97年に発売され、画面を使わず音だけでプレイする異色のゲームとして人気を集めた「リアルサウンド~風のリグレット~」(セガサターン)がオーディオブックとして配信され、SNSで話題になっている。
同作は、映画「怪物」(2023年)でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した坂元裕二さんが脚本を担当。失踪した恋人を探す青年を柏原崇さんが好演したほか、菅野美穂、篠原涼子らも出演している。音楽をロックバンド、ムーンライダーズの鈴木慶一が務め、エンディング曲「ひとつだけ」をシンガー・ソングライターの矢野顕子が歌っている。
音だけでゲームが進行するという原作の特色を生かして18日、音声コンテンツプラットフォームの「オトバンク」と「Amazonオーディブル」で配信が始まった。価格は税込み2200円で、有料の聴き放題プランにも対応している。発売にあわせ、柏原さんは「いつも新しい事を生み出そうとしていた飯野さん(2013年に亡くなったゲーム製作者の飯野賢治さん)のエネルギーを本作から感じていただけたら嬉しいです」、篠原は「当時は私も20代でしたが、久しぶりに聞いてみると私自身の初々しさを感じました。令和の時代にこの作品が甦り、多くの方に聞いていただけると嬉しいです」とコメントを寄せた。
SNSには「オーディブルで聴けるなんて思わなかった。胸熱すぎる」「菅野美穂の声が抜群にいいんだよなー。ザ・透明感」「サターン版、発売日に買ったなぁ」「もう、『27年前のゲーム』になるんだよなぁ…。懐かしい」などのコメントが並び、“伝説のゲーム”の根強い人気をうかがわせた。また「画面づくり以外のところがめちゃくちゃ豪華だった」と改めて制作陣やキャストを評価する声もあった。