有楽製菓は17日、人気商品の「ブラックサンダー」発売30周年を前に、特別企画を実施。九州7県の新聞広告の掲載や、福岡・天神地下街でのサンプリングイベントを発表するなかで、ネットでは過去、同ブランドが存続の危機に陥っていたことが話題になっている。
ブラックサンダーは1994年に誕生。しかし、発売から1年後の95年に販売不振のため一時生産を終了したことがあった。それでも、九州の一部の店舗から「人気があるからまた売ってほしい」と、復活を望む声が寄せられ、その声に応えるべく、九州の営業担当が会社に何度も直談判し「そこまでいうなら、残っている材料の分だけ」と再販売が決まったという。そこから口コミで評判が広がったことで、生産を続けられることになり、2005年には全国に販売を拡大。08年に爆発的ヒットを遂げた。
こうした背景を持つことから、特別企画の一つとして「ブラックサンダーの恩人探し企画」も開催。95年にブラックサンダーが生産中止になった際、九州で復活を熱望した卸業者や小売事業者を探すもので、同社の公式YouTubeアカウントで動画を公開するなど、情報提供を呼びかけている。
今やロングセラー商品で、さまざまなフレーバーを展開するまでになったブラックサンダー。発売からわずか1年で生産終了も劇的な復活を遂げたエピソードはSNSで「ブラックサンダーにそんな歴史があったのか」「いい話！」「これは良い黒歴史」「恩人さんたち見つかると良いね」などと注目を集めている。