このほどイギリスにて行われた裁判で、産業廃棄物処理会社と同社の責任者が、職場で死亡した従業員男性に対する過失致死罪で有罪となった。亡くなった男性は大型シュレッダーの中に転落したが、その遺体が回収されることはなかったという。英ニュースメディア『Metro』などが伝えている。
現地時間6日、英ウェスト・ミッドランズ州のウルヴァーハンプトン刑事法院で行われた裁判で、2018年9月15日に当時29歳のデイヴィッド・ウィリスさん(David Willis)が勤務時間中に死亡したことを受け、彼が勤めていた産業廃棄物処理会社「Timmins Waste Services(TWS)」と現場責任者に有罪判決が下された。
事故当時、デイヴィッドさんは木材などの産業廃棄物を破砕する大型シュレッダーのある現場で働いていたが、突然シュレッダーが止まってしまったという。デイヴィッドさんは原因を探るために、現場責任者のブライアン・ティミンズ(Brian Timmins、54)が運転する重機のアームの先につかまって、廃棄物投入口からシュレッダー内部を確認することにした。
しかしデイヴィッドさんはバランスを崩し、シュレッダー内に転落してしまった。その時、止まっていたはずのシュレッダーが稼働し、デイヴィッドさんは廃棄物と一緒に破砕されて命を落とした。その日、デイヴィッドさんの帰りを待っていた母親のキャロラインさん(Caroline)は息子が帰ってこないことを心配し、同日午後11時頃、ブライアンに電話で行方を尋ねたという。
この時ブライアンは、キャロラインさんにデイヴィッドさんの死を伝えなかったそうだ。また、デイヴィッドさんの遺体は回収されることなく、翌日に出勤した従業員とブライアンによって、遺体は廃棄物と一緒に同州スタッフォードシャーの埋立地に運ばれた。
のちに母親のキャロラインさんが捜索願を出したことで警察が捜査することとなり、デイヴィッドさんが亡くなった2日後の9月17日、TWSの現場に設置されている監視カメラの映像を警察が確認してデイヴィッドさんの死が明らかとなった。
また映像には、デイヴィッドさんの転落直後にブライアンが彼のスマートフォンに電話をかける様子が見られた。しかしブライアンは、応答がないと分かると再び重機に乗ってデイヴィッドさんを救助することなく、そのまま廃棄物をシュレッダーに投入しており、彼はデイヴィッドさんの死を隠蔽しようとしていた。
警察はすぐに埋立地へ向かい、長時間にわたって遺体の捜索にあたったが、見つかったのはデイヴィッドさんが着ていた衣類の一部だけだった。裁判では法廷弁護士のクリスティン・アグニュー氏(Christine Agnew)が、「当時、機械(シュレッダー)は電源が入ったままだったが、電源を切ってから中を確認すべきだった」と述べた。
10時間以上の審議の結果、同社は業務上過失致死罪で有罪に、そしてブライアンは過失致死罪で有罪となった。判決が言い渡された直後、傍聴席からはすすり泣くような声があがったという。現在保釈が認められているブライアンだが、今後はデイヴィッドさんの死を隠蔽しようとした罪に関して審議が行われるようだ。
画像は『Metro 2023年12月6日付「Waste firm guilty after worker went through industrial shredder and remains were never found」(Picture: BPM Media)(Picture: Google)、2019年6月25日付「Teenager dies after being dragged into meat mixer at sausage factory」(Picture: ViralPress)』『The Daily Star 2023年10月9日付「Mum suffers horror meat grinder death in front of shocked teen daughter」(Image: Newsflash)、2022年6月7日付「Dad’s body ‘split in half’ after falling to grisly death in 1,500C vat of molten iron」(Image: Caterpillar)、2020年3月6日付「Man, 39, decapitated after getting caught in chicken machine while cleaning it」(Image: Carlos Lynn / Facebook)』『New York Post 2022年8月5日付「Man dies after falling into vat of hot porridge in grisly accident」(Jam Press Vid/Newslions)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
現地時間6日、英ウェスト・ミッドランズ州のウルヴァーハンプトン刑事法院で行われた裁判で、2018年9月15日に当時29歳のデイヴィッド・ウィリスさん(David Willis)が勤務時間中に死亡したことを受け、彼が勤めていた産業廃棄物処理会社「Timmins Waste Services(TWS)」と現場責任者に有罪判決が下された。
事故当時、デイヴィッドさんは木材などの産業廃棄物を破砕する大型シュレッダーのある現場で働いていたが、突然シュレッダーが止まってしまったという。デイヴィッドさんは原因を探るために、現場責任者のブライアン・ティミンズ(Brian Timmins、54)が運転する重機のアームの先につかまって、廃棄物投入口からシュレッダー内部を確認することにした。
しかしデイヴィッドさんはバランスを崩し、シュレッダー内に転落してしまった。その時、止まっていたはずのシュレッダーが稼働し、デイヴィッドさんは廃棄物と一緒に破砕されて命を落とした。その日、デイヴィッドさんの帰りを待っていた母親のキャロラインさん(Caroline)は息子が帰ってこないことを心配し、同日午後11時頃、ブライアンに電話で行方を尋ねたという。
この時ブライアンは、キャロラインさんにデイヴィッドさんの死を伝えなかったそうだ。また、デイヴィッドさんの遺体は回収されることなく、翌日に出勤した従業員とブライアンによって、遺体は廃棄物と一緒に同州スタッフォードシャーの埋立地に運ばれた。
のちに母親のキャロラインさんが捜索願を出したことで警察が捜査することとなり、デイヴィッドさんが亡くなった2日後の9月17日、TWSの現場に設置されている監視カメラの映像を警察が確認してデイヴィッドさんの死が明らかとなった。
また映像には、デイヴィッドさんの転落直後にブライアンが彼のスマートフォンに電話をかける様子が見られた。しかしブライアンは、応答がないと分かると再び重機に乗ってデイヴィッドさんを救助することなく、そのまま廃棄物をシュレッダーに投入しており、彼はデイヴィッドさんの死を隠蔽しようとしていた。
警察はすぐに埋立地へ向かい、長時間にわたって遺体の捜索にあたったが、見つかったのはデイヴィッドさんが着ていた衣類の一部だけだった。裁判では法廷弁護士のクリスティン・アグニュー氏(Christine Agnew)が、「当時、機械(シュレッダー)は電源が入ったままだったが、電源を切ってから中を確認すべきだった」と述べた。
10時間以上の審議の結果、同社は業務上過失致死罪で有罪に、そしてブライアンは過失致死罪で有罪となった。判決が言い渡された直後、傍聴席からはすすり泣くような声があがったという。現在保釈が認められているブライアンだが、今後はデイヴィッドさんの死を隠蔽しようとした罪に関して審議が行われるようだ。
画像は『Metro 2023年12月6日付「Waste firm guilty after worker went through industrial shredder and remains were never found」(Picture: BPM Media)(Picture: Google)、2019年6月25日付「Teenager dies after being dragged into meat mixer at sausage factory」(Picture: ViralPress)』『The Daily Star 2023年10月9日付「Mum suffers horror meat grinder death in front of shocked teen daughter」(Image: Newsflash)、2022年6月7日付「Dad’s body ‘split in half’ after falling to grisly death in 1,500C vat of molten iron」(Image: Caterpillar)、2020年3月6日付「Man, 39, decapitated after getting caught in chicken machine while cleaning it」(Image: Carlos Lynn / Facebook)』『New York Post 2022年8月5日付「Man dies after falling into vat of hot porridge in grisly accident」(Jam Press Vid/Newslions)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)