女優の橋本環奈が主演を務め、9月30日にスタートするNHK連続テレビ小説「おむすび」の初週完成会見が9日、東京・渋谷の同局放送センターで行われ、ヒロイン・米田結役の橋本と、姉役の仲里依紗、2人の両親役で出演する麻生久美子、北村有起哉、そして制作統括を担当する同局の宇佐川隆史氏が出席した。
第111作となる本作は、「どんな困難も明るくたくましく乗り越える」をモットーとする平成時代のギャル、結が、福岡・神戸・大阪を舞台に、人々の健康を支える栄養士となり、現代人が抱える問題を「食の知識とコミュ力」で解決しながら、縁・人・時代といった目には見えない大切なものを次々とむすんでいく平成青春グラフィティー。仲が演じるのは、ゆとり世代の結の8つ年上で、福岡で“伝説のギャル”として知られた歩。今回が朝ドラ初出演となる麻生が2人の母、愛子を演じ、北村は父の聖人（まさと）役を務める。
完成した第1週放送分の感想を尋ねられた橋本は、「15分刻みのドラマが初めてで、完成した映像を見て、朝ドラらしさを堪能しました。今までの朝ドラと全然違っていて、ギャルが出てくるすごくポップで明るい朝を届けられるんじゃないかと思っています。とにかく皆さんに早く見ていただきたいです」と今作ならではの魅力を語った。
オファーを受けたときに、朝ドラとギャルが結びつかず度肝を抜かれたという仲は、「ギャルが大好きで、35歳になった今でもギャルになりたいと思っているのですごくうれしいのと、やっとギャルが世の中にパワーを与えることができると喜んでいます。ギャルに対して疑問に思っている方もたくさんいらっしゃると思うんですが、この朝ドラによって救われるような気がして。ギャルってカッコいいってきっと思ってもらえるはずなので、胸を張って皆さんにお届けしたいです」と力を込めた。
朝ドラ初出演となる麻生は、「いつかは出演したいと思っていたので、念願かなって本当にうれしいですし、光栄に思っております」と感激。自身の高校生時代にギャルファッションがはやっており、自分はギャルではなかったが、今作を通してカッコいいと思い直し、「私、何でやらなかったんだろうってちょっと後悔しました」と振り返った。
今作の見どころについて、北村は「いろんなエッセンスが詰まってまして、家族、ギャル、震災、復興、親子喧嘩、兄弟喧嘩、夫婦喧嘩…もちろん仲直りして再生していく様子が描かれていくのですが、先の展開が読めないんですよね。そこが根本ノンジさんの脚本の魅力で、僕らも来週のストーリーが楽しみで、全然違う時代に飛んでいたり、驚きの展開があるので、楽しみにしていただけたら」と語った。
会見では、アートディレクターの大島慶一郎さんが手がけたドラマのメインビジュアルも公開。橋本演じる結が、心を込めて握ったおむすびをまっすぐに差し出している構図で、「あなたに、幸せでいてほしい」という、栄養士・結の切なる願いを込めた1枚となっている。撮影は、幼いころに震災を経験し、おむすびをもらった結の原体験の場となるロケ地の教室で行われた。