「大人のブタは人間でいうと3歳程度の知能がある」と言われており、ときにブタは犬よりも賢い動物だという。家畜としてのイメージが強いブタであるが、小さいサイズのマイクロブタはペットとしても飼われている。フランスでは、全身が3色の「イノシシのような」ブタがメディアに取り上げられ、その愛らしい仕草が話題となっている。フランスの日刊紙『Var-Matin』などが報じた。
“ポギ(Pogui、5)”と名付けられたこのブタが話題となったのは、フランスの地方日刊紙『Var-Matin』が「突然変異のイノシシの謎」と称してポギを特集したことがきっかけであった。ポギの生まれについては、イノシシの突然変異やブタとの交配種、アルビノなどさまざまな仮説が立てられたが、地域ではマスコットキャラクターとして人々から愛されている。
ポギの存在を『Var-Matin』に紹介したのは、フランス南東部のヴァール県シックス・フール=レ=プラージュ周辺で野生動物の写真を撮影しているダニエルさん(Daniel)だ。日ごろからシックス・フール=レ=プラージュ周辺を散歩するというダニエルさんは11月7日、野生動物の写真を撮影しようとサーモグラフィカメラを設置した。そして数日後に写真を確認してみると、今までに見たことのない「イノシシのような動物」が映っていることに気が付いた。それがポギだった。
ポギの外見は、体は白色だが頭は黒色で、お尻のあたりは茶色である。今までイノシシの写真を何枚も撮ってきたダニエルさんにとっても、初めて見るものだった。珍しい動物を発見したと思ったダニエルさんは、すぐさま地元の新聞社である『Var-Matin』に連絡したという。
ダニエルさんから情報提供を受けた『Var-Matin』は、ポギについてさらに詳しく知るため、地元にあるル・リエーヴル猟友会に問い合わせた。すると、シックス・フール=レ=プラージュの副市長でもあるエルヴェ・ファーブル会長(Hervé Fabre)は、ポギが「イノシシと中国のブタの交配種に違いない」と述べたそうだ。というのも、地元住民に中国のブタをペットとして飼っている人がいるようで、そのブタが時々逃げ出してイノシシと交配し、イノブタと呼ばれる雑種が生まれていたからだ。
しかし、さまざまな仮説が立てられたものの、近所の住人たちによるとポギは「アメリカンミニブタ」だという。『Var-Matin』の取材では、ポギの元飼い主だと名乗る地元男性が現れた。男性によると、ポギは男性のもとから脱走してしまったそうだ。また取材では、逃げ出したポギを4年ほど前に保護したという地元女性の存在も明らかになり、ケガをしていたポギを看病して、その後野生に戻したという。
この地元女性によると、それ以来、ポギは定期的に家を訪ねてくるようになったそうだ。ポギは近所の人たちから受け入れられており、撫でてもらったり、抱っこをしてもらったりするのが好きだという。また一日の大半を日光浴に費やしているポギは、人間だけではなく馬とも仲が良い。
地元住民の一人であるベアトリスさん(Béatrice)はポギについて、「私たちはポギをとても大切に思っているので、長い間見かけないときは、どこにいるのか心配し、近所の人たちとお互いに電話をかけ合います。残念なことなのですが、私たちはいつも密猟者や猟師の存在を恐れているのです」と語った。
報道により一躍有名になったポギであるが、ベアトリスさんが危惧するようにポギが過ごしているエリアは猟師の立ち入りが許可されており、決して安全とは言えない。ポギの元飼い主だという男性は、猟友会に連絡してポギを狩ることのないよう頼んだが、ポギは目のあたりを撃たれたことがあり、片方の目を失明しているという。
なお今回のニュースを見た人からは、このような声があがっている。
「ポギを救わなければなりません。イノシシよりもさらに有害なのは人間なのです。人間の残酷さや愚かさを見るたびに、動物が愛おしくなるのです。」
画像は『Nice-Matin 2023年11月14日付「“Ici, c’est Pogui”: le “sanglier mutant” photographié à Six-Fours est la mascotte de son quartier」(Photo DR)』『BFMTV 2023年11月15日付「“IL EST ADORABLE”: POGUI, UN COCHON EN LIBERTÉ ET MASCOTTE D’UN QUARTIER DE SIX-FOURS-LES-PLAGES」』『Glasgow Times 2021年3月15日付「Meet 20-stone Francisco who is living in a house after his owners thought he was a micropig」』『Anchorage Police Department 2023年2月14日付Facebook「Just shy of a year ago we responded to a call about a turkey trying to enter a convenience store.」』『The Animal Foundation 2021年6月24日付Facebook「On a hot day in June, a Good Samaritan walked outside his home and found a potbelly pig in a large wire dog kennel.」』『BBC 2021年6月17日付「Pregnant pig escapes farm and gives birth in woods」(BRINSLEY ANIMAL RESCUE)』のスクリーンショット、『CBS 21 News 2023年11月1日公開YouTube「‘I’m so relieved’: Sticky Buns and benadryl bring Kevin Bacon home」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 H.R.)
“ポギ(Pogui、5)”と名付けられたこのブタが話題となったのは、フランスの地方日刊紙『Var-Matin』が「突然変異のイノシシの謎」と称してポギを特集したことがきっかけであった。ポギの生まれについては、イノシシの突然変異やブタとの交配種、アルビノなどさまざまな仮説が立てられたが、地域ではマスコットキャラクターとして人々から愛されている。
ポギの存在を『Var-Matin』に紹介したのは、フランス南東部のヴァール県シックス・フール=レ=プラージュ周辺で野生動物の写真を撮影しているダニエルさん(Daniel)だ。日ごろからシックス・フール=レ=プラージュ周辺を散歩するというダニエルさんは11月7日、野生動物の写真を撮影しようとサーモグラフィカメラを設置した。そして数日後に写真を確認してみると、今までに見たことのない「イノシシのような動物」が映っていることに気が付いた。それがポギだった。
ポギの外見は、体は白色だが頭は黒色で、お尻のあたりは茶色である。今までイノシシの写真を何枚も撮ってきたダニエルさんにとっても、初めて見るものだった。珍しい動物を発見したと思ったダニエルさんは、すぐさま地元の新聞社である『Var-Matin』に連絡したという。
ダニエルさんから情報提供を受けた『Var-Matin』は、ポギについてさらに詳しく知るため、地元にあるル・リエーヴル猟友会に問い合わせた。すると、シックス・フール=レ=プラージュの副市長でもあるエルヴェ・ファーブル会長(Hervé Fabre)は、ポギが「イノシシと中国のブタの交配種に違いない」と述べたそうだ。というのも、地元住民に中国のブタをペットとして飼っている人がいるようで、そのブタが時々逃げ出してイノシシと交配し、イノブタと呼ばれる雑種が生まれていたからだ。
しかし、さまざまな仮説が立てられたものの、近所の住人たちによるとポギは「アメリカンミニブタ」だという。『Var-Matin』の取材では、ポギの元飼い主だと名乗る地元男性が現れた。男性によると、ポギは男性のもとから脱走してしまったそうだ。また取材では、逃げ出したポギを4年ほど前に保護したという地元女性の存在も明らかになり、ケガをしていたポギを看病して、その後野生に戻したという。
この地元女性によると、それ以来、ポギは定期的に家を訪ねてくるようになったそうだ。ポギは近所の人たちから受け入れられており、撫でてもらったり、抱っこをしてもらったりするのが好きだという。また一日の大半を日光浴に費やしているポギは、人間だけではなく馬とも仲が良い。
地元住民の一人であるベアトリスさん(Béatrice)はポギについて、「私たちはポギをとても大切に思っているので、長い間見かけないときは、どこにいるのか心配し、近所の人たちとお互いに電話をかけ合います。残念なことなのですが、私たちはいつも密猟者や猟師の存在を恐れているのです」と語った。
報道により一躍有名になったポギであるが、ベアトリスさんが危惧するようにポギが過ごしているエリアは猟師の立ち入りが許可されており、決して安全とは言えない。ポギの元飼い主だという男性は、猟友会に連絡してポギを狩ることのないよう頼んだが、ポギは目のあたりを撃たれたことがあり、片方の目を失明しているという。
なお今回のニュースを見た人からは、このような声があがっている。
「ポギを救わなければなりません。イノシシよりもさらに有害なのは人間なのです。人間の残酷さや愚かさを見るたびに、動物が愛おしくなるのです。」
画像は『Nice-Matin 2023年11月14日付「“Ici, c’est Pogui”: le “sanglier mutant” photographié à Six-Fours est la mascotte de son quartier」(Photo DR)』『BFMTV 2023年11月15日付「“IL EST ADORABLE”: POGUI, UN COCHON EN LIBERTÉ ET MASCOTTE D’UN QUARTIER DE SIX-FOURS-LES-PLAGES」』『Glasgow Times 2021年3月15日付「Meet 20-stone Francisco who is living in a house after his owners thought he was a micropig」』『Anchorage Police Department 2023年2月14日付Facebook「Just shy of a year ago we responded to a call about a turkey trying to enter a convenience store.」』『The Animal Foundation 2021年6月24日付Facebook「On a hot day in June, a Good Samaritan walked outside his home and found a potbelly pig in a large wire dog kennel.」』『BBC 2021年6月17日付「Pregnant pig escapes farm and gives birth in woods」(BRINSLEY ANIMAL RESCUE)』のスクリーンショット、『CBS 21 News 2023年11月1日公開YouTube「‘I’m so relieved’: Sticky Buns and benadryl bring Kevin Bacon home」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 H.R.)