女優の吉高由里子が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」（NHK総合など）の第33話が1日、放送され、まひろが住み込みで働き始めた後宮・藤壺の描写や、「光る君」というフレーズが主人公のまひろ（吉高）の口から飛び出し、タイトルが回収される流れに、視聴者の注目が集まった。
平安時代を舞台に、「源氏物語」の作者として知られる紫式部（まひろ、吉高）の幼少期からの生涯と、「源氏物語」の執筆や権力者、藤原道長（柄本佑）とのかかわりを軸に描く波乱の一代記。左大臣を務める道長は、自身や子孫の権勢を盤石なものとするため、娘の彰子（見上愛）を入内させ、強引に中宮の座に座らせたものの、一向に一条天皇（塩野瑛久）の関心を引くことができず、道長と血のつながった皇子は生まれないままだった。
四条宮で和歌の指南役をしていたまひろの書く物語が評判になっていることを知った道長は、旧知のまひろに帝のための物語執筆を依頼。物語の導入部に手応えを感じた道長は、まひろを彰子の女房として召し抱え、後宮の藤壺に住み込んで続きを執筆するよう命じた。
この日の放送で、まひろの藤壺での生活がスタート。「藤式部」との名を与えられ、早速局（つぼね、部屋）で執筆活動に専念するも、日中はほかの女房たちが仕事に追われてせわしく動き回り、あちこちから雑音が上がってまったく集中できず。いきおい、静かな夜に執筆せざる得なくなり寝不足気味に。また、執筆が主務だと言っても、先輩たちをまったく手伝わないわけにもいかず、筆は進まなかった。さらに寝床はほかの女房たちのスペースと几帳（間仕切り）で仕切られているだけで、いびきや寝言が丸聞こえ。まひろは8日で心身ともに疲れ果ててしまい「無理…」とギブアップ。道長に直談判して、一旦自宅に帰って続きを書くことを許してもらった。
藤壺の騒々しさに、視聴者もビックリ。SNSには、「気が散るぅ」「これは集中できんわw」「執筆には落ち着かない場所」「気になって書けねーよなw」「ファミレスで書いてる感じ」「まひろはスタバでは仕事できないタイプだな」「まあ、無理だよねえ」といった感想が続々と寄せられた。
また、真上から見下ろした斬新なアングルで映った、まひろを含む女房たちの寝床には、「うわあ、部屋に仕切りがあるだけなのか」「寝床近いなw 合宿所かよw」「ボロアパートより壁の薄い女子寮」「ちょっと広いネカフェみたいな」「これは私も寝られないわ」などの反響が集まった。
このほか、物語に興味を示した彰子にまひろが概略を説明する場面で、主人公の名を「光る君でございます」と紹介。第32話（8月25日放送）では、一条帝（光源氏の劇中でのモデルの1人）に向けた物語を書くという展開でタイトルが回収されたとの受け止めもあったが、そのものズバリのフレーズに大河ファンが改めて興奮。「はい、タイトル回収」「キター！」歓喜する書き込みがズラリと並んだ。