NHKは27日、現在放送中の連続テレビ小説「おむすび」に湯上佳純役で出演している女優、平祐奈のコメントを発表した。
通算111作目となる朝ドラで、橋本環奈演じる平成元年生まれのヒロイン米田結が、栄養士として人の心と未来を結んでいく青春グラフィティー。どんなときも自分らしさを大切にする「ギャル魂」を抱き、激動の平成と令和をパワフルに突き進む姿を描いていく。
佳純は、結が通う神戸栄養専門学校の同級生。開業医の家に生まれた生粋の“お嬢さま”で、「栄養で世界を救う」という高い理想を持っている。普段はものごし柔らかだが、一度火がつくと止まらない。結からは親しみを込めて「カスミン」と呼ばれている。この日放送された第43回では、父親から専門学校をやめるよう言われて家出し、部屋が見つかるまで泊めてほしいと結を頼って米田家に転がり込んできた。
平祐奈 コメント
――出演が決まったときの気持ちは?
「最初に聞いてから、撮影に入るまでの期間が長かったので、スケジュールや台本をもらうまでは、『私、本当に朝ドラに出られるのかな?』『撮影に入るまでに、私じゃない人になっちゃうんじゃないか…』とか、信じられずに半信半疑でした。準備稿をいただいてから、やっと実感がわいてきて、『あ、本当に出られるんだ』と思いました笑。
最初は、『主人公の専門学校の同級生役』という感じで、どんな役柄かを明確に聞いていませんでした。実際に台本を読んでみると、佳純は神戸のお嬢さん。バリバリの関西ことばを喋る人で、一度決めたら曲げないめちゃくちゃ芯の強い女の子という印象を受けました。私は、佳純と同郷なので、『関西ことばを役で喋れる、しかも朝ドラで!』と喜びました。朝ドラは、東京制作と大阪制作がありますが、私は兵庫県出身なので、朝ドラに出るときは関西制作の朝ドラに出演したいなという気持ちもあったんです。ここで初めて携われることは、すごく嬉しかったです」
――自身の役柄について
「佳純は、自分の家が代々医者の家系で、末っ子でもあるので、結構甘やかされて育っているけど、ちゃんと自分のやりたいこととか、意志がはっきりしています。お父さんに反対されても、ちゃんと反論したりして、自分の目標とか夢とかをちゃんと人に言える子なので、格好いいなと思います。
一度決めたら、そこに向かって行動を起こすとか、内に秘めている強い部分みたいなのは、共感できるところがありました。演じていて難しく感じたところも、あまりなかったと思います。
佳純も、本当に見た目は違うけど、マインドはギャルで頑張っていると思っています。自分が周りからどう見られようとちゃんと闘う子で、それが佳純の良さだと思うし、その意志の強さがギャルマインドなのかなと思います」
――栄養士・食というテーマについて
「栄養士・管理栄養士さんは、祖母などが入院したときに出してくれていたお食事も全部計算して管理してくれているとか、スポーツをしている人の栄養管理をしてくれているとか、その人の体形・体質にあった食事を管理してくれている人という印象でした。
食べることはもともと好きで、食や栄養に関しても、結構気になる方ではありました。『おむすび』に出演してから、『これは、たんぱく質だな』とか、『ちょっと糖質が多いかな』とか、ごはんを食べるときに、やはり気にするようにはなりましたね。あと、1日のとっていい摂取カロリーを考えて、『これはちょっと多いかも』とか思ったり、自分の親にも『これ、あまり食べないほうがいいよ』とか言うようになりました。食に対する意識は、高くなっているかもしれません。
今回、管理栄養士を目指す役なので、佳純と同じように管理栄養士の学校に通っている友達に、『学校でどういうことしているの?』と、撮影前に聞いたりしていました。佳純自身が不器用で調理実習のシーンでは包丁も握ったこともない子だったので、友人の話を直接お芝居に活かすことは、あまりできませんでした(笑)。それでも、『あ、これ友達が言っていたな』と思うことはありました」
――視聴者に向けたメッセージ、見どころ
「栄養専門学校編は、また個性豊かでパワフルなメンバーが集まっています。ハギャレンとはまた違ったグループになっていて、みんなが同じように、それぞれのギャルマインドを持っているんです。『おむすび』に出てくる登場人物みんながそうですけれど、何事にも“強い気持ち”って大事なんだなと思わせてくれます。
皆さんにも、誰かしらに共感してもらいながら、会話劇を楽しんでいただけたらなと思います」