10月26日、米ミネソタ州在住の28歳の女性がSNSに投稿した動画に多くの人が注目した。女性はなんと、左目にピアスを入れており、思わずハッとさせられるのだが…。英ニュースメディア『The Daily Star』などが伝えた。
ミネソタ州に住む2児の母、ブリーさん(Bree、28)は、顔に複数のピアスを入れている。その中でも特に目を引くのは左目に入れたバーベルスタイルのピアスで、先月公開した動画では、シャフト(金属製のバー)が白目を貫通しているかのように見えるのだった。
ところが投稿の中でブリーさんは、これが義眼であること、瞬きをしてもピアスがあること自体を感じないこと、左目は何も見えないことを明かしており、別の動画で義眼になった過程について説明していた。
実は2020年、ブリーさんは第2子を妊娠中に定期検診で地元の眼科を訪れ、医師に「左の眼球の外側の血管が腫れ、真っ赤に充血している」と指摘されたという。当時は目の痛みや視力の低下といった症状は全くなかったそうだが、簡単な検査をして写真を撮り、ロチェスターの病院を紹介されていた。
そして専門医による検査を受けた結果、眼球内のメラニン形成細胞から発生する目のがん「眼内黒色腫(ocular melanoma)」と診断された。ブリーさんによると、この病気の発生率は100万人に5人と稀であるものの、眼に発生するがんでは最も多いそうで、出産が終わるのを待って治療が始まったという。
ブリーさんは当時のことをこのように振り返った。
「がんの治療には3つの方法があったの。でも私の腫瘍はかなり大きくなっていて、ガンマナイフ(放射線)による治療か、眼球摘出の二択しかなかった。私は左目の視力をキープしたかったから、放射線治療を選んだわ。」
「その後は順調で、腫瘍はなくなったと思っていたの。でも1年後にがんが再発してしまってね。ガンマナイフは一度きりしかできず、医師には『肝臓にがんが転移する可能性がある。もし放っておけば、余命は1年』と言われ、一刻も早い眼球の摘出を迫られたわ。」
「そして2022年2月、病院で左目の摘出手術を受け、眼球は検査に回されたの。私はその日のうちに退院できたけど、再発のリスクは他の人より高いから、今も定期的にCTスキャンとMRI検査を受けているのよ。」
なおブリーさんは、「もしもう少し早く検査を受けていたら、私は左目を摘出しなくて済んだかもしれない」と定期検査の重要性を訴えており、SNSで「症状がなくても、少なくとも2年に一度は目の検査を受けて欲しい」と呼びかけている。
さらに、「私の経験を通し、目のがんについてより多くの人に知ってもらえれば嬉しく思う。そして自分と同じように眼球を失った人には、自分を受け入れ、自信を持ってもらいたい」と希望を述べた。
ブリーさんはSNSで、瞳が2つあるものや、クモの巣のデザインの義眼なども披露しており、テックインサイト編集部では、義眼の種類やコスト、定期検査の頻度、SNSへの反響などについて話をうかがうべく取材を申し込んでいる。
ちなみに昨年8月には、キラキラ光る金色の義眼を入れたイギリスの25歳の女性が話題となった。女性は生後6か月で右眼球を失い、いじめを受けたこともあったそうだが、カスタムメイドの義眼で自信を取り戻したという。
画像は『ApocalypticAutopsy 2023年10月26日付Instagram「It’s a prosthetic eye made by @Christina_Oculara」、2022年4月8日付Instagram「Gamma」、2023年9月15日付Instagram「No I can’t see out of it」、2023年4月27日付Instagram「This woman can take any idea you have」、2023年10月27日付Instagram「got you girl」』『The Sun 2022年7月28日付「GOLDEN EYE Barmaid swaps false eye for sparkly gold version after cruel punters’ comments」(Credit: Kennedy News)』『Hertfordshire Mercury 2022年8月30日付「Abbots Langley girl gets pink sparkly ‘superhero eye’ after retinoblastoma cancer battle」(Image: SWNS)』『网易 2022年11月29日付「北京90后女子成为义眼师:18岁因车祸失去右眼,曾是一名舞蹈演员」』『Sarah Harris 2022年6月17日付TikTok』『Metro 2020年8月9日付「Woman who gouged out her eyes on drugs has prosthetic eyeballs fitted」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
ミネソタ州に住む2児の母、ブリーさん(Bree、28)は、顔に複数のピアスを入れている。その中でも特に目を引くのは左目に入れたバーベルスタイルのピアスで、先月公開した動画では、シャフト(金属製のバー)が白目を貫通しているかのように見えるのだった。
ところが投稿の中でブリーさんは、これが義眼であること、瞬きをしてもピアスがあること自体を感じないこと、左目は何も見えないことを明かしており、別の動画で義眼になった過程について説明していた。
実は2020年、ブリーさんは第2子を妊娠中に定期検診で地元の眼科を訪れ、医師に「左の眼球の外側の血管が腫れ、真っ赤に充血している」と指摘されたという。当時は目の痛みや視力の低下といった症状は全くなかったそうだが、簡単な検査をして写真を撮り、ロチェスターの病院を紹介されていた。
そして専門医による検査を受けた結果、眼球内のメラニン形成細胞から発生する目のがん「眼内黒色腫(ocular melanoma)」と診断された。ブリーさんによると、この病気の発生率は100万人に5人と稀であるものの、眼に発生するがんでは最も多いそうで、出産が終わるのを待って治療が始まったという。
ブリーさんは当時のことをこのように振り返った。
「がんの治療には3つの方法があったの。でも私の腫瘍はかなり大きくなっていて、ガンマナイフ(放射線)による治療か、眼球摘出の二択しかなかった。私は左目の視力をキープしたかったから、放射線治療を選んだわ。」
「その後は順調で、腫瘍はなくなったと思っていたの。でも1年後にがんが再発してしまってね。ガンマナイフは一度きりしかできず、医師には『肝臓にがんが転移する可能性がある。もし放っておけば、余命は1年』と言われ、一刻も早い眼球の摘出を迫られたわ。」
「そして2022年2月、病院で左目の摘出手術を受け、眼球は検査に回されたの。私はその日のうちに退院できたけど、再発のリスクは他の人より高いから、今も定期的にCTスキャンとMRI検査を受けているのよ。」
なおブリーさんは、「もしもう少し早く検査を受けていたら、私は左目を摘出しなくて済んだかもしれない」と定期検査の重要性を訴えており、SNSで「症状がなくても、少なくとも2年に一度は目の検査を受けて欲しい」と呼びかけている。
さらに、「私の経験を通し、目のがんについてより多くの人に知ってもらえれば嬉しく思う。そして自分と同じように眼球を失った人には、自分を受け入れ、自信を持ってもらいたい」と希望を述べた。
ブリーさんはSNSで、瞳が2つあるものや、クモの巣のデザインの義眼なども披露しており、テックインサイト編集部では、義眼の種類やコスト、定期検査の頻度、SNSへの反響などについて話をうかがうべく取材を申し込んでいる。
ちなみに昨年8月には、キラキラ光る金色の義眼を入れたイギリスの25歳の女性が話題となった。女性は生後6か月で右眼球を失い、いじめを受けたこともあったそうだが、カスタムメイドの義眼で自信を取り戻したという。
画像は『ApocalypticAutopsy 2023年10月26日付Instagram「It’s a prosthetic eye made by @Christina_Oculara」、2022年4月8日付Instagram「Gamma」、2023年9月15日付Instagram「No I can’t see out of it」、2023年4月27日付Instagram「This woman can take any idea you have」、2023年10月27日付Instagram「got you girl」』『The Sun 2022年7月28日付「GOLDEN EYE Barmaid swaps false eye for sparkly gold version after cruel punters’ comments」(Credit: Kennedy News)』『Hertfordshire Mercury 2022年8月30日付「Abbots Langley girl gets pink sparkly ‘superhero eye’ after retinoblastoma cancer battle」(Image: SWNS)』『网易 2022年11月29日付「北京90后女子成为义眼师:18岁因车祸失去右眼,曾是一名舞蹈演员」』『Sarah Harris 2022年6月17日付TikTok』『Metro 2020年8月9日付「Woman who gouged out her eyes on drugs has prosthetic eyeballs fitted」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)