NHK連続テレビ小説「おむすび」(総合など)第12週「働くって何なん?」(第56~60回)の第60回が20日、放送される。
平成元年生まれのヒロイン米田結(橋本環奈)が、栄養士として人の心と未来を結んでいく青春グラフィティー。どんなときも自分らしさを大切にする「ギャル魂」を抱き、激動の平成と令和をパワフルに突き進む姿を描く。主題歌「イルミネーション」をB’z、語りをリリー・フランキーが担当する。
「おむすび」第12週「働くって何なん?」振り返り(ネタバレ)
栄養士の資格を取った結は、恋人の四ツ木翔也(佐野勇斗)が野球部に所属する星河電器の社員食堂で働きはじめた。責任者のベテラン調理師、立川周作(三宅弘城)の作る料理は量が多くて味付けも濃いことから敬遠する女性社員もおり、結は栄養バランスの観点からもメニューの見直しを提案したが、立川が「ほな、俺辞めるわ」と腹を立ててしまった。
帰宅した結は、両親の聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)に立川とのやりとりについて愚痴をこぼした。すると先輩の言葉に従えという聖人と、遠慮せず意見を言うべきという愛子の意見がぶつかり夫婦ゲンカに発展。最近、夫婦で営む理髪店の来客が減っており、愛子はHPを作って宣伝しようとしていたが、聖人がなんだかんだと反対してぎくしゃくしていた。
その後の結は、先輩調理師の原口尚弥(萩原利久)から、社食のレシピが立川の頭の中にしかないと聞き、原口と協力して、立川の調理を盗み見てレシピを書き留めることにした。
一方、星河電器野球部に新人スラッガー、大河内勇樹(中山翔貴)が加わって緊張感が漂うなか、翔也は肩に痛みを感じ始めていた。誰にも相談できず、もう野球はできないと宣告されることを恐れて病院にも行けないでいるうちに痛みは悪化。アスリートの障害とリハビリに関する本で「肩関節唇損傷」ではないかと見当をつけた翔也は、完全には治癒しないと書かれていることに絶句した。結とのデート中、真剣な表情で大事な話があると伝えたが、話の途中で、結の福岡時代の幼なじみ、古賀陽太(菅生新樹)がやって来たため、話はそのまま保留になった。
福岡のIT企業でSEをしていて、出張で神戸に来たという陽太は、1週間ほど米田家に泊めてもらうことに。愛子は聖人に反対されながらも、陽太に店のHP作りを教えてほしいと頼んだ。
そんななか、結と原口がレシピをメモしていることが立川にバレ、結は無礼を謝罪したうえで、栄養士として社食の役に立ちたいのだと訴えた。原口も立川の具合が悪いときに代わりができると理解を求めたが、立川は言われたことだけやっていればいいと相変わらず。しかし2人から取り上げたノートに目を通すと、何か思うような素振りを見せた。
結から立川の話を聞いた愛子と聖人は、自分たちの立場に置き換えてまたも口論。聖人の「俺の店や。どうしようが俺の勝手」との発言に、愛子の堪忍袋の緒が切れ、翌朝「探さないでください」との手紙を残して愛子は家を出ていき、結に「しばらくストライキさせていただきます」というメールを送った。聖人は顛末を商店街の仲間に話すが、全員が愛子の味方。彼女のありがたみを身を持って知ったらいいと突き放されてしまった。愛子がいない店で聖人は1人大忙し。これまでは愛子がやってくれたことをすべて自分がやらなくてはならなかった。
立川から、その日の日替わり定食の献立を材料費200円以内で考えるよう指示された結は、ランチまでの時間、原口に手伝ってもらいながら「スコッチエッグの温野菜添え」を試作する。おしゃれな料理に女性陣は感動。味もいい。結は栄養バランスの良さを強調し、材料費も175円に抑えたと説明した。立川がOKを出し、ランチタイムがスタート。結が考えた日替わりは好評だったが、順調なのは最初だけで、手間がかかりすぎて調理が注文に追いつかなくなり、ほかの料理の提供にも支障が出てキャンセルが続出した。立川は、この献立はもうランチには出せないとし、11人の人がランチを食べられず、それだけ売り上げを逃したと結の献立の問題点に言及。そのうえで働くことはお金を稼ぐことだと教えた。しかし責任は許可した自分にあるとして部長に謝りに行くという立川に、結は深く頭を下げた。
帰宅した結は、陽太にこの日の出来事を説明。働くことは稼ぐことだという意識はまったくなく、働く覚悟が足りなかったかもと反省し、陽太は立派で尊敬すると言った。すると陽太は、今回の出張でプレゼンを任されてるというのは嘘だと告白。自分はただのアシスタントでしかなく、社内にはもっとコンピューターに詳しい社員がゴロゴロおり、後輩にも抜かれてもうやめようかとすら考えているくらいだなどと述べ、自身を「中途半端だ」と自虐した。
星河電器野球部では、大河内が翔也にキャッチボールしようと持ちかけたが、肩を痛めている翔也はクールダウンの日との口実で逃げようとした。大河内は、翔也の切り札「ヨンシーム」はもう見切っている、勝負しようと食い下がり、2人は1打席だけの対戦に挑む。翔也は2ストライクと追い込むが、最後の球を大河内に打ち返された。大河内は、なぜヨンシームを投げないのかなどと激怒したが、マウンド上には肩を押さえ、うずくまる翔也の姿があった。
「おむすび」第60回あらすじ
愛子の穴を埋めるべく、結が理髪店を手伝っていると、店のHPを見たという客が来店し、聖人といぶかしむ。パソコンで検索して調べると、たしかにヘアサロンヨネダのホームページが存在しており、愛子がいつのまにか作ったのではないかと推察する。その後も続々と客がやって来て、結と聖人はてんやわんやとなる。