ソニーグループが出版大手のKADOKAWA買収を検討しているとの一部報道を受け、ゲーマーの間では、KADOKAWA傘下のゲームメーカー、フロム・ソフトウェアが鍵を握っているという憶測が飛び交っている。
ソニーグループ子会社のソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、ゲームハード(家庭用ゲーム機)のPlayStation(PS)5は好調な推移だが、今年9月、新作ゲーム「コンコード」を発売からわずか2週間でサービス中止する異例の決断に踏み切るなど、ソフト面の課題が指摘されていた。ゲーム開発の拠点を縮小させる動きもあったことから、海外での評価が高いフロム・ソフトウェアのゲームでエンターテインメント事業を強化したいと考えるゲーマーは多いようだ。
X(ツイッター)では「ソニーはフロム狙い?」「フロムがソニー入りすればPS5の販売に弾みがつく」などと関心を寄せるコメントが数多く投稿された。また、「『Bloodborne(ブラッドボーン)2』をお願いします」などと人気作の続編を期待する声や、「ソニー入りしてもフロムのゲームをPSで独占せず、PCなどで遊べるようにしてほしい」とマルチプラットフォームの継続を望む声があがった。
フロム・ソフトウェアは1986年設立のソフトメーカー。当初はビジネスアプリケーションなどを開発していたが94年、PSの発売とともにゲーム業界に参入した。3Dメカ戦闘シミュレーション「アーマード・コア」などの“硬派ゲーム”でコア層の支持を受けるメーカーだったが、2010年ごろから「ダークソウルシリーズ」「ブラッドボーン」「SEKIRO」などのヒット作を連発。近年は「エルデンリング」(22年)が累計販売本数2000万本以上、マニア向けだったシリーズの最新作「アーマード・コア6」(23年)も同300万本以上のヒットになっている。