英王室に関する暴露本のオランダ語版で、人種差別的な発言をした王室メンバー2人が誤って記載されたことについて新たな話題が浮上した。この問題について、同著の著者は「原稿には王族2人の名前を書いていなかった」と述べたが、翻訳者は「そこには名前が書かれていた」と双方が食い違う主張をしていた。しかし現地メディアによると、著者の英国エージェントは、“王族2人”の名前を記載した草稿をオランダの出版社に送っていたという。
現地時間11月28日に発売したオミッド・スコビー氏による暴露本『Endgame(原題)』のオランダ語版で、生まれてくるアーチー君(当時)の肌の色を懸念した王室メンバーが、チャールズ国王とキャサリン皇太子妃であると記載されていたことが明らかになった。これを受けオランダの出版社は同日夕刻、オランダ語で『Eindstrijd』と題された翻訳版を書店から撤去し、発売を一旦中止すると発表した。
後日、オミッド氏は英ITVの番組『This Morning』にゲスト出演した際にこの件について聞かれると、原稿ではその“会話”に参加した2人の王室メンバーの名前は記載しなかったと主張した。
一方で、同著の英語版をオランダ語に翻訳したサスキア・ピーターズ氏(Saskia Peeters)は「王族の名前はそこにはっきりと書かれていました」と述べるなど、両者の主張が食い違っていた。
しかし英メディア『The Sunday Times』が現地時間3日、オミッド氏の主張を覆す報道をした。
ある情報筋によると、オミッド氏の英国エージェントを務める「ユナイテッド・タレント・エージェンシー(United Talent Agency)」は、同著のオランダ語版の出版社「Xander Uitgevers」に向けて、その“会話”に参加した王族2人の名前を記載した草稿を送ったという。
そして同著が印刷される数週間前に、最終稿が改めて送られた。その原稿では人種差別的な発言をした王族2人の名前は省かれていたが、翻訳者は以前の草稿を参考に作業を進めていたとみられる。
オミッド氏は先日出演した『This Morning』のインタビューに応じた際、自身の著書のオランダ語版で王族2人の名前が誤って記載されたことに対し、王室に謝罪することを拒否していた。
同氏は「現実には、これは私だけに知らされた情報ではありません。ジャーナリスト達は長い間、その名前を知っていました。それについて話す時は、みんなある種の行動規範に従ってきたのです」と言い、責任はオランダの出版社に押し付けていた。
オランダの出版社「Xander Uitgevers」の代表取締役を務めるアンケ・ローレン氏(Anke Roelen)は、同著が一旦発売中止になったのは単なる「エラー」であると釈明し、12月8日には同著の修正版が店頭に並ぶと述べた。
今回の件に関し、現在のところバッキンガム宮殿は公式な声明文などを発表していない。しかし宮殿は、スキャンダルに対する法的措置も含め、あらゆる選択肢を検討していると報じられている。
画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2019年7月6日付Instagram「This morning, The Duke and Duchess of Sussex’s son,」』『This Morning 2023年11月30日付X「‘I never expected it to be presented fairly on the pages of the same papers that their secrets are now being revealed for the first time…’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
現地時間11月28日に発売したオミッド・スコビー氏による暴露本『Endgame(原題)』のオランダ語版で、生まれてくるアーチー君(当時)の肌の色を懸念した王室メンバーが、チャールズ国王とキャサリン皇太子妃であると記載されていたことが明らかになった。これを受けオランダの出版社は同日夕刻、オランダ語で『Eindstrijd』と題された翻訳版を書店から撤去し、発売を一旦中止すると発表した。
後日、オミッド氏は英ITVの番組『This Morning』にゲスト出演した際にこの件について聞かれると、原稿ではその“会話”に参加した2人の王室メンバーの名前は記載しなかったと主張した。
一方で、同著の英語版をオランダ語に翻訳したサスキア・ピーターズ氏(Saskia Peeters)は「王族の名前はそこにはっきりと書かれていました」と述べるなど、両者の主張が食い違っていた。
しかし英メディア『The Sunday Times』が現地時間3日、オミッド氏の主張を覆す報道をした。
ある情報筋によると、オミッド氏の英国エージェントを務める「ユナイテッド・タレント・エージェンシー(United Talent Agency)」は、同著のオランダ語版の出版社「Xander Uitgevers」に向けて、その“会話”に参加した王族2人の名前を記載した草稿を送ったという。
そして同著が印刷される数週間前に、最終稿が改めて送られた。その原稿では人種差別的な発言をした王族2人の名前は省かれていたが、翻訳者は以前の草稿を参考に作業を進めていたとみられる。
オミッド氏は先日出演した『This Morning』のインタビューに応じた際、自身の著書のオランダ語版で王族2人の名前が誤って記載されたことに対し、王室に謝罪することを拒否していた。
同氏は「現実には、これは私だけに知らされた情報ではありません。ジャーナリスト達は長い間、その名前を知っていました。それについて話す時は、みんなある種の行動規範に従ってきたのです」と言い、責任はオランダの出版社に押し付けていた。
オランダの出版社「Xander Uitgevers」の代表取締役を務めるアンケ・ローレン氏(Anke Roelen)は、同著が一旦発売中止になったのは単なる「エラー」であると釈明し、12月8日には同著の修正版が店頭に並ぶと述べた。
今回の件に関し、現在のところバッキンガム宮殿は公式な声明文などを発表していない。しかし宮殿は、スキャンダルに対する法的措置も含め、あらゆる選択肢を検討していると報じられている。
画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2019年7月6日付Instagram「This morning, The Duke and Duchess of Sussex’s son,」』『This Morning 2023年11月30日付X「‘I never expected it to be presented fairly on the pages of the same papers that their secrets are now being revealed for the first time…’」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)