女優の広瀬すずが主演を務める映画「ゆきてかへらぬ」（根岸吉太郎監督、2025年2月21日公開）のティザービジュアル2種類が10日、解禁された。
「ゆきてかへらぬ」は、大正時代を舞台に、実在した男女3人の出口のない三角関係と青春を描いた作品。まだ芽の出ない女優、長谷川泰子（広瀬）と、詩人の中原中也（木戸大聖）、文芸評論家の小林秀雄（岡田将生）が偶然ともいえる出会いを果たし、やがて運命を狂わせていく…。
解禁されたビジュアルは、大正時代の和と洋が同居する世界観を映し出した。ひとつは、日傘を肩に、美しい着物姿で佇む泰子の姿が切り取られたデザイン。劇中でも大きな転機となるシーンから切り取られた、物憂げで危険な瞳でこちらを見つめる泰子が中心に据えられ、「その春は、青じゃない。赤い春だった。」という3人の男女の壮絶な青春を思わせるコピーが印象的だ。また、泰子の周りには、中也の詩集「在りし日の詩」から着想を得た本作の英題「YASUKO, SONGS of DAYS PAST」の文字が殴り書かれ、どこかモダンな香りを漂わせている。
もうひとつのビジュアルは、夜道を背景に泰子、中也、秀雄が横並びになった姿が捉えられている。にらみ付けるような中也に対し、自信ありげな表情を浮かべる秀雄。そんなふたりに挟まれた泰子は、どこか虚空を見つめている。「3つの愛の、行き着くそこ。」という意味深なコピーが添えられ、出口のない3人の行く末を暗示させるかのような仕上がりになっている。
映画「ラストマイル」（23年）や映画「キングダム」シリーズ（19年～）、ドラマ「海のはじまり」（23年、フジテレビ系）などのビジュアルを手掛けたートディレクターの吉良進太郎氏が担当した。