女優の吉高由里子が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合など)の第45話が24日、放送され、時の権力者、藤原道長(柄本佑)の正妻、源倫子(黒木華)が、夫にまひろ(吉高)との関係を直接問い質すセリフに、多くの視聴者の注目が集まった。
平安時代を舞台に、「源氏物語」の作者として知られる紫式部/まひろ(吉高)の幼少期からの生涯と「源氏物語」の執筆や、権力者、藤原道長(柄本佑)とのかかわりを軸に描く波乱の一代記。倫子は名家、宇多源氏の出身で左大臣を長く務めた源雅信(益岡徹)の娘。その財力を生かしてサロンで人脈を広げ、自身が産んだ3人の娘を歴代の天皇に入内させ、強い血縁関係を築いて道長の出世と左大臣就任以後の長期政権を支えた陰の功労者だ。対抗心を燃やす妾の源明子(瀧内公美)や、素性のわからない愛人に対しても、取り乱すことなく大人の対応を見せてきた。これまでも、道長に愛人について尋ねたことはあったが誰と名指しすることはなく、そんな会話が交わされるたびに、視聴者の間では、まひろと道長の関係に倫子が気づいているのかどうかさまざまな憶測が飛び交っていた。
この日の放送で、まひろは「源氏の物語」を脱稿。一人娘の藤原賢子(南沙良)が宮仕えしたいと言い出したため、自身の代わりに太皇太后の藤原彰子(見上愛)の女房に推薦して自らは職を退き、長年の夢だった諸国を巡る旅に出ることを決めた。そして道長にその思いを伝え、賢子が道長の子であると明かして別れを告げた。道長は必死で引き留めようとしたが、まひろの思いが覆ることはなく、悲嘆に暮れた。道長はその後、体調も優れないなかで、出家を決意。倫子は驚き、思い直すよう説得するも、道長の決意は固く、倫子は思いつめた表情を浮かべると、思い切って「藤式部(まひろ)がいなくなったからですの?」と尋ねた。道長は倫子の目をまっすぐ見据えたまま「何を言うておる」と否定。「出家はおやめください」となおも食い下がる倫子の手を、道長はゆっくりほどいて「許せ」と詫びた。
倫子の口から飛び出した衝撃的な一言に、視聴者は騒然。SNSには、「ついに直球来た!」「図星ついちゃう倫子ちゃん」「すべて知っていたうえでの関係」「これまでもいろんな気持ちを隠してきたんだろうけど出家と言われてもう堪えきれなくなったんだねぇ」「99.9%気づいていたとは思うけど、まひろが旅に出た途端の道長くん出家宣言でそれが完全な100%の確信に変わっちゃった感じ」と倫子の心境を推し量ったコメントが殺到した。
また、「倫子さまが一番可哀想じゃない? 今どんな気持ちよ」「こりゃ捨てられたって思うよなぁ」「こんな屈辱ある?」「まひろには自分から手を伸ばしたのに、倫子さまの手は取らない」「道長、それされたらどれだけ辛いか、わかっているよね」などと倫子に同情する書き込みも少なくなかった。