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生見愛瑠主演「くる恋」プロデューサーが語るお気に入りのシーンや最終話見どころ

iza(イザ!) 2024年6月17日 18時0分

女優の生見愛瑠が主演を務める連続ドラマ「くるり~誰が私と恋をした?~」(TBS系、火曜よる10時)の最終話(第11話)が18日に放送される。ある事故で記憶喪失になった緒方まこと(生見)が、手元に残された男性用の指輪を手掛かりに「恋の相手」と「本当の自分」を探していくラブコメミステリーで、記憶を失くし困惑するまことの前に、指輪がぴたりとはまる年齢もタイプも異なる3人の男性が現れ、謎が謎を呼ぶ恋の四角関係が繰り広げられてきた。彼女が最終的に選ぶ恋の相手や、事故の真相などに視聴者の注目が集まるなか、ドラマプロデューサーを務める八木亜未さんがインタビューに応じ、ドラマの反響やお気に入りのシーン、最終話の見どころなどについて語った。

「くるり~誰が私と恋をした?~」これまでの流れ

桜が舞う夜に、自分のことを追いかけてくる誰かから逃げている最中に公園の階段から転落し、自分にまつわるすべての記憶を失ってしまったまこと。手元には、プレゼントとして贈ろうとしていた男性用の指輪が残っていたが、誰に贈ろうとしていたのか思い出すことができなかった。そんな彼女の前に、自称「元カレ」西公太郎(瀬戸康史)、自称「唯一の男友達」朝日結生(神尾楓珠)、そして、まことに一目惚れしたという自称「運命の相手」の板垣律(宮世琉弥)が出現。驚くことに、その指輪は3人の左手薬指にピタリとはまった。しかし朝日が、まことに近づくため、「唯一の友達」と嘘をついていたと告白。彼の優しさにたくさん触れていたまことは「切ない嘘」に理解を示し、2人の間に新たな友情が芽生えた。その後、まことは公太郎と思いが通じ合いキス。そのとき、自分が記憶を失う前に、律と付き合っていたことを思い出した。

11日に放送された第10話で、公太郎は、自分は元カレではないとまことに打ち明けた。一方、どんな思いで初対面のふりをしていたのかとまことに聞かれた律は、もう一度、出会いから始めて、またまことに好きになってほしかったと理由を明かした。

--第1報の際「妄想からこのドラマは始まりました」とコメントされていましたが、この企画が動きだしたタイミングや、どのようにストーリーが出来上がっていったのかなど、詳しく教えてください

「どういう火ドラを見たいかなと思った時に、すでに一人の『相手』が決まっているものではなく、いろいろなタイプの男性が現れて展開していくドラマが見たいなと思いました。主人公がどういう設定だったら、(男性陣の中から)誰を選ぶのかを視聴者に楽しんでもらえるかなと考えたら、記憶喪失になったヒロインの前にいきなり3人の男性が来たら楽しそうだなとなり、そういう妄想から始まった感じです」

--そのヒロインとして、生見さんを起用した理由を教えてください

「生見さんの演技力は、ほかのドラマでも見ていて、彼女がバラエティーで見せる明るさ、めるるというアイコンとしての生見さんと、女優として芝居している生見さんの“幅”にとても魅力を感じていました。記憶喪失だけど、明るいという要素と、3人の男性に言い寄られても嫌味なく見ていられる、生見さんにぴったりだと思いオファーさせていただきました」

--瀬戸さん、神尾さん、宮世さんの男性陣のキャスティング理由も教えてください

「3人とも違うタイプの方にしたいという大前提である中で、公太郎はかわいさと大人の色気がある人をイメージしていました。

影のある役が多い印象の神尾さんには、とにかくいい人を演じてもらいたい、いつもと違う神尾さんを見せたいと思っていました。

律役は物語終盤にかけて大きな役割を担っているので、訴求力のある方にお願いしたいと思い、宮世さんにオファーさせて頂きました」

--胸キュン要素満載の火曜ドラマ枠ですが、これまでのドラマと違うポイントや、意識したところを聞かせて下さい

「9話の最後(※公太郎がまことのマンションのドアの前で、無言で立っているシーン)とか、『火ドラで何やってんの?』って怒られるかな? とか、ラブコメ枠なのにやりすぎたかな? などと葛藤はあるんです。でも、ベースを崩すことなく、何か新しい視点を入れていきたいなという思いは一視聴者としてあったので、ちょっとミステリー要素を入れることはチャレンジではありました。予定よりミステリー要素が大きくなり、怖さも増していますが(笑)、演者さんもそこは面白がってやってくださっているので、チャレンジしてみてよかったなと思います。キャラクターが“くるり”とする瞬間や、『意味深に感じてほしい』と思っている表情がオンエアされている最中、私はかなりエゴサをするので、X(旧ツイッター)で視聴者のリアクションを見て、『火ドラでこういうことをしてもいいんだな』とは思いました」

--その反響を見て意外だったところや、取り入れたことはありますか?

「朝日をどう見せるかが難しかったです。(彼の言動が視聴者に)正直どう見えてるかなと。例えば、5話でまことの実家までついて行った場面で、(彼が)どう見えるかなとかいろいろ思ったりはしました。さりげなく言ったひと言が(SNSで)意図せず拾われちゃったりすると、『そういうふうに見えちゃってるんだったら、次の話ではもうちょっと、ずれてしまったところを元に戻せるように修正してあげた方がいいな』とか、エゴサはリアルタイムで本当に素直なリアクションが拾えるのでとても参考にしています。

8話で朝日がうそを告白した時も、どう言われるのかなと思っていましたが、逆に視聴者の方が朝日を応援してくれているというか、愛して下さって、よかったと安心できたり、10話で律の正体が判明するところも、今までの真逆の印象に変わり共感してくださったり皆さんのキャラクターに対する目線の変化もリアルに感じられるので、参考にさせてもらってます」

--これから終盤を迎えますが、物語をクライマックスに向けて描いていく中で、こだわった部分と、悩んだ部分があれば聞かせください

「すでに決定稿ができて撮影も進んでいますが、最後の“くるり”の部分をどう描こうかと、まだ悩んでいます。どういう流れにしたら、まことの決断が(視聴者に)共感してもらえるかとか、そういったところをすごい悩みました。(第9話で)まことが公太郎とキスして律のことを思い出すシーンや、全部記憶が戻ったけどある思い出を覚えてない場面については、最初からすでに決めていたことで、そこをどう上手に見せていくかに重きをおいて後半戦の台本を作っているので、皆さんに『なるほど』と言ってもらえるようなオンエア物を作ることができればと思っています」

--まことというキャラクターを八木さんはどのように描いていきたいと考えていましたか?

「最初からブレずに主人公の描き方として決めていたのは、記憶喪失という重く描けてしまう題材ではありますが、火ドラらしく、見て元気になれるような主人公でいるべきだと思っていたので、くよくよせず自分なりに歩みだしていくさまを大切にしていきたいと思って描いてきました」

--女性を中心に盛り上がっているドラマかなと思いますが、八木さんの周りで、男性の反応で印象的だったものはありますか?

「私の周りで『くるり』を見て『おもしろいです』って、わざわざメールとかで連絡をくれる方は、男性が多いんです。そこはミステリー要素を入れたから、そういうリアクションなんだろうなと思っているのですが、火ドラというラブコメ枠で男性が感想をくれるということは、いつもと違う層にも響いているのかなと受け止めています」

--第9話の(食用花を口渡しする)花びらキスもすごい反響が大きかったと思いますが、このシーンについて瀬戸さんとどのようなやり取りがあったのか教えてください

「たぶん、瀬戸さんは、あそこまで花を食べることになると思っていなかったと思うんですよ。実際に動きでやってみて『どうする?』みたいな。花を食べることが気持ち悪く見えるんだったら、花をパクってする瞬間に、まことが(咥えている花びらを)吸う?みたいな話とかありました。実はあの花びらはうまくちぎれないので噛み切れないんですよね。(瀬戸としては花びらを)持っていくか、自分で隠すかどっちかしかないので。結局、瀬戸さんが引き取る形になりました」

--男性陣3人ともに愛すべきキャラクターですが、視聴者が均等に愛せるキャラクターを作りたいというのは、どこから発想が来てるのでしょうか?

「記憶喪失の主人公が、目の前に現れた3人の男性から誰を選ぶかというときに、ゴールが見え過ぎたらつまらないなと思って、誰になってもおかしくない作りにしないと、連続して見てもらえないと思っていました。その辺は最初からもう均等にやらないと、このドラマはおもしろくならないと思っていました」

--これまで描かれてきたエピソードの中で個人的に一番気に入っているシーンや、繰り返し見てしまう場面はありますか?

「繰り返し見ちゃうのは公太郎のキスシーンなのですが、個人的な妄想を入れて作ったのは、4話のまことの誕生日です。東京タワーをロウソクに見立てて(ライトアップが)消えるシーンはとても好きで、台本を作る打ち合わせのときからとても盛り上がっていました」

--あれは(※)島耕作とはまったく関係がないんですかね?

「まったく関係はないです(笑)」

--最後に最終話の見どころを教えてください

「記憶をなくす前の自分の恋と、今の恋。その2つの恋心を、何を基準にどう選ぶかというまことの選択と、それを決めてから前向きに、自分なりに進んでくまことを見ていただけたらいいなと思ってます。どんなところを通ってそういう選択をしたのかというまことの記憶喪失を通しての成長、自分探しに対する答えも描かれているので、彼女の背中を押してあげられるような結末の見せ方にできればなと思っています。

すごい観念的なんですけど、記憶喪失になってもならなくても覚えてるものは人によって違いますし、それをどう捉えるかは人によって違うと思いますし、『自分の好きなようにすればいいよ』というのが全11話を通して言いたいことではあるので、そこを描けているんじゃないかなと思います」

■番組概要

[タイトル]火曜ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』

[放送日時]毎週火曜よる10:00~10:57

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