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「法廷のドラゴン」高杉真宙インタビュー後編 上白石萌音のギャグセンスに驚き「ボケもツッコミも秀逸」

iza(イザ!) 2025年2月7日 10時0分

女優の上白石萌音が主演を務める連続ドラマ「法廷のドラゴン」(テレ東系、金曜後9・0)。上白石と本作で初共演を果たす高杉真宙へのインタビュー。後編は、上白石と共演した印象や、プライベートなことについて聞いた。

――上白石さんとは初共演ですね。撮影前と撮影が進行してからの印象は変わりましたか?

「上白石さんが演じている役の印象もあると思いますけど、おとなしい方なのかなと勝手に思っていました。でも、共演してみたら、かなりギャグセンスがあってボケもツッコミも秀逸だなと感心しました」

――記者会見で上白石さんのことをすごい方とおっしゃっていましたが、どんなところがすごいと感じたのでしょうか?

「たくさんのセリフや所作を覚えられることがすごいなと。このドラマはスピード感がすごくあるので、撮影しながら次の日のセリフも覚えて、その状態に持っていけることがすごいことだと思います。さらに、そこから先の熱のかけ方というか、セリフ回しも鬼気迫るものを感じて、苦労を周りに見せないところも本当にすごい方です」

――上白石さんとは演技プランなどの打ち合わせをされたのですか

「していないです。2人とも自由にやっていた感じがします。台本を読んでいたら、『こんな感じかな、あんな感じかな』と考えていて、僕が演じる虎太郎は自由に演じられるキャラクターだったので、いろいろなシチュエーションに合わせながらお互いやっていけたのかなと思います」

――このバディの魅力は?

「ちぐはぐなところがいいですよね。虎太郎が竜美に振り回されている構図は、関係性がいいからだろうなと思うし、演じていても楽しくて、見ている人にもそれが伝わるのでは」

――「相棒」「科捜研の女」などを手掛けた戸田山雅司さんによる完全オリジナル作品ですが、この作品のシリーズ化も期待できそうですね

「将棋の攻め方や守り方の数など、たくさんのパターンがあるので、シリーズ化ができると思いますが、上白石さんが本当に大変ですね。そうなったら、僕も一緒に勉強していきます!」

――竜美の魅力についてもお聞かせください

「すごく素晴らしい女性だなと思います。自信があって勝ちにこだわる竜美は、芯があってぶれない。一緒に話をしていると楽しくて、自分も頑張ろうと思います。勝ち負けの部分では面倒くさいなと感じる時もあるかもしれませんが、そういうことでバチバチし合うのもいいなと思います。自分に対して厳しく、ある種自分を認められる人って、素晴らしいなと思います」

――竜美は、得意の将棋になぞらえて事件を解決していきますが、高杉さんがご自身の特技や趣味で事件解決に活かせそうなことはありますか

「まさか、将棋が事件解決に役立つとは思っていなかったので、もしかしたら僕の趣味であるゲームもどこかで役立つ瞬間が来たらいいですね。パソコンでオンライン対戦のゲームをしているのですが、相手と読み合いをするのは、ある種将棋と似ているかもしれません」

――棋士を諦めて弁護士になった竜美のように、高杉さんが何かを諦めざるを得なかったという経験はありますか

「この世界に入ったのが10代の頃で、普通の学校生活を楽しむことは諦めていましたが、当時のマネージャーさんが、できる限り学校行事に参加できるように計らってくれて、ほとんどの行事に参加できたので、今の自分にすごく役立っていると思います。学生の役を演じた時期は、その経験があったから思い出すこともできたので良かったなと思っています」

――高杉さんご自身は、竜美のように、勝ちにこだわる部分はありますか?

「僕は人に言われるよりも自分が思ったことの方が正しいと、ある種頑固な部分があって…。ただ、勝ち負けにはあまりこだわらないタイプでそこは譲れるというか、基本的には大人になることができると思います。10代の時は超負けず嫌いでした。仕事だけでなく、いろいろなことに対してむきになることもありましたが、できる限り負けて(譲って)生きていけたらなとは思っています」

――虎太郎は竜美に影響を受けて成長していきますが、高杉さんが影響を受けた人物はいますか?

「僕は、自分自身と向き合うことが好きなので、影響を受けた覚えがあまりなくて…。自問自答する時間がすごく好きで、ずっとこのまま育ってきたんです。もちろん、誰かに言われた言葉は頭のどこかに残っていると思いますが、言われたことを理解できるのはその時じゃなくて、考えて気がついた時だから、結局自分自身で気づかなきゃいけないんだなといつも思っています」

――竜美は裁判に着物で臨みますが、高杉さんがここ一番という大事な場面でやっていることがあれば教えてください

「ショウガジュースを常にカバンの中に3本ぐらい入れておいて、緊張した時とか撮影前に必ず飲むようにしています。願掛けに近いかもしれないです。喉にもいいですし体が温まるので。緊張してると体が冷たくなるし、本番前に体を温めて自分の中のエンジンをかけていくイメージです。舞台などは特に、楽屋から出るときにショウガジュースを飲んで、目薬をさしてから行くというのをルーティンにしています」

――竜美と虎太郎の関係は今後どのように変わっていくのでしょう

「信頼関係をどんどん築いていくと思います。お互いを認め合いながら、頼りにしている感じです。バディものなので、お互いが必要な存在になっていって、距離も少しずつ縮まっていくのかな」

――虎太郎のお父さんを藤井隆さんが演じられます。藤井さんは、高杉さんのことを「なんていい息子!」と感激したとおっしゃっていましたが、お会いしてどんなお話をされたのでしょう

「ごあいさつだけでほとんどお話できなかったのですが、僕としてはお会いしたいなと思っていた方だったので、今回、少しだけでもお会いできてうれしかったです。テレビで藤井さんを見ていて歌っているイメージも強かったんですけど、面白くてすごくすてきな方だなと思っていました。お会いしたら、ユーモアがあってこんなに良い人がお父さんだったらすてきに育つだろうなと思いました」

――竜美の父、天童辰夫役で出演している田辺誠一さんも、記者会見で高杉さんを絶賛されていましたね

「恥ずかしいです。そんな風に言ってもらえてありがたいですね。ちょうど地方に行く仕事があったので、田辺さんに行ったことがあるかを聞いたら、おいしいごはん屋さんとかその地方の情報を教えてくださってうれしかったです。その時、食べた方がいいと言われたものは食べました!」

――2025年、あたらしく挑戦してみたいことは?

「体を大きくしたいという目標は去年ぐらいからずっとあるので、それは継続してやっていけたら」

――記者会見でお話しされていましたが、レスキュー隊になりたかったという夢にも通じますね。

「やっぱり、レスキュー隊を目指すには体を大きくしないといけないので(笑)。レスキュー隊の役が来るとうれしいですね。あのオレンジのユニフォーム、かっこいいですよね、憧れます!」

――幼い頃、レスキュー隊になりたかったということは、高杉さんは正義感が強いのかと思います。最近、許せなかったエピソードはありますか?

「正義感、バチバチに強いです(笑)。実家に帰った時、飛行場でモヤモヤしたことがありました。搭乗口に入る前、スタッフさんに文句を言ってる人がいたんです。みんな並んでいるんですけど、自分が先に入れると勘違いした人が割り込んできて、スタッフさんから『並んでください』と言われたのに対してすごく怒っていて…。『なんか嫌な雰囲気』と思いながら静観していました。『あのスタッフさんも仕事をしているだけなのにな…』と思いましたね」

――プライベートでハマっていることや、癒される空間は?

「僕が癒されるのは、やっぱり自分の家です。家のパソコンでゲームをするのがいちばんの楽しみです。ゲームをやる時間がない時は、何かの時間を削ってまでやろうとは思っていないですが。でも、疲れていてもゲームをすれば、リフレッシュにはなります(笑)」

高杉真宙(たかすぎ・まひろ)プロフィル

1996年7月4日生まれ。福岡県出身。2009年、舞台「エブリ リトル シング'09」にてデビュー。ドラマ「仮面ライダー鎧武/ガイム」(12年、テレビ朝日)、「PICU 小児集中治療室」(22年、フジテレビ)、「となりのナースエイド」(24年、日本テレビ)、「大河ドラマ『光る君へ』」(24年、NHK)などのほか、さまざまな作品に出演。25年春放送「三笠のキングと、あと数人」(HBC北海道放送)では、柄本時生と共にダブル主演を務める。



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