くわした。
===《以下、第46話のネタバレを含みます》===
この日の放送で、偶然再会した2人は、互いの空白の20年について語り合い、旧交を温めた。まひろが亡き友、さわ(野村麻純)が過ごした松浦(まつら)を訪ねたいと話すと、周明は海路で行くことを勧め、船越の津まで案内すると申し出た。船越に向かう道中の夜、雨宿りに立ち寄った小屋で、まひろは誰にも明かしたことがなかったいまの素直な心境を周明に吐露。夫婦にはなれなかったもののソウルメイトとして通じ合っていた道長との関係に終止符を打ち、生きがいだった書くことへの情熱も冷めてしまったが、そんな自身の気持ちをなかなか認められないのだと困惑して涙ぐんだ。周明は、諦めずに書き続ければ、本当に書きたい題材がいつか見つかるかもしれないし、紙と筆と墨さえあれば、書くことは都でなくてもどこでもできると励まし、まひろの顔に笑みが浮かんだ。
日が昇り、船越の津付近までやってくると、周明はまひろに必ず大宰府に戻ってきてほしいと頼み、「その時に話したいことがある」と伝え、まひろはうなずいてこれを受け入れた。その時、刀伊と呼ばれる異国の海賊に追われる村人が逃げてきた。まひろたちも一緒に逃げようとするが、瞬く間に賊に囲まれ、万事休す。そこへ、太宰権帥、藤原隆家(竜星涼)の命を受け賊を撃退すべく派遣された武者たちが駆けつけ、弓矢が飛び交うなか、刀で切り合う乱闘が繰り広げられた。なんとか抜け出したまひろと周明だったが、険しい岩場に足をとられたまひろが転倒し、周明がまひろの手をとって立たせようとしたとき、周明の左胸に1本の矢が突き刺さった。突然のことに、まひろがあっけにとられ、周明がそのまま後ろ向きに倒れ込だところでこの日のドラマは終了となった。まさかの悲劇的な展開に視聴者は騒然。SNSには「洸平ーーー!」「ああ周明」「いやぁー(叫び)」「こんな結末になるとは(号泣)」「待ってる、話したいことがあるって、完全にフラグだったわ…」「ゔぁ…正しい松下洸平の使い方すぎる…やめてくれ…」「ラスト3分、めっちゃ、声出た」といったコメントが殺到した。