女優の吉高由里子が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合など)の第43話が10日、放送され、大宰府に腕のいい宋人の薬師がいるというセリフに、俳優の松下洸平が好演した越前編の登場人物、周明(ヂョウミン)を連想する大河ファンが続出した。
平安時代を舞台に、「源氏物語」の作者として知られる紫式部/まひろ(吉高)の幼少期からの生涯と「源氏物語」の執筆や、権力者、藤原道長(柄本佑)とのかかわりを軸に描く波乱の一代記。周明は第22話(6月2日放送)からの越前編に登場したキャラクターで、対馬に生まれたが幼少期に口減らしのために海に捨てられ、宋の船に拾われてさまざまな苦難を経たのち、優しい薬師のもとで育てられた。日本の朝廷との交易の場を越前に作るよう商人に扮して宋から派遣された役人、朱仁聡(浩歌)に同行して越前に渡来し、国守に任命された父、藤原為時(岸谷五朗)に伴って越前にやってきたまひろと知り合った。宋に興味津々のまひろに言葉を教えるうち親しくなり、互いに淡い恋愛感情を持つようになっていた。しかし、左大臣を務める道長とまひろの関係を知ると、自身の出世のためにまひろに道長への文を書かせようと画策。思惑を見透かされて逆上し、2人の関係は破綻した。わずか3話のみの登場ながら、まひろとの悲しくも情熱的な恋愛模様を演じた周明の存在感は視聴者に強い印象を残し、SNSにはいまも再登場を待ち望む声が寄せられている。
この日の放送で、狩りで目を怪我した権中納言の藤原隆家(竜星涼)が、なかなか癒えない傷に苦しんでいると権大納言の藤原実資(秋山竜次)に相談。実資は大宰府に目の病を治す、恵清という腕のいい宋の薬師がいるから、空位となっている太宰大弐への異動を左大臣の道長に申し出て、行ってみてはどうかと勧めた。名前は異なるが、宋人の薬師という共通項から、周明と同一人物ではないかと予想する視聴者が続出。SNSには「『腕の良い宋の薬師』などと聞くと、ある人を思い出してしまうのですが…」「もしかして越前編のあの人?」「松下洸平くんってことはないよね」「周明かもしれん」「もしかして、ワンチャン太宰府に周明いる? あの退場は納得いってないよ私」「出てこないかなぁ」といったコメントが続々と寄せられた。