国民的漫画「ドラえもん」(藤子・F・不二雄さん)の公式サイトで、人気の高いエピソード「超リアル・ジオラマ作戦」が29日までに公開された。ゲストキャラクターのスネ吉がジオラマ論を熱く語る“神回”で、X(ツイッター)では「スネ吉兄さんは私の師匠」「趣味人のF先生が乗り移った」と盛り上がっている。
同エピソードは、てんとう虫コミックス「ドラえもん」の32巻に収録。家庭教師でプラモ名人のいとこ、スネ吉にジオラマの指導を受けて上手な写真を撮れるスネ夫をうらやみ、のび太がドラえもんのひみつ道具でジオラマ撮影に挑戦するという定番のストーリーだ。
人気の理由は「ジオラマにかかせない『三感(質感、距離感、量感)』というのを教えたはずだ」と熱血指導するスネ吉とスネ夫のやりとりにある。金属メカの質感を出すウェザリング(汚れやサビを表現する塗装技術)、遠近法で距離感を強調するテクニック、対照となるものを用いて巨大ロボの量感を演出する撮影方法など、大人でも実現が難しい技術を順に解説。広角レンズで奥行きのある写真を撮る際の注意点まで教えてくれるからだ。
このエピソードが公開されると、ドラえもんのファンだけでなくジオラマやプラモデルの愛好家らが「たびたび言ってるけど、俺のプラモの師匠は第一にスネ吉兄さんだった」「伝説のスネ吉兄さん回。今読んでも参考になるセリフ満載で子供を突き放してくる感じ、F先生の趣味全開で面白すぎる」「スネ吉、理想的なオタ活しとるな」「オタク特有の早口的な、異様に前のめりの熱量に満ちてるのが良いよね…」などと大盛り上がり。「あらためてF先生の博識ぶりはすごいです」「先生のオタク魂を詰め込んだようなキャラだからなぁスネ吉兄さん」などと作者に思いを馳せるコメントも多かった。
公式サイトでは期間限定で「ドラえもん」「ポコニャン」「モジャ公」などのエピソードを無料公開している。次回の更新は2月11日の予定。