虐待され精神を病み、体の羽根のほとんどを自らむしり取ってしまったオウムが保護され、飼い主から愛情を一身に受けて少しずつ心を開いていった。そんなある日のこと、オウムは幸せを体いっぱいで表現したような“幸せのダンス”を披露し、飼い主を驚かせた。心温まるストーリーを動物専門ニュースサイト『The Dodo』などが伝えた。
米ジョージア州アトランタに住むミシェール・リーマスマさん(Michele Riemersma)は昨年12月、小型のオウム「シロビタイムジオウム」を自宅に迎え入れた。
そのオウムは、たまたま友人とコウゴウインコを保護するために訪ねた家の地下室で見つけたそうで、暗い部屋の隅に置かれていた鳥かごの中にいたという。
ミシェールさんは、“チキン(Chicken)”と名付けたメスのオウムについて「どんな過去があったのかはよく分かりませんが、長い間地下室に閉じ込められ、飼い主から虐待を受けていたようなのです」と明かし、このように続けた。
「実はその日、チキンが私を呼ぶ声が聞こえてきて、鳥かごに近づき扉を開けたのです。そしてチキンと目が合った瞬間、離れられない“運命”を感じ『この小さな子は私が引き取る。何があっても守ってみせる』と決意したのです。」
「すると私の気持ちを察したのか、チキンは鳥かごの中から私の腕の中に飛び込んできました。きっと『これが保護される最後のチャンス』ということを肌で感じていたのでしょうね。私を受け入れ、“信頼”という最も貴重な贈り物を与えてくれたのです。」
「ただチキンは当初、とても神経質になっていて、自分の周りの全てのことに対して怯えているようでした。決して幸せな鳥とは言えず、心を開くまでに数週間を要したのです。」
実はミシェールさんが保護した時、チキンは少なくとも脚の2か所に治療していない骨折箇所があったという。また長期間虐待を受けたことで精神を病み、体の羽根のほとんどを自分でむしり取ってしまっていたそうで、チキンの体は今もほぼ丸裸の状態だ。
ミシェールさんは「確信を持って言えるわけではないけれど、チキンの羽根はきっともう元には戻らないと思うのです。なぜなら長い間羽根をむしり続けていたことで、毛包が取り返しがつかないほど損傷を受けてしまっているからです」と述べると、このように続けた。
「私が飼っている他の鳥たちは飛ぶことができますが、チキンはそれを見ているだけです。ただ『自分も飛びたい』という気持ちは強いようで、私はチキンを手のひらの上に載せて散歩をするのです。するとチキンは羽を広げ、行きたい方向に体を傾け、まるで空を飛んでいるかのように振る舞うのです。」
そんなチキンがミシェールさんを最も驚かせたのは、幸せを体いっぱいで表現したような“幸せのダンス”だったそうで、こう明かした。
「ある朝のことでした。私は歌を歌いながら朝食を作っていたのです。そしてふと振り向くと、チキンが歌に合わせて踊っているのが見えたのです。するとそのうち私の歌だけでなく、テレビの音に反応したり、鍋をドラムのように叩いてみたり、自分の頭の中の音楽に合わせて踊ったりするようになったのです…。まるで体の中に音楽が流れているかのようにね!」
なおミシェールさんはSNSに、チキンの日々の様子を頻繁に投稿しており、チキンが音楽に合わせ、まるでスクワットをするように体を上下させたり、頭を左右に振ったりして“幸せのダンス”を踊る姿を垣間見ることができる。
そんなチキンに対しミシェールさんは「最近は心と体のトラウマがやっと癒え、とても幸せな人生を送っているようです。チキンは今、私だけでなく他の人を信頼することを学んでいて、新しい人生の中でさらなる安心感を得ようとしているのですよ。そして私と家族は、そんなチキンが家族の一員となったことをとても幸運だと思っているし、チキンが大好きなのですよ!」と述べている。
そしてチキンを知った人たちは「こんなに丸裸の鳥を見たのは初めてだよ。相当のストレスを抱えていたに違いない。こうやって人を信頼し、幸せを手に入れることが出来て本当に良かった」「“幸せのダンス”は最高だよ! 保護してくれてありがとう」「決してあきらめないこと、愛、優しさを教えてくれるストーリー」「なんてキュートなの!」「チキン、大好きだよ」といったコメントを寄せている。
テックインサイト編集部では、ミシェールさんにチキンの推定年齢や現在の健康状態、他のペットの鳥たちとのかかわり、チキンが来てからの生活の変化などについて話をうかがうべく取材を申し込んでいる。
画像は『Michele Riemersma 2023年10月23日付Instagram「She is such a good cuddle buddy」、2023年7月12日付Instagram「Random photos from the weekend」、2023年10月29日付Instagram「She's a Chicken Faerie Princess」、2023年10月24日付Instagram「Spooooooky」、2023年7月27日付Instagram「Are you making sure your birds get natural sunlight?」』『The Mirror 2022年3月4日付「Sad parrot who fell mute when owner died finds his voice and is huge potty mouth」(Image: Cover Images)』『Daily Express 2023年8月14日付「Blind and deaf dog that was left abandoned looked like a ‘pile of rags’ before rescue」(Image: RSPCA/SWNS)』『Corks the Philosopher 2020年6月10日付Instagram「Damn butterfly was too fast!」』『Haddie the Dog 2022年2月21日付Instagram「Just a lovely, relaxing day over here」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
米ジョージア州アトランタに住むミシェール・リーマスマさん(Michele Riemersma)は昨年12月、小型のオウム「シロビタイムジオウム」を自宅に迎え入れた。
そのオウムは、たまたま友人とコウゴウインコを保護するために訪ねた家の地下室で見つけたそうで、暗い部屋の隅に置かれていた鳥かごの中にいたという。
ミシェールさんは、“チキン(Chicken)”と名付けたメスのオウムについて「どんな過去があったのかはよく分かりませんが、長い間地下室に閉じ込められ、飼い主から虐待を受けていたようなのです」と明かし、このように続けた。
「実はその日、チキンが私を呼ぶ声が聞こえてきて、鳥かごに近づき扉を開けたのです。そしてチキンと目が合った瞬間、離れられない“運命”を感じ『この小さな子は私が引き取る。何があっても守ってみせる』と決意したのです。」
「すると私の気持ちを察したのか、チキンは鳥かごの中から私の腕の中に飛び込んできました。きっと『これが保護される最後のチャンス』ということを肌で感じていたのでしょうね。私を受け入れ、“信頼”という最も貴重な贈り物を与えてくれたのです。」
「ただチキンは当初、とても神経質になっていて、自分の周りの全てのことに対して怯えているようでした。決して幸せな鳥とは言えず、心を開くまでに数週間を要したのです。」
実はミシェールさんが保護した時、チキンは少なくとも脚の2か所に治療していない骨折箇所があったという。また長期間虐待を受けたことで精神を病み、体の羽根のほとんどを自分でむしり取ってしまっていたそうで、チキンの体は今もほぼ丸裸の状態だ。
ミシェールさんは「確信を持って言えるわけではないけれど、チキンの羽根はきっともう元には戻らないと思うのです。なぜなら長い間羽根をむしり続けていたことで、毛包が取り返しがつかないほど損傷を受けてしまっているからです」と述べると、このように続けた。
「私が飼っている他の鳥たちは飛ぶことができますが、チキンはそれを見ているだけです。ただ『自分も飛びたい』という気持ちは強いようで、私はチキンを手のひらの上に載せて散歩をするのです。するとチキンは羽を広げ、行きたい方向に体を傾け、まるで空を飛んでいるかのように振る舞うのです。」
そんなチキンがミシェールさんを最も驚かせたのは、幸せを体いっぱいで表現したような“幸せのダンス”だったそうで、こう明かした。
「ある朝のことでした。私は歌を歌いながら朝食を作っていたのです。そしてふと振り向くと、チキンが歌に合わせて踊っているのが見えたのです。するとそのうち私の歌だけでなく、テレビの音に反応したり、鍋をドラムのように叩いてみたり、自分の頭の中の音楽に合わせて踊ったりするようになったのです…。まるで体の中に音楽が流れているかのようにね!」
なおミシェールさんはSNSに、チキンの日々の様子を頻繁に投稿しており、チキンが音楽に合わせ、まるでスクワットをするように体を上下させたり、頭を左右に振ったりして“幸せのダンス”を踊る姿を垣間見ることができる。
そんなチキンに対しミシェールさんは「最近は心と体のトラウマがやっと癒え、とても幸せな人生を送っているようです。チキンは今、私だけでなく他の人を信頼することを学んでいて、新しい人生の中でさらなる安心感を得ようとしているのですよ。そして私と家族は、そんなチキンが家族の一員となったことをとても幸運だと思っているし、チキンが大好きなのですよ!」と述べている。
そしてチキンを知った人たちは「こんなに丸裸の鳥を見たのは初めてだよ。相当のストレスを抱えていたに違いない。こうやって人を信頼し、幸せを手に入れることが出来て本当に良かった」「“幸せのダンス”は最高だよ! 保護してくれてありがとう」「決してあきらめないこと、愛、優しさを教えてくれるストーリー」「なんてキュートなの!」「チキン、大好きだよ」といったコメントを寄せている。
テックインサイト編集部では、ミシェールさんにチキンの推定年齢や現在の健康状態、他のペットの鳥たちとのかかわり、チキンが来てからの生活の変化などについて話をうかがうべく取材を申し込んでいる。
画像は『Michele Riemersma 2023年10月23日付Instagram「She is such a good cuddle buddy」、2023年7月12日付Instagram「Random photos from the weekend」、2023年10月29日付Instagram「She's a Chicken Faerie Princess」、2023年10月24日付Instagram「Spooooooky」、2023年7月27日付Instagram「Are you making sure your birds get natural sunlight?」』『The Mirror 2022年3月4日付「Sad parrot who fell mute when owner died finds his voice and is huge potty mouth」(Image: Cover Images)』『Daily Express 2023年8月14日付「Blind and deaf dog that was left abandoned looked like a ‘pile of rags’ before rescue」(Image: RSPCA/SWNS)』『Corks the Philosopher 2020年6月10日付Instagram「Damn butterfly was too fast!」』『Haddie the Dog 2022年2月21日付Instagram「Just a lovely, relaxing day over here」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)