日本酒「獺祭」で知られる旭酒造株式会社（山口県岩国市）が、6月1日から社名を「獺祭」（英語名：DASSAI Inc.）に変更することが23日、発表された。海外市場におけるブランドの認知を強化する狙いがある。
2023年9月に米ニューヨーク州で酒蔵を稼働させた同社は、社名変更の背景について「日本の伝統的なモノづくりを背景としたブランドとして、世界に挑み、世界のDASSAIを目指す」と説明。昨年度の売上は195億円だったが、今後は国内300億円、海外700億円、計1000億円を目指すとしている。
今年はフランス・パリで三ツ星レストランを2つ持つヤニック・アレノ氏とともに「L’IZAKAYA DASSAI Yannick Alléno」の出店を予定しているほか、米アカデミー賞に協賛し、今年3月の授賞式で獺祭を振る舞うという。また、大阪関西万博では、オーストリア館で、ウィーン・フィルハーモニック・テイストの音楽を聴かせて発酵させた獺祭を販売する。国内では、新しい酒蔵が着工し、28年春に完成する予定だという。また、月面で獺祭を造る月面醸造計画を進めるため、今年の打上げを目指している。