女優の吉高由里子が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」（NHK総合など）の第34話が8日、放送され、左大臣、藤原道長（柄本佑）が催した曲水の宴（ごくすいのえん）のセットに視聴者の注目が集まった。
平安時代を舞台に、「源氏物語」の作者として知られる紫式部（まひろ、吉高）の幼少期からの生涯と、「源氏物語」の執筆や権力者、藤原道長（柄本佑）とのかかわりを軸に描く波乱の一代記。道長は自身や子孫の権勢を盤石なものとするため、愛娘の彰子（見上愛）を入内させ、中宮の座に据え、一条天皇との間に皇子をもうけさせて、将来の天皇の外祖父として影響力を強めようと画策している。しかし、帝は一向に彰子と結ばれないまま時が過ぎ、焦る道長は教養深い帝の気を引こうと、物語づくりに長けたまひろを彰子の女房として召し抱え、後宮である藤壺で物語を書かせて帝が彰子に近づく機会を増やそうとしていた。そんななか、道長は彰子の懐妊を祈って、上巳の祓（はらえ）の日に曲水の宴を開催。公卿らが集まり、目の前の水の流れに浮かぶ盃の酒を飲みながら、上流から順に歌を詠んでいった。
スタジオセットで再現された曲水の宴に、多くの視聴者が驚嘆。SNSには、「曲水の宴がまさか実演で観れるとは！」「今日もNHK美術班の全力がうれしいよー！」「今までで屈指の雅さ」「再現度がなんとも豪華でした」といったコメントがズラリと並んだ。
宴もたけなわのなか突然雨が降り出し、道長の提案で宴は一時中断。出席者全員が屋根の下に移って、雨が通り過ぎるのを待った。この展開に、雨天で試合が一時中断となった甲子園球場のグラウンドを「神整備」と異名をとる職人技で原状回復する造園会社、阪神園芸を連想する視聴者が続出。SNSには、「阪神園芸、早よ」「阪神園芸さーんお願いしまーす」「阪神園芸さんがシートをかぶせます」などの書き込みが寄せられた。