JTBパブリッシングから刊行された問題集「小学生からチャレンジ えんぴつ1本ですごい変な文章を見抜いて国語力を上げる本」が話題だ。同書は毎日新聞の校閲記者で校閲に関する著作も多数ある岩佐義樹さんが監修を務めている。誤字脱字や慣用句の誤用、事実誤認など日本語の誤りを見つけながら国語力を高める狙いで、発売前から重版が決まった。6日の発売以降も、地下鉄の電車広告で“ある仕掛け”を施すなど注目を集めている。
同書は「準備編」(文中に誤りが1~2個)、「練習編」(文中に誤りが3個)、「本番編」(文中に誤りが5個)に分かれ、問題は総計50文用意。国語的な誤りのほかに社会、経済、政治、歴史などさまざまな分野の誤りも含まれるという。また、小学生だけでなく、大人も楽しめるよう、難問や意外な誤りも収録した。
そんな書籍だけに、タイトルそのものもあえて誤ったものを採用。帯にも誤りを設け、カバーや帯の裏で誤りの場所や理由を指摘している。
「毎日新聞 校閲センター」の公式X(旧ツイッター)は13万人(14日時点)のフォロワーを抱える人気アカウント。かねてから発信した言葉に関する投稿が拡散されることも多く、ネットユーザーたちから「なるほど」「勉強になった」といった反応が寄せられている。同書の紹介ポストでも「さて、この画像を見て変なところがあるのにお気づきですか」と表紙画像を指して出題し、注目を集めた。
13日には同じ発行元の旅行ガイドブック「るるぶ」の公式Xアカウントが同書について「都営地下鉄の一部路線に広告を出しています」とつづり、写真を公開。電車広告も一文のなかに誤りが2つあるとして、隣のドアでその答えを確認できるといった仕掛けとなっている。一方、るるぶのXから解答と解説を任された毎日新聞 校閲センターの公式アカウントは、14日にその答えとなる電車広告の写真を投稿し、“答え合わせ”を行った。