コロンビアで今年の夏、10歳の少女が「脳を食べるアメーバ」に感染して死亡した。少女は、管理の行き届いていないホテルのプールで遊んだことにより感染したとみられている。亡くなった少女の親戚は「ショックで打ちのめされている」と明かすも、他の子どもや家族が同じような経験をしないために今回の悲劇について公表することにしたという。英ニュースメディア『The Mirror』などが報じた。
コロンビア北部のサンタンデール県ブカラマンガに住んでいたステファニア・ビジャミザール・ゴンザレスちゃん(Stefanía Villamizar González、10)は、6月18日から同国最古の都市サンタマルタを訪れて、母親と休暇を過ごしていた。サンタマルタはカリブ海に面したサンタマルタ港を中心に栄えており、植民地時代に建てられた建造物と現代スタイルの建築が混ざり合った景観を目当てにした観光客も少なくない。
母親と楽しいひとときを過ごしたステファニアちゃんだったが、6月20日に耳の痛みを訴え、嘔吐、発熱もあったため現地の病院へ行ったところ、中耳炎と診断され治療を受けた。
その後、親子はブカラマンガの自宅に戻り、ステファニアちゃんの耳の痛みは少し和らいだようだ。しかし、最初に症状が出てから2週間後の7月4日、ステファニアちゃんはベッドから起き上がるのも辛くなり、痙攣を起こした。
ステファニアちゃんは病院に運ばれて入院したが、7月26日に脳死と診断された。その後、ステファニアちゃんの死を調査していた専門家は、死因が「アメーバ性脳炎」であると断定した。この症状は「脳を食べるアメーバ」と呼ばれており、フォーラーネグレリアというアメーバによって引き起こされたものだという。
アメーバは土壌や暖かい淡水の湖、川、池、温泉に生息しているが、適切に管理されていないプールや噴水が設置された水遊び場にも生息する。米疾病対策予防センターによると、アメーバを含んだ水が鼻から体内に入ることで感染してしまうという。「アメーバ性脳炎」の症状はアメーバが侵入してから通常約5日後に始まり、激しい頭痛、発熱、吐き気、嘔吐を伴う。また痙攣や精神状態の変化、幻覚、そして時には昏睡状態に陥ることもあるそうだ。ほぼ全てのケースで致命的な状態に陥り、生存率はわずか3%という。
スポーツをするのが大好きで、テニス選手やスケート選手、バレエダンサー、体操選手になることを夢見ていたステファニアちゃん。最愛の娘を亡くした母親のタチアナ・ゴンザレスさん(Tatiana González)は、ステファニアちゃんが休暇中のプールで遊んだ際に鼻から感染したと考えている。
ステファニアちゃんの親戚は、「私たちが経験しているような苦しみを他の子どもたちや家族が味わうことのないように、私たちはこの話を共有します。私たちはショックで打ちのめされています」と悲痛な胸のうちを語った。
祖父のアルバロ・ビジャミザールさん(Alvaro Villamizar、70)も孫のステファニアちゃんの悲劇を無駄にしないために、ステファニアちゃんがアメーバに感染したとされるホテルに手紙を送り、その後ホテルを訪問したそうだ。アルバロさんを出迎えたホテルの運営マネージャーは、このようなことが二度と起こらないように、安全基準を強化することを約束したという。
現在のところ、今回の件をめぐった刑事告訴の有無については明らかにされていない。
画像は『The Sun 2023年11月27日付「KILLER INFECTION Girl, 10, dies after ‘contracting brain-eating bug from swimming pool’」(Credit: Jam Press)』『GoFundMe 2023年7月19日付「Please help Mel and Brianna through this tragedy」』『NBC2 News 2022年7月24日付「Friends & family show support for teen infected by brain-eating amoeba」』『The Sun 2021年9月28日付「TESTING ‘FAILURE’ Boy dies from BRAIN-EATING amoeba found in public splash pad as city admits it could have been caused by human error」(Credit: Fox)』『News4Jax 2020年9月8日付「Parents: Putnam County boy, 13, dies from brain-eating amoeba」(Special to WJXT)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)
コロンビア北部のサンタンデール県ブカラマンガに住んでいたステファニア・ビジャミザール・ゴンザレスちゃん(Stefanía Villamizar González、10)は、6月18日から同国最古の都市サンタマルタを訪れて、母親と休暇を過ごしていた。サンタマルタはカリブ海に面したサンタマルタ港を中心に栄えており、植民地時代に建てられた建造物と現代スタイルの建築が混ざり合った景観を目当てにした観光客も少なくない。
母親と楽しいひとときを過ごしたステファニアちゃんだったが、6月20日に耳の痛みを訴え、嘔吐、発熱もあったため現地の病院へ行ったところ、中耳炎と診断され治療を受けた。
その後、親子はブカラマンガの自宅に戻り、ステファニアちゃんの耳の痛みは少し和らいだようだ。しかし、最初に症状が出てから2週間後の7月4日、ステファニアちゃんはベッドから起き上がるのも辛くなり、痙攣を起こした。
ステファニアちゃんは病院に運ばれて入院したが、7月26日に脳死と診断された。その後、ステファニアちゃんの死を調査していた専門家は、死因が「アメーバ性脳炎」であると断定した。この症状は「脳を食べるアメーバ」と呼ばれており、フォーラーネグレリアというアメーバによって引き起こされたものだという。
アメーバは土壌や暖かい淡水の湖、川、池、温泉に生息しているが、適切に管理されていないプールや噴水が設置された水遊び場にも生息する。米疾病対策予防センターによると、アメーバを含んだ水が鼻から体内に入ることで感染してしまうという。「アメーバ性脳炎」の症状はアメーバが侵入してから通常約5日後に始まり、激しい頭痛、発熱、吐き気、嘔吐を伴う。また痙攣や精神状態の変化、幻覚、そして時には昏睡状態に陥ることもあるそうだ。ほぼ全てのケースで致命的な状態に陥り、生存率はわずか3%という。
スポーツをするのが大好きで、テニス選手やスケート選手、バレエダンサー、体操選手になることを夢見ていたステファニアちゃん。最愛の娘を亡くした母親のタチアナ・ゴンザレスさん(Tatiana González)は、ステファニアちゃんが休暇中のプールで遊んだ際に鼻から感染したと考えている。
ステファニアちゃんの親戚は、「私たちが経験しているような苦しみを他の子どもたちや家族が味わうことのないように、私たちはこの話を共有します。私たちはショックで打ちのめされています」と悲痛な胸のうちを語った。
祖父のアルバロ・ビジャミザールさん(Alvaro Villamizar、70)も孫のステファニアちゃんの悲劇を無駄にしないために、ステファニアちゃんがアメーバに感染したとされるホテルに手紙を送り、その後ホテルを訪問したそうだ。アルバロさんを出迎えたホテルの運営マネージャーは、このようなことが二度と起こらないように、安全基準を強化することを約束したという。
現在のところ、今回の件をめぐった刑事告訴の有無については明らかにされていない。
画像は『The Sun 2023年11月27日付「KILLER INFECTION Girl, 10, dies after ‘contracting brain-eating bug from swimming pool’」(Credit: Jam Press)』『GoFundMe 2023年7月19日付「Please help Mel and Brianna through this tragedy」』『NBC2 News 2022年7月24日付「Friends & family show support for teen infected by brain-eating amoeba」』『The Sun 2021年9月28日付「TESTING ‘FAILURE’ Boy dies from BRAIN-EATING amoeba found in public splash pad as city admits it could have been caused by human error」(Credit: Fox)』『News4Jax 2020年9月8日付「Parents: Putnam County boy, 13, dies from brain-eating amoeba」(Special to WJXT)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)