女優の上白石萌音が主演を務める連続ドラマ「法廷のドラゴン」(テレ東系、金曜後9・0)。初のプロの女性棋士誕生を期待されながらも弁護士に転向した天童竜美(上白石)が主人公の完全オリジナルリーガルドラマで、竜美とバディを組む若手所長弁護士、歩田虎太郎役を高杉真宙が担っている。
得意の将棋に絡めた法廷戦略で事件を解決していく竜美とともに、亡き父・歩田羊次郎(藤井隆)が遺した「歩田法律事務所」を存続させるために奔走する、虎太郎。依頼人ファーストで優しすぎる虎太郎は、竜美に振り回されつつも影響を受けながら成長していく。そんな虎太郎を好演している高杉に、本作にかける意気込みや見どころのほか、将棋の思い出、オフの過ごし方などプライベートなことを聞いた。
――以前、「いつか弁護士を演じてみたい」とおっしゃっていた夢が本作でかないましたね。実際に弁護士を演じてみていかがですか?
「もっとビシッとした、かっこいい弁護士を想像していましたが、今回はどちらかというと慌てふためく弁護士役なのでギャップがありました。虎太郎という人物は動きを自由に出せるキャラクターではあったので、楽しんでやらせていただいています。監督に『このシーンはもう少し早くまくしたててほしい』と言われる時もあり、僕自身も慌てふためきながら頑張っています(笑)。今後、また弁護士役をいただけることがあれば、ビシッとした真面目な弁護士役も挑戦したいです」
――弁護士バッジをつけた感想は?
「スタッフさんが作ってくれた模造品のバッジですが、つけていると自分は弁護士なんだと、誇らしい気持ちになります。弁護士になったと勘違いしちゃいます(笑)」
――弁護士に関することを勉強しましたか?
「撮影に入る前に資料をいただきました。でも資料で調べても、書いてあることがわからなくて、調べた先をまた調べなきゃいけなくて、結局たくさん調べることになりました。ニュースで訴訟の話が目につくと、気になって見ましたし、専門用語を知っているとニュースの内容も理解できて、面白いことがたくさんありますね」
――将棋と弁護士がテーマの本作で、専門用語や所作で苦労した点があれば教えてください
「法廷の長いシーンでは覚えるセリフがたくさんあって大変でした。虎太郎は将棋の解説をするシーンはなくて、基本的には法律用語のみでした。あと、毎話登場人物が変わるので、人の名前を覚えるのに苦労しました」
――専門用語の多いセリフに苦戦されていたようですが、セリフを覚えるときのコツは?
「セリフ覚えが早い方ではなく、できる限り時間をかけて何度も繰り返すしかないですね。最近は自分と相手のセリフも全部録音して、流れを把握しながら覚えています」
――今まで、将棋との関わりはありますか?
「幼い頃、祖父にルールを教えてもらって将棋をやっていました。本当に、子供の遊び程度で、勝ったか負けたかも覚えていないくらい。記憶から消えているということは負けていたと思います。祖父がどんな感じで僕と一緒に遊んでくれていたのか、聞こうと思っていたのにまだ聞けていないです。でも、楽しくやっていたことは覚えているので、勝ち負けにこだわっていなかったんだろうなと思いますね。祖父と一緒にやるのが楽しくて、ルールもその時に覚えました」
――大きくなってから、おじい様と将棋をしましたか
「やっていないですね。祖父と将棋が指せる機会があればやりたいですけど、勝敗は僕が小さい頃と変わらない気もします。祖父は麻雀や将棋やゲームが好きで、いろいろと楽しんでいたみたいです。まだ、将棋がテーマのドラマに出演することは、僕から報告していませんが、きっと見ていると思います。次に帰省した時、将棋やろうって言ってみようかな」(つづく)