俳優の神木隆之介が主演する連続ドラマ「日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』」(TBS系)の第6話が1日、放送され、女優の宮本信子演じるいづみ(=池ケ谷朝子)が持っている日記に挟まっていた「コスモスの種」や「私も知らないの。鉄平が、どうなったのか…」といったセリフが視聴者の間で話題になり、SNSにさまざまな考察が寄せられた。
1955年からの石炭産業で躍進した長崎・端島(通称・軍艦島)と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、家族の壮大な物語。完全オリジナル作で、戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく。脚本を野木亜紀子さん、監督を塚原あゆ子さん、新井順子さんがプロデュースを担当。神木が端島の炭鉱員の家で生まれ育った鉄平と、現代の東京に生きるホストの玲央の一人二役に挑んでいる。
この日の放送では、1963年の端島で、鉄平が幼なじみの朝子(杉咲花)に告白するシーンが描かれた。2人は、ともに島で一緒に育った賢将(清水尋也)と百合子(土屋太鳳)の結婚式に出席。その後、鉄平が朝子に「好きだ」と思いを伝えた。これに朝子は笑顔でうなずき、「鉄平。私、お婿さんになる人とコスモス植えたいけん」と“逆プロポーズ”するように種の入った小袋を鉄平に渡した。
一方、現代では、自分といづみに血縁関係がないこと、そしていづみの本当の名前が「朝子」だと知った玲央は、いづみの部屋にある10冊にもおよぶ「鉄平の日記」を読んでいた。いづみの秘書を10年前から務めているという澤田(酒向芳)によると、日記はいづみがこの春に手に入れたもので、彼女にとっても初めて知る内容が多かったなどと述べた。その1冊に、テープで貼られた古びた小袋が挟まっていて、その中にはたくさんの花の種が入っていた。それは、朝子が鉄平に渡した小袋と同じものだった。
さらにラストシーンで、玲央は、図書館で撮影した1枚の写真をいづみに見せた。それは、端島閉山時に撮影されたモノクロの集合写真で、そこに写る若かりし日の自分や賢将、百合子の姿を懐かしむいづみに、玲央は「鉄平はどこなの?」と質問。これにいづみは「この写真にはいない」と即答し、苦しそうな表情を浮かべながら「私も知らないの。鉄平が、どうなったのか…」と答えた。その直後に映し出された鉄平の1964年8月16日の日記には、「深夜に起きた坑内火災」などと書き記されており、本編終了後に流れた次回予告の映像でも、爆発音とともに大きな炎が昇る坑内の様子が描かれるなど、不穏な展開を匂わせながら終了した。
鉄平が朝子から受け取ったコスモスの種が現在はいづみの手元に戻っていることや、鉄平の消息が不明と打ち明ける展開に、多くの視聴者は「現代の朝子は鉄平のその後を知らない?どゆこと?火災で?」などと大混乱。2人が結ばれなかったことを示唆するような描写に「これでなぜ鉄平と朝子がくっつかないんだ…」「種植えてないって!?なぜ朝子が持ってる!」「今も残る種が切ない」などとショックを受ける視聴者が続出した。
鉄平の消息に関するいづみの発言や、次回予告で鉄平が火災のなかで発した「端島が終わる…」というセリフについても、「坑内火災について鉄平が自分でノート(日記)に書いてるんだから、その時は死んではいない?」「端島に生かされてた鉄平は、端島が終わる現実を受け入れられなくて、1人で端島を出てっちゃうってのはないかな…」「鉄平は(1話の冒頭で兄、進平の妻の)リナが端島から逃げる際の手助けをしてそのまま行方知れずとかなのかな…進平兄ちゃんは坑内火災でヤバそうだし」「どうなったか分からないということは、現代まで生きている可能性も残っていることにはなる」「(赤子を抱きかかえたリナが乗っていた)船を漕いでいたのが鉄平?だとしたら、リナと鉄平はどこかで生きている可能性もあるよね」「ワンチャン鉄平と再会する可能性だってある」といった考察が多数寄せられている。
ほかにも「鉄平のノートを入手したのが最近だった事に驚き。どういう経路で入手したのかな」「日記の破られたページも気になる…」「どこのどいつが朝子の旦那なんだよ!?」との書き込みや、「澤田さんは何者なのか…なんか関係ありそう」「リナが連れて逃げた子供は澤田」「澤田さんって賢将やったり」「確かに背格好も似てる」「澤田は賢将鉄平より世代が1つ下っぽく見える」「澤田が賢将と百合子の子どもで二人の意思を引き継いで朝子を見守ってるとか?」などと、澤田をキーパーソンだとにらむ視聴者も散見された。
■番組概要
[タイトル]日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』
[放送日時]毎週日曜よる9:00~9:54