俳優の松坂桃李が主演する日曜劇場「御上先生」(TBS系、日曜午後9時)の第3話が2日、放送される。
東大卒のエリート文科省官僚から高校教師になった御上孝(松坂)が、令和の18歳とともに日本教育に蔓延(はびこ)る腐った権力に立ち向かう“大逆転教育再生ストーリー”。完全オリジナル作品で、詩森ろば氏が脚本を担当。また、「アンチヒーロー」(24年)、「VIVANT」(23年)、「マイファミリー」(22年)、「ドラゴン桜」(21年)など、近年話題となった日曜劇場作品を担当してきた飯田和孝氏がプロデューサーを務める。
「御上先生」第2話振り返り
御上が担任を受け持つ隣徳学院3年2組の生徒、神崎拓斗(奥平大兼)は、国家公務員試験会場での殺人事件と、1年前に報道部の自分が学校新聞で書いた教師同士の不倫記事は関係があるという御上の言葉が気になっていた。神崎は、報道を契機に同校を退職した女性教師、冴島悠子(常盤貴子)に会いに行くことを決意し、彼女が働くコンビニへと向かった。冴島は神崎を拒んだが、その後も粘り強く勤務先に通う神崎に根負けし、話をすることに。自分の記事のせいで退職に追い込まれたのではと考えていた神崎に、冴島は「それはあふれそうなコップに最後の一滴を落としちゃっただけ」と答えて、「もしこれから何があっても、あなたのせいじゃないから。もう絶対に来てはダメよ」といって去って行った。
翌朝、学校には大勢の記者が殺到していた。試験会場殺人事件の容疑者、真山弓弦の母親が冴島だという情報と、神崎が書いた学校新聞が、何者かによって報道各社にリークされていたのだ。校門の前で茫然と立ち尽くす神崎に御上が近づき、優しく背中を押して学校へと入っていく。御上と副担任の是枝文香(吉岡里帆)が、3年2組の生徒たちに事情を説明していると、生徒の和久井翔(夏生大湖)が神崎の記事についてみんなで話し合うことを提案。新聞が掲載された当時の心境をそれぞれを語るなか、次元賢太(窪塚愛流)が神崎に水を向けるが、「別に」とそっけなく言い放った。
すると御上は、「ハゲワシと少女」という報道写真を神崎たちに見せる。スーダンの飢餓を伝えるその写真は、ピューリッツァー賞を受賞すると同時に、シャッターを押す前に子供を助けなかったカメラマンを批判する声も上がり、後にカメラマンは自殺してしまった。
自分がカメラマンの立場だったらシャッターを押すという神崎に、御上は「自分を過信しない方がいい」と注意する。そして、なぜ不倫記事によって辞めたのが女性教師で、男性教師ではなかったのかと生徒たちに問う。神崎は、それでもシャッターを押すべきだと主張したうえで、「でもあの時の俺は、冴島先生を食おうとしていたハゲワシの正体を見ようとしなかった。だからこれからでも、俺は絶対、それを捕まえる」と唇を震わせた。
後日、半休を取得した御上は東京拘置所にいた。面会室で待ってるとドアが開き、真山弓弦(堀田真由)が入って来た。目を伏せる真山に、御上は「君が殺した人の話をしようか」と投げかける。テロ、もしくは革命のために事件を起こしたと豪語する真山に、御上はある人物と姿を重ねるのだった。
一方、理事長の古代真秀(北村一輝)の前に神崎が姿を現した。不倫で冴島だけが辞めた理由を尋ねる神崎に、古代は「君みたいな若者をね、育てるためにこの学園を作ったんですよ」と喜び、冴島に関連企業の塾への異動を勧めたが、本人から断られたと明かした。嘘と疑う神崎に、取材したらどうだと語った。
「御上先生」第3話振り返り
真山に面会した御上は、事件がこの世に及ぼした影響について語る。御上はなぜ真山のもとを訪れたのか。一方で、神崎は自分が書いた記事の真実を知るために冴島に食い下がる。
御上の存在が3年2組を徐々に突き動かしていく一方で、反発も当然生まれていく。対して御上はどのように生徒を導いていくのだろうか。そして、ついに御上の過去が明かされる、御上の前にたびたび現れる謎の青年の正体とは…。