俳優の神木隆之介が主演する連続ドラマ「日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』」(TBS系)の第6話が12月1日、放送される。
1955年からの石炭産業で躍進した長崎・端島(通称・軍艦島)と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、家族の壮大な物語。完全オリジナル作で、戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく。脚本を野木亜紀子さん、監督を塚原あゆ子さん、新井順子さんがプロデュースを担当。神木が端島の炭鉱員の家で生まれ育った鉄平と、現代の東京に生きるホストの玲央の一人二役に挑んでいる。
「海に眠るダイヤモンド」第5話振り返り(ネタバレ)
1958年12月の端島。「全日本炭鉱労働組合」の意向に従い、鉄平の父、一平(國村隼)や兄、進平(斎藤工)たち鉱員は、期末手当の賃上げを求める「部分ストライキ」を行おうとしていたが、鉄平たち鷹羽鉱業側は鉱員たちの要求を退け、鉱山のロックアウトを実施。ロックアウトされれば賃金自体が出ないため、生活に困ることになる鉱員たちは、島にやってきたばかりの炭鉱夫、小鉄(若林時英)を中心にバリケードを突破し、部分ストを決行した。しかし、全国のほとんどの炭鉱では“ロックアウト破り”に失敗し、結局、ストは中止になった。
鉱員たちの間では、ロックアウトを選択した炭鉱長、辰雄(沢村一樹)への不満が高まっており、その息子、賢将(清水尋也)も目の敵にされていた。そしてある日、小鉄らに絡まれた賢将は挑発に乗ってしまい、殴り合いのけんかとなった。鉱員らは「先に手を出したのは賢将だ」とでっち上げるなど、辰雄と賢将に対する反感は日々強まっていた。幼い頃から辰雄に「あいつら(鉱員ら)とは慣れ合うな。お前は違う」と言い聞かせられてきた賢将は、「俺はあんたみたいな人間にはなりたくない!」と言い放った。その後、うつむきながら歩く賢将を鉱員らが嘲笑するなか、賢将のことを子供のころからよく知る鉄平の父、一平(國村隼)が彼を呼び止め、鉱員仲間に向かって「あいつは俺の家族なんだよ。俺の自慢の息子みてえなもんだ」と話し、笑顔で賢将の鼻をつまんだ。居場所を失っていた賢将は、一平の愛情あふれる言葉に涙ぐんだ。そしてその夜、賢将のことを心配してやってきた幼なじみで元恋人の百合子(土屋太鳳)に、涙をこぼしながら「端島を嫌いになりたくない」と伝えた。
一方、助産師手伝いのリナ(池田エライザ)は進平に、自身の悲しい過去を語り始めた。最初の恋人は交通事故で失い、博多のクラブで自身の付き人をしていた恋人は一緒に逃げる前に、ヤクザに殺されたと明かした。「愛した人が死んじゃう。そういう呪い…」。そう言ってため息をつくリナに進平も、自分の妻は死んだと寂しそうに話した。2人は見つめ合いながら「もう誰も愛さない」「一人で生きていく」と口にすると、互いに視線を落とし、ふと笑みを浮かべた。
その後、暗い路地でリナとすれ違った小鉄は、思わず振り返った彼女に「見つけた。博多では世話になりました」と不敵な笑みを浮かべ、逃げたリナを捕まえて暴行。リナが持ち出した拳銃を奪い取り、銃口を向けた。そこへ、異変を察した進平が駆けつけ、もみ合いの末に銃を奪った進平が小鉄に発射。胸を撃たれて小鉄は海に転落した。「ごめんね」と謝るリナと進平は口づけを交わした。
現代。偶然出会ったIKEGAYAの社長を務めるいづみ(宮本信子)から、端島にいた「忘れられない人」に似ていると言い寄られプロポーズされた玲央は、いづみの家族とともに彼女の自宅に住まわせてもらっていた。そんななか、いづみの家に、DNA鑑定の結果が届き、玲央といづみに血縁関係がないことが判明。さらに、いづみの孫、千景(片岡凜)が「いづみ」は彼女の旧姓(出水)であり、下の名前は「朝子」だと玲央に説明した。それは、鉄平にずっと恋心を寄せていた幼なじみと同じ名前だった。
第6話あらすじ
東京オリンピックを翌年に控えた1963年。多くの炭鉱が閉山に追い込まれる中、端島にはいつも通りの正月が訪れていた。その頃、園芸部での活動に熱を上げる朝子(杉咲花)は、鉄平に育てた鉢植えを見せる。うれしそうな朝子を見て、うれしくなる鉄平。2人の距離は確実に近づいているようだった。一方、賢将はある決意をし、鉄平にだけその胸の内を打ち明ける。
そんななか、進平とリナが荒木家を訪れる。リナを追手から命懸けで助けて以来、仲を深めた2人は、ある報告をしにやってきた。
一方現代では、自分といづみに血縁関係がないこと、そしていづみの本当の名前が“朝子“だと知った玲央は、自分と鉄平の関係を探るため、鉄平が残した10冊もの日記をひも解くことに。するとその中の1冊に、“種”のようなものが挟まっていた。
■番組概要
[タイトル]日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』
[放送日時]毎週日曜よる9:00~9:54