俳優の藤原竜也が主演する連続ドラマ「全領域異常解決室」(フジテレビ系、水曜後10・0)の第6話が13日に放送され、本作は日本神話をモチーフにしたミステリードラマであることが判明した。また、第7話(20日)以降に、女優の石田ひかりが出演することが決定。石田は、スナックの経営者で、その正体は月読命(つくよみのみこと)という夜を治める神様、佃未世を演じる。
「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(2021年ほか、TBS系)などで知られる黒岩勉さんが脚本、「リーガル・ハイ」(12年ほか、フジ系)などの石川淳一さんが演出を担当する完全オリジナルのミステリードラマ。「神隠し」「シャドーマン」「キツネツキ」といった、最先端の科学捜査では解明できない“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」(通称:全決)という捜査機関が解決していく姿を描く。
第6話では、本作の核となる「神様」についての情報が明かされた。この世界には、太古の昔から現代まで人の姿をして生きる八百万(やおよろず)の神が当たり前に存在していたが、新たな神を名乗る「ヒルコ」が出現してから、「神隠し事件」など人間界を守ってきた重要な神々が消される異常事態が発生。世の中を守る神と革命を企てる神による、緊迫の戦争状態にあることがわかった。
全決は、世界最古の捜査機関として、世の中を騒がせる超常現象やオカルトの類を究明し、不可解な異常事件を“解決“してきたかのように見えた。しかし、この世界には今も八百万の神々が人間の姿のまま存在し、神々が人智を超えた能力を使って起こした不可思議な事件を人間たちに気付かれないように“丸く収める”のが、本来の仕事だった。
キャラクター設定も一新。藤原演じる興玉雅は、人から漏れ出す“悪意“と”善意”を見定めることができる興玉神(おきたまのかみ)という神様で、広瀬アリス扮(ふん)する雨野小夢は、芸能の神で日本最古の踊り子とも言われている天宇受売命(あめのうずめのみこと)になる。また全決の局長、宇喜之民生(小日向文世)は、宇迦之卸魂神(うかのみたまのかみ)という農耕や食物の神で、デリバリースタッフの芹田正彦(迫田孝也)は、猿田毘古神(さるたびこのかみ)という交通安全の神様。そして、ヒルコとして疑われていた豊玉妃花(福本莉子)は、豊玉毘売命(とよたまびめのみこと)という水を自在に操る能力を持つ神様だった。彼女は「全決」の仲間で、ヒルコをおびき出すために別で調査していた。
神々が今もこの世界で暮らしていて、神たちは魂だけが移り変わり、何度も人間として新たな人生を繰り返し、世界の秩序を保っていたが、ヒルコの登場で事態は一変。第1話から描かれている「神隠し事件」は本当に神様を消していた“殺神”事件であり、全決とヒルコは戦争状態になる。石田が演じる佃は宇喜之に頼まれ、全決のピンチに力を貸すことになる。この佃の登場を機に物語は大きく動き出すという。
脚本家の黒岩さんは、「伊勢参りをした際、日本の神々をモチーフにした物語を作ったら楽しそうだな、と思ったのがこのドラマのきっかけです。7話以降も石田ひかりさんの月読命のほか、さまざまな神様たちが登場します」というコメントを寄せている。