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朝ドラ「虎に翼」よねさん(土居志央梨)涙に視聴者もらい泣き 「心にギュッときた」

iza(イザ!) 2024年9月6日 9時18分

NHK連続テレビ小説「虎に翼」の第115話が6日、放送され、「原爆裁判」の判決を受けた弁護士、山田よね(土居志央梨)の姿に多くの視聴者がもらい泣き。SNSに大きな反響が寄せられた。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公で東京地裁判事の佐田寅子役を演じている。この日は第23週「始めは処女の如く、後は脱兎の如し?」(第111~115話)の最終日で、昭和38(1963)年12月、「原爆裁判」の判決文が読み上げられた。異例の「主文後回し」にザワつく満席の傍聴席。当時、民事裁判で主文を後回しにして理由を読み上げるのは異例の出来事だった。

「当時、広島市にはおよそ33万人の一般市民が、長崎市にはおよそ27万人の一般市民が住居を構えており、原子爆弾の投下が仮に軍事目標のみをその攻撃対象としていたとしても、その破壊力から無差別爆撃であることは明白であり、当時の国際法からみて違法な戦闘行為である。では、損害を受けた個人が国際法上、もしくは国内法上において損害賠償請求権を有するであろうか? 残念ながら個人に国際法上の主体性が認められず、その権利が存在するとする根拠はない。人類始まって以来の大規模、かつ強力な破壊力をもつ原子爆弾の投下によって被害を受けた国民に対して心から同情の念を抱かない者はいないであろう。戦争を廃止、もしくは最小限に制限し、それによる惨禍を最小限に留めることは、人類共通の希望である。不幸にして戦争が発生した場合、被害を少なくし、国民を保護する必要があることは言うまでもない。国家は自らの権限と、自らの責任において開始した戦争により、国民の多くの人々を死に導き、傷害を負わせ、不安な生活に追い込んだのである。原爆被害の甚大なことは、一般災害の比ではない。被告がこれに鑑み、十分な救済策を執るべきことは多言を要しないであろう。しかしながら、それはもはや裁判所の職責ではなく、立法府である国会及び行政府である内閣において果たさなければならない職責である。それでこそ訴訟当事者だけでなく、原爆被害者全般に対する救済策を講ずることができるのであって、そこに立法および立法に基づく行政の存在理由がある。終戦後十数年を経て、高度の経済成長を遂げたわが国において、国家財政上、これが不可能であるとは到底考えられない。われわれは本訴訟をみるにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられないのである。…主文。原告らの請求を棄却する」

8年に及ぶ裁判は、国側の勝訴で終了。原告の弁護を務めたよねは何度も小さくうなずいたが、その目から一筋の涙がこぼれた。公判が始まる前、寅子に「意義のある裁判にするぞ」と声をかけていたよね。喜怒哀楽を出さない彼女が涙を流す姿に多くの視聴者ももらい泣きで、SNSには「涙にやられた」「静かな静かな涙が心に来る」「心にギュッときた」などの声が並んだ。またこのシーンに「本当の弁護士になった」とつぶやく人もいた。


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