「漂流教室」「まことちゃん」などを描いた漫画家、楳図かずおさんの死去を受けて5日、漫画界や漫画を愛読した著名人から哀悼のメッセージがX(ツイッター)に寄せられた。
楳図さんは1955年にプロデビューして恐怖漫画のジャンルを開拓。荒廃した未来で子供たちが生存競争を行う「漂流教室」や指サインの「グワシ」が大流行したギャグ漫画「まことちゃん」などで国民的な人気漫画家になった。産経ニュースによると楳図さんは10月28日、88歳で死去した。
タレント・歌手の中川翔子は、2年前に楳図さんと会ったときの写真を掲載。「楳図かずお先生の美しくて怖い漫画があったから絵を描く事が大好きになりました 楳図かずお先生があの日またね!と声をかけてくださったから私はあの時仕事をやめなかった 翔子という名前の文字も大好きな漂流教室の翔ちゃんからいただきました わたしの人生は楳図かずお先生のおかげで今があります」と感謝をつづり「楳図かずお先生、永遠に大好きです」と別れを惜しんだ。
漫画業界にも悲しみが広がり、「うずまき」「大黒柱悲話」などで知られる恐怖漫画家の伊藤潤二氏はXに「楳図かずお先生がお亡くなりになったというニュースに接しました。以前、まことちゃんハウスで対談させていただいた後に、吉祥寺のイタリアンレストランでご馳走になったことが人生最大の思い出です。心からご冥福をお祈りいたします」と書き込んだ。
「アイシールド21」「ワンパンマン」(ともに作画)の村田雄介氏は「漫画における『恐怖』の原体験でした。幼稚園の頃、表紙ですでに怖くて仕方なかったんだけど怖いが故に思わず読んでしまう。そして夜トイレに行けなくなる。楳図先生エキサイティングなドキドキとゾクゾクをありがとうございました。謹んでご冥福を御祈り致します」と投稿。
「ゲームセンターあらし」「こんにちはマイコン」のすがやみつる氏は「近頃、吉祥寺でお見かけしないなあ……と思っていたのですが……。 やすらかにおやすみください」とコメントした。
楳図さんのマネジャーが運営するXは一般財団法人UMEZZ(うめず)のコメントを発表。「生前、楳図は自分の作品が世界中の人々に届いて欲しい、永遠に読み継がれて欲しいと願っていました。また、自分の作品の芸術的価値を信じておりました。その志がこれからも皆様の心に留まり続けることを願っております」とした。