12月6日に公開される劇場版でシリーズが完結する、女優の米倉涼子主演の連続ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)のスピンオフドラマ「ドクターY~外科医・加地秀樹~」の第7弾が11月30日に2時間スペシャルで放送されることが決定した。
2016年からスタートした「ドクターY」は、“腹腔鏡の魔術師”と崇められるほど腕はいいが、人としては残念な外科医、加地秀樹(勝村政信)が主人公。群れを好み、金を愛し、腹腔鏡のスキルと要領の良さだけを武器に突き進む姿を描く。
3年ぶりの新作となる今回は、これまで何度も窮地に追い込まれきた加地が、かつてない受難の日々に直面する。自身が所属する東帝大学病院のお使いでシンガポールを訪れるも、うっかりギャンブルで大ばくちに出てしまいボロ負け。病院の資金も溶かしてしまい、借金地獄に突き落とされてしまう。そして、ある人物から借金を肩代わりする条件として、「東村練を医者にしないでください」という依頼を受ける。
新キャストとして、東帝大学病院で臨床実習を行っている半人前の医学生の練役で西畑大吾(なにわ男子)、練の父親である楠田永吾役で、及川光博も出演。2人は「劇場版ドクターX」にも出演している。また、大門未知子を演じる米倉のほか、内田有紀(城之内博美役)、鈴木浩介(原守役)、岸部一徳(神原晶役)、遠藤憲一(海老名敬役)、今年10月に逝去した西田敏行さん(蛭間重勝役)も登場する。
勝村政信 コメント
――「ドクターY」第7弾の放送が決まった時のお気持ちをお聞かせください
「『ドクターX』が誕生してから10年以上がたち、僕も昨年、還暦を迎えました。還暦を迎えた後も『ドクターY』をやらせていただけるなんて感慨深いですし、夢のようで、とても興奮しました」
――「ドクターX」のメンバーも多数出演されていますが、久々の現場はいかがでしたか?
「実家に帰ってきたような安定のホーム感がありました。『ドクターX』のおなじみのメンバーとはしょっちゅうグループLINEでやりとりをしたり、ちょこちょこ一緒に食事をしたりして、みんなで集まっています。撮影中も本番直前までずーっと話をしているんです(笑)。こんな座組は、なかなかありません」
――加地先生という役にもまた、すぐに入り込むことができましたか?
「入り込むというよりは、レギュラーキャスト全員の体の中に各キャラクターが定着しちゃっています。この間も別のドラマで青森にお邪魔したら、出会った人たち全員が『加地先生!』って呼んでくれたんですよ。地方では必ず『加地先生!』と呼ばれるので、本名よりも役名の方が理解されています(笑)。視聴者の方にキャラクターが定着して、役名で呼んでいただけるのは、役者冥利に尽きます。本当にありがたいです」
――東村練を演じる西畑大吾さんの印象を教えてください
「西畑くんとは2021年にドラマ『ジモトに帰れないワケあり男子の14の事情』で二人芝居をさせていただきましたが、器用で芝居が上手だし、人当たりもいいし、好青年だし…もう言うことがない人です。実は今回、西畑くんが演じる東村練は『劇場版ドクターX FINAL』と『ドクターY』で、描かれるキャラクターがまったく違うんです。ですから、本人は大変だったと思いますが、微妙に違うスタッフともすぐに馴染んで、楽しそうにしていました。経験も十分だし、度胸もあるし、これから俳優としてどんどん伸びていくんだろうなと思っています」
――楠田永吾を演じる及川光博さんの印象はいかがですか?
「ミッチーも、もう何も言うことがないです(笑)。本人は『おじさまだ!』と言っていましたが、本当に美しくて華のある王子様で、ミッチーにできないことはないですから。ミッチーが撮影現場に来ると、知らない間にみんながミッチーの世界に入り込んで、幸せな気分になるんですよ。今回はそんなミッチーが少し影のある役を演じているのですが、現在の活躍からも分かるように、芝居がめちゃくちゃ上手くて魅力的です! ビジュアルの点でも“今までに見たことのないミッチー”が見られると思います」
――視聴者の皆様へメッセージをお願いいたします
「今回は脚本を読んだキャストの皆さんが口をそろえて『感動した』とおっしゃっていました。僕も監督と2人で『ドクターYで人を感動させていいのかな?』と心配したほどです(笑)。コメディー色が圧倒的に強かった過去作とはまたテイストの違う素晴らしいお話で、正直驚いています! 皆さんにもぜひ、今までにない『ドクターY』を楽しんでいただけたらなと思います」
西畑大吾 コメント
――「ドクターY」への出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください
「何よりもまず、勝村(政信)さんと再共演できることが、とてもうれしかったです。またいつかご一緒したいなと思っていたので、とても光栄だなと思いました」
――今回演じる東村練の印象、演じる上で心がけたことを教えてください。
「練くんは一言で表すと“ヤバい子”。自信過剰かつ自分中心のイマドキっ子で、なおかつ人を人だと思っていないような冷酷な部分も持ち合わせているんです。正直、僕自身は彼のことが嫌いでした。でも実は、彼にも人間らしい部分があって…。イヤな奴だけど、年相応のかわいらしさも作っていければなと思い、監督と相談しながらお芝居を構築していきました。演じていて、すごく面白い役でした」
――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
「仲のいい現場に温かく招き入れていただいた感覚がすごくありました。勝村さんが現場を盛り上げるため、スタッフさんを愛情たっぷりにいじったり、めっちゃツッコミを入れたりされているので、『関西人としては負けてられへんな』と思い、僕もちょくちょくツッコミを入れるようにしていました!」
――医療ドラマには初挑戦となりますが、実際に撮影に参加して感じたことを教えてください。
「専門用語もほぼ漢字なので、中国語を読んでいる感覚になるくらい覚えるのが大変ですし、医療技術の手順や手さばきもすごく難しい! 改めて『本当にお医者さんってすごいな!』と感じました」
――改めて、主演を務める勝村政信さんの印象をお聞かせください
「初日に『久しぶり!』と力強くハグされて、うれしかったです! 現場でもことあるごとに勝村さんがいじってくださって、すごく心地よかったですし、心から頼りにさせていただいています。ちなみに、僕と勝村さんは童顔仲間でもあるんです。勝村さんから撮影合間に『たぶん我々は(見た目が)いくつになっても“坊や”だね』と言われ、確かに…と思い、『お互いに頑張ろうね』と励まし合いました(笑)」
――練の父・楠田永吾を演じる及川光博さんの印象はいかがですか?
「及川さんとは今回が初対面だったのですが、お会いした瞬間に『お、キミが西畑くんか!』と声を掛けてくださったんです。その瞬間に『この人、絶対に優しい!』と確信しました。2人のシーンでも思わず、キュンとしました(笑)。『僕のお父さんがミッチーだよ』って、まず親に自慢しようと思います(笑)!」
――視聴者の皆様へメッセージをお願いいたします
「ドタバタ劇の中に、考えさせられる場面もあり、“笑えてホロッと泣けるドラマ”になっていると思います。加地先生と練くんがどうやって交流を深め、どう物語を広げていくか、楽しみにしていただきたいです」
及川光博 コメント
――「ドクターY」への出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください
「『いよいよ来たか!』と思いました。『ドクターX』および『ドクターY』は大人気のロングセラー作品。出来上がった座組みの中にススッと入っていくことができるのか…。少々の不安はありましたが、高校時代から憧れていた勝村先輩と映画『七つの会議』(2019年)以来の共演、しかも初めてガッツリとお芝居でご一緒できるせっかくのチャンスですし、ぜひ参加したいと思いました」
――実際、撮影現場の雰囲気はいかがですか?
「想像した通り、出来上がっていました! 久しぶりの『ドクターY』で、みんなが再会を喜んで盛り上がっている中、僕は“常連客の集まるスナックに訪れた一見さん”のような感じでしたね(笑)。でもそこで、プライベートで何度か一緒に飲ませていただいたこともある勝村先輩が、まろやかに受け止めてくださって…。勝村さんは優しいし、気配り上手。僕がポツンとしていると、ジョーク交じりにからかってきて、一人ぼっちにさせないんです。そんな勝村さんとお話しながら、現場のムードをつかんでいきました」
――米倉涼子さんら『ドクターX』メンバーとの麻雀シーンもありましたが、いかがでしたか?
「光栄至極に存じました。まさか米倉さんと初共演にして、麻雀を打つことになるとは…! あの豪華レギュラーメンバーと麻雀を打てただけでも、このシリーズに参加した感がすごくて、楽しかったです」
――今回演じる楠田永吾の印象、演じる上で心がけたことを教えてください
「印象としては“哀愁漂う男”。楠田はある悲しい出来事がきっかけで、エリート街道からドロップアウトしてしまった人物で、ズッシリと哀愁を背負った人生だなという印象ですね。ですから、演じる上でも哀愁を意識しています。ただ、そんな楠田と僕自身には本当に共通点がなくて…。扮装も通常営業のミッチーとはまったく異なり、もはやコスプレ(笑)。着慣れないファッション、普段は絶対履かないスニーカー、日焼けメイクをまとった自分を鏡で見るたび、『うわっ!』と驚いていました」
――楠田の息子・東村練を演じる西畑大吾さんの印象をお聞かせください
「魅力的な人! 目がすごく印象的な子だなと思いました。撮影初日はあいさつをして、すぐに撮影に入ったので、それほど多くは会話できなかったのですが、『進撃の巨人』について語り合いました」
――視聴者の皆様へメッセージをお願いいたします。
「台本を読んで『これは痛快エンターテインメントになるな』と確信しました。撮影をしていても、すごく楽しかったです。何はなくとも、勝村さんの泣けて笑える柔軟なお芝居がとても魅力的ですし、ラストシーンはきっと圧巻でしょうね! ぜひ注目していただきたいです。あとは…日焼けのミッチーですね(笑)。もしかしたら、こんな僕を見ることができるのはラストチャンスかもしれないと思っています」