俳優の神木隆之介が主演する連続ドラマ「日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』」(TBS系)の第4話が17日、放送される。
1955年からの石炭産業で躍進した長崎・端島(通称・軍艦島)と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、家族の壮大な物語。完全オリジナル作で、戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく。脚本を野木亜紀子さん、監督を塚原あゆ子さん、新井順子さんがプロデュースを担当。神木が端島の炭鉱員の家で生まれ育った鉄平と、現代の東京に生きるホストの玲央の一人二役に挑んでいる。
「海に眠るダイヤモンド」第3話振り返り(ネタバレ)
2018年の東京。玲央は、出会ってすぐにプロポーズしてきたいづみ(宮本信子)の家に転がり込み、彼女の家族と対面。玲央とは「結婚を前提にした関係」と説明するいづみに家族は言葉を失い、怪訝な表情を浮かべた。IKEGAYAの社長を務めるいづみは、自分と結婚すれば、この家の財産の法定相続人は玲央になるという。玲央が、なぜ家族に継がせないのかと尋ねると、いづみは「何だか間違えた気がする。私の欲しかった人生って、こんなだったのかしら…」とつぶやいた。
1958年の端島。ついに水道が開通し、新しい鉱員アパートや小中学校の新校舎も完成した。人口も出炭量も増え、最盛期を迎えようとしていた端島にある日、プロデューサーの夏八木(渋川清彦)がやってきた。以前端島を舞台にした映画の続編製作のため、夏八木は島民を対象に出演者オーディションを開催するという。この島の銀座食堂で働き、幼いころから鉄平に思いを寄せている朝子(杉咲花)は、こっそり演技の練習を始めていた。オーディションの内容は、店で初恋の人にそっくりな人と出会う店員という設定で、原稿を読んで練習していた鉄平の幼なじみの百合子(土屋太鳳)は突然、恋人の賢将(清水尋也)と別れたことや、初恋の相手は鉄平の兄、進平(斎藤工)だと述べて鉄平を驚かせた。1次オーディションでは、朝子の演技を夏八木が臨場感があると絶賛。鉄平らが拍手を送るなか、夏八木から初恋の人の名前を聞かれた朝子は「鞍馬天狗」と答えた。
そんななか、2次オーディションを前に島内で金品が盗まれる事件が相次ぎ、朝子の弟、竹男(番家玖太)が窃盗を疑われた。やがて3人組が捕まり、裏で夏八木も繋がっていたことがわかった。それでも竹男が「テレビ泥棒」呼ばわりされていることが我慢できなかった父、昭吉(谷川昭一朗)は、家計が苦しいにもかかわらずテレビを購入。そんな余裕はないと妻の梅子(赤間麻里子)と口論になるなか、夏八木の関与をまだ知らない朝子は、自分が映画に出たらすぐに払えると主張した。その後、真相を知った朝子は激しく落胆。そんな彼女が以前、桜が見たいと話していたことを思い出した鉄平は、彼女を誘って近くの島に咲く一本桜を一緒に見に行った。夢が叶ったと感動する朝子に、鉄平は落ちていた桜の小枝を渡した。
その後、銀座食堂に置かれたガラス瓶と、そこにさしてある桜の小枝を見た百合子は、朝子に「花瓶買ったら?」と勧めた。しかし朝子は、瓶のままでいいと述べ、「鞍馬天狗にもろうたと」と補足。その言葉に鉄平は何か引っかかり、背後にあるガラス瓶をじっと見た。そして、幼かったころの自分が、波打ち際のごみの中にあったガラス瓶を、棒きれで拾い上げたときのことを思い出した。その瓶はもともと朝子が拾おうとしていたものだったが、彼女は誤って海に転落。その後、赤痢と診断されて隔離された朝子が暗闇のなか眠れずに泣いていたところに顔に布を巻いた「鞍馬天狗」を名乗る男児が現れ、「お前が欲しかったのはこれであろう」と言ってガラス瓶を置いていった。当時を思い出した鉄平は、朝子の初恋の人が自分であることに気づいた。
第4話あらすじ
1958年7月。朝子の初恋の人が自分だと知って以来、朝子のことが気になり、浮き足立つ鉄平。そんな鉄平を尻目に賢将は、何か思うところがある様子だった。
その頃、助産婦手伝いのリナ(池田エライザ)のもとを訪れた進平は、部屋である衝撃的な物を目にしてしまう。
一方、映画館を辞めて労働組合の新聞編集者としての仕事に精を出していた百合子だったが、長らく体調を崩していた母、寿美子(山本未來)の容態が悪化する。鉄平は、百合子の家族の運命を変えてしまった、1945年8月9日の出来事を思い出す。
現代。いづみから「一緒に会社を潰そう」と提案された玲央は、社長であるいづみの第二秘書として雇われることに。突然の出来事に戸惑う社員たちを前にいづみは、玲央のことを「次期社長候補」と紹介する。
そんななか、いづみの家族たちの間で、玲央に関するある疑惑が持ち上がる。
■番組概要
[タイトル]日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』
[放送日時]毎週日曜よる9:00~9:54