イギリスの格安航空会社「easyJet(イージージェット)」で、フライト前にトラブルが立て続けに発生し、挙句の果てに乗客が便器以外の場所に排便をしたためその便が欠航になった。乗客らは現地に1泊することを余儀なくされ、翌朝の振替便で目的地へ向かったという。米ニュースメディア『New York Post』などが報じた。
問題が発生したフライト「EZY8054便」は、現地時間15日午後8時5分に大西洋のスペイン領カナリア諸島に属するテネリフェ島を出発し、翌日午前12時20分に英ロンドン・ガトウィック空港に到着する予定だった。
同便の乗客の一人、アラン・ゲドゥさん(Aaran Gedhu)によると、搭乗開始前に予定されていた飛行機が小型機に変更されたという。その結果、easyJetは乗客に対して、飛行機が小さすぎて全員が搭乗できない旨を伝えた。そして10人分の座席が不足するため、便の変更に協力してくれる乗客を募り、応じてくれた場合には補償として610ドル(約9万1000円)近いバウチャーの提供を申し出た。しかし誰も応じなかったため、その10人を決めるのにかなり揉めたそうだ。
その後、出発予定時刻から2時間が過ぎて、なんとか搭乗できた人々にさらなるトラブルが待っていた。今度は飛行機が重量オーバーとなり、easyJetは安全上の理由から乗客の一部の荷物をランダムに選んで降ろし、ガトウィック空港行きの他の便に載せることにしたのだ。アランさんによれば、機内から荷物が運び出される間、さらに1時間座席で待たされたそうだ。
満席の狭い機内で待ち続ける乗客たちは、なかなか出発しない状況にみな怒りで殺気立っていたという。そしてようやく状況が整い、パイロットから「あと20分で出発する」というアナウンスがあったが、またしてもトラブルが降りかかってきた。アランさんは2人の乗客が機内前方のトイレに行くのを目撃したそうだが、機内では「誰かがトイレの床に排便をした」という噂が広がり、不快な臭いが漂ってきたのだ。
その後、空港から清掃業者が呼ばれたが、清掃員がトイレを清掃している間、乗客は機内で座ったままだったという。
排便で汚染された機内に追加の清掃が必要になったことが決定打となり、パイロットからフライトが欠航になったことが伝えられた。乗客によって撮影された当時の動画では、多くの乗客がため息をついたり、うなり声をあげたりと不満をあらわにしていた。
アランさんによると、欠航が決まった後、乗客は飛行機を降りるまでにさらに30分、待たなければならなかったという。
乗客全員がテネリフェ島で一晩過ごすことを余儀なくされ、easyJetは乗客にホテルを提供することにした。しかし、空港周辺のホテルに空きがなかったため、全員にホテルを用意することはできず、乗客の中には自分で手配せざるを得なかった人もいたそうだ。ただしその場合、同社は乗客に宿泊費の払い戻しを行うことを知らせたという。
ロンドン在住でEZY8054便に乗り合わせていたキティ・ストレックさん(Kitty Streek)は、米ニュースメディア『CNN』の取材に応じ、次のように話している。
「非常にイライラさせられました。排便をした人がただ漏らしてしまっただけなのか、フライトの遅れに対する怒りからわざとやったのかは分かりません。でもいずれにしても、乗客はみな怒りを抑えるのが難しい状況でした。」
その後、easyJetは今回の騒動に対する声明を発表し、「お客様と乗務員の安全と健康は弊社の最優先事項です。今回は弊社が制御しきれない状況が生じたことで、お客様にご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます」と謝罪した。
画像は『kitty florence lucia 2023年10月16日付X「Real good of @easyJet to delay the flight 3.5 hours with 0 communication」』『PYOK 2023年9月4日付「Delta Air Flight to Barcelona Forced to U-Turn to Atlanta Because a Passenger Suffered Diarrhea ‘Throughout Plane’」(viper-zero / Shutterstock.com)』『Ryan Williams 2023年7月6日付TikTok「This is madness」』『Irish Mirror 2023年7月9日付「Door ripped off plane at Dublin Airport after airbridge collapse at Terminal 2」』『FL360aero 2023年6月13日付X「That was a Moment of grave concern when the door of the Brazilian music band Tierry’s Bandeirante EMB-110 plane opened with the singer’s team in mid-flight.」』『Daisy Barr 2022年6月20日付TikTok』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)
問題が発生したフライト「EZY8054便」は、現地時間15日午後8時5分に大西洋のスペイン領カナリア諸島に属するテネリフェ島を出発し、翌日午前12時20分に英ロンドン・ガトウィック空港に到着する予定だった。
同便の乗客の一人、アラン・ゲドゥさん(Aaran Gedhu)によると、搭乗開始前に予定されていた飛行機が小型機に変更されたという。その結果、easyJetは乗客に対して、飛行機が小さすぎて全員が搭乗できない旨を伝えた。そして10人分の座席が不足するため、便の変更に協力してくれる乗客を募り、応じてくれた場合には補償として610ドル(約9万1000円)近いバウチャーの提供を申し出た。しかし誰も応じなかったため、その10人を決めるのにかなり揉めたそうだ。
その後、出発予定時刻から2時間が過ぎて、なんとか搭乗できた人々にさらなるトラブルが待っていた。今度は飛行機が重量オーバーとなり、easyJetは安全上の理由から乗客の一部の荷物をランダムに選んで降ろし、ガトウィック空港行きの他の便に載せることにしたのだ。アランさんによれば、機内から荷物が運び出される間、さらに1時間座席で待たされたそうだ。
満席の狭い機内で待ち続ける乗客たちは、なかなか出発しない状況にみな怒りで殺気立っていたという。そしてようやく状況が整い、パイロットから「あと20分で出発する」というアナウンスがあったが、またしてもトラブルが降りかかってきた。アランさんは2人の乗客が機内前方のトイレに行くのを目撃したそうだが、機内では「誰かがトイレの床に排便をした」という噂が広がり、不快な臭いが漂ってきたのだ。
その後、空港から清掃業者が呼ばれたが、清掃員がトイレを清掃している間、乗客は機内で座ったままだったという。
排便で汚染された機内に追加の清掃が必要になったことが決定打となり、パイロットからフライトが欠航になったことが伝えられた。乗客によって撮影された当時の動画では、多くの乗客がため息をついたり、うなり声をあげたりと不満をあらわにしていた。
アランさんによると、欠航が決まった後、乗客は飛行機を降りるまでにさらに30分、待たなければならなかったという。
乗客全員がテネリフェ島で一晩過ごすことを余儀なくされ、easyJetは乗客にホテルを提供することにした。しかし、空港周辺のホテルに空きがなかったため、全員にホテルを用意することはできず、乗客の中には自分で手配せざるを得なかった人もいたそうだ。ただしその場合、同社は乗客に宿泊費の払い戻しを行うことを知らせたという。
ロンドン在住でEZY8054便に乗り合わせていたキティ・ストレックさん(Kitty Streek)は、米ニュースメディア『CNN』の取材に応じ、次のように話している。
「非常にイライラさせられました。排便をした人がただ漏らしてしまっただけなのか、フライトの遅れに対する怒りからわざとやったのかは分かりません。でもいずれにしても、乗客はみな怒りを抑えるのが難しい状況でした。」
その後、easyJetは今回の騒動に対する声明を発表し、「お客様と乗務員の安全と健康は弊社の最優先事項です。今回は弊社が制御しきれない状況が生じたことで、お客様にご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます」と謝罪した。
画像は『kitty florence lucia 2023年10月16日付X「Real good of @easyJet to delay the flight 3.5 hours with 0 communication」』『PYOK 2023年9月4日付「Delta Air Flight to Barcelona Forced to U-Turn to Atlanta Because a Passenger Suffered Diarrhea ‘Throughout Plane’」(viper-zero / Shutterstock.com)』『Ryan Williams 2023年7月6日付TikTok「This is madness」』『Irish Mirror 2023年7月9日付「Door ripped off plane at Dublin Airport after airbridge collapse at Terminal 2」』『FL360aero 2023年6月13日付X「That was a Moment of grave concern when the door of the Brazilian music band Tierry’s Bandeirante EMB-110 plane opened with the singer’s team in mid-flight.」』『Daisy Barr 2022年6月20日付TikTok』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)