ヘンリー王子が英タブロイド紙の盗聴疑惑をめぐる裁判に勝利したことを受け、ピアース・モーガンが声明を発表した。裁判で判事は、英紙『Daily Mirror』の編集長だったモーガンが当時、電話盗聴があった事実を知っていたと判断した。このことについてモーガンは「全く知らなかった」と完全否定。さらにヘンリー王子に対し、「彼の本当の使命は、妻とともに英王室を破壊することだ」と猛攻撃に出た。
ヘンリー王子は、英タブロイド紙『Daily Mirror』『Sunday Mirror』『Sunday People』の記者達が電話盗聴や欺瞞、私立探偵の利用など違法な手段で情報収集をしたとして、複数の著名人とともに新聞の発行元「Mirror Group Newspapers(以下、MGN)」を提訴していた。
現地時間15日にはロンドンの高等裁判所で判決が下され、ヘンリー王子が勝利した。ファンコート判事(Mr Justice Fancourt)は、電話盗聴や違法な情報収集による記事があったとしてMGNに対し、ヘンリー王子に14万600ポンド(約2540万円)の賠償金を支払うように命じた。
判事は、1996年以降にMGNが発行する3紙で「違法な情報収集が蔓延していた」ことや、電話盗聴が1996年に始まり1998年以降に「蔓延し常習化した」ことを断定した。
裁判で英王室作家オミッド・スコビー氏を含む複数の証人は、1995年から2004年まで英紙『Daily Mirror』の編集長を務めたピアース・モーガンが電話盗聴や違法な情報収集について知っていたという証拠を提出していた。判事は、モーガンや他の幹部達がこれらの慣行を知っていたことに「疑う余地はない」と裁定した。
この判決後、モーガンは西ロンドンにある自宅前に現れ、集まった報道陣の前で声明を読み上げた。
モーガンは自身が編集長だった当時に公開された、“違法な情報収集に関与した可能性のあるただ1本の記事”について「まったく知らない」と主張し、「私は電話盗聴をしたこともなければ、誰かに指示したこともない。それに、私が電話盗聴をしたという実際の証拠を提出した人などいない」と続けた。
そして「私は証人として呼ばれず、供述なども求められなかった」と言うと、「私は、“恨みを持つ古くからの敵”が法廷で吹聴した、私に関する多くの虚偽の申し立てに答えることができなかったのです」と述べた。
さらにモーガンは“古くからの敵”として、王室暴露本『Endgame(原題)』の著者オミッド・スコビー氏と、ジャーナリストのアラステア・キャンベル氏を名指しで攻撃した。
「判事は、新著で私について嘘をつき、法廷でも私に関する嘘をついたオミッド・スコビーの証拠を信じたようだ。そしてこの国を違法な戦争へと駆り立てた、もう一人の嘘つきであることが証明されているアラステア・キャンベルの証拠も信じた。」
また、ヘンリー王子に対し「最後に私はこう言いたい。メディアによる王室の私生活への介入に対するヘンリー王子の憤りは、彼が冷酷で貪欲で偽善的であることに匹敵する」と猛攻撃に出ると、このように斬り込んだ。
「彼は今日、マスコミのひどい振る舞いについて語った。しかしこの男は、何億ドルもの金のために公の場で自分の家族を何度もこき下ろしている。彼の祖父母であり、最も年長で尊敬すべき2人のメンバーが亡くなった時でさえもだ。」
そして「これ以上のひどい振る舞いを想像するのは難しい」と言うと、判決後にヘンリー王子が声明文で「真実と責任が明らかになった素晴らしい日だ」と述べたことについて、皮肉たっぷりにこう伝えた。
「公爵は近年、カリフォルニアで日焼けした自分の顔を平手打ちされても真実が分からない人間であることを、繰り返し露呈している。」
その後モーガンは、発売中止となったオミッド氏の暴露本のオランダ語版で、メーガン妃の妊娠中に人種差別的発言をしたのは、チャールズ国王とキャサリン皇太子妃だと誤って記載されたことに言及した。ヘンリー王子夫妻は2021年3月に放送されたオプラ・ウィンフリーのインタビュー番組で、ある王室メンバーが生まれてくるアーチー君(当時)の肌色を懸念したとの爆弾発言をしていた。
モーガンはそんなヘンリー王子に対し、「彼はマスコミに説明責任を求めるが、自分自身の家族である王族を不名誉な主張を裏付ける証拠のかけらも出さずに、冷淡な人種差別主義者の集団として中傷したことについては、一切受け入れようとしない」と述べ、「彼(ヘンリー王子)はメディアを改革する使命があるとも言っている。しかし彼の本当の使命は、妻とともに英王室を破壊することだというのが明らかになった」と猛批判し、「私は彼らを止めるためなら、どんなことでもやり続けるつもりだ」と宣戦布告した。
激しい批判を続けたモーガンは、最後に「メリー・クリスマス」と付け加え、声明を読み終えた。
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画像は『Piers Morgan 2022年10月26日付Instagram「Morning trolls!」』『The Royal Family 2019年11月9日付Instagram「Tonight, members of the Royal Family are at the Royal Albert Hall for the Festival of Remembrance.」』『Omid Scobie 2023年11月27日付Instagram「Here goes!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
ヘンリー王子は、英タブロイド紙『Daily Mirror』『Sunday Mirror』『Sunday People』の記者達が電話盗聴や欺瞞、私立探偵の利用など違法な手段で情報収集をしたとして、複数の著名人とともに新聞の発行元「Mirror Group Newspapers(以下、MGN)」を提訴していた。
現地時間15日にはロンドンの高等裁判所で判決が下され、ヘンリー王子が勝利した。ファンコート判事(Mr Justice Fancourt)は、電話盗聴や違法な情報収集による記事があったとしてMGNに対し、ヘンリー王子に14万600ポンド(約2540万円)の賠償金を支払うように命じた。
判事は、1996年以降にMGNが発行する3紙で「違法な情報収集が蔓延していた」ことや、電話盗聴が1996年に始まり1998年以降に「蔓延し常習化した」ことを断定した。
裁判で英王室作家オミッド・スコビー氏を含む複数の証人は、1995年から2004年まで英紙『Daily Mirror』の編集長を務めたピアース・モーガンが電話盗聴や違法な情報収集について知っていたという証拠を提出していた。判事は、モーガンや他の幹部達がこれらの慣行を知っていたことに「疑う余地はない」と裁定した。
この判決後、モーガンは西ロンドンにある自宅前に現れ、集まった報道陣の前で声明を読み上げた。
モーガンは自身が編集長だった当時に公開された、“違法な情報収集に関与した可能性のあるただ1本の記事”について「まったく知らない」と主張し、「私は電話盗聴をしたこともなければ、誰かに指示したこともない。それに、私が電話盗聴をしたという実際の証拠を提出した人などいない」と続けた。
そして「私は証人として呼ばれず、供述なども求められなかった」と言うと、「私は、“恨みを持つ古くからの敵”が法廷で吹聴した、私に関する多くの虚偽の申し立てに答えることができなかったのです」と述べた。
さらにモーガンは“古くからの敵”として、王室暴露本『Endgame(原題)』の著者オミッド・スコビー氏と、ジャーナリストのアラステア・キャンベル氏を名指しで攻撃した。
「判事は、新著で私について嘘をつき、法廷でも私に関する嘘をついたオミッド・スコビーの証拠を信じたようだ。そしてこの国を違法な戦争へと駆り立てた、もう一人の嘘つきであることが証明されているアラステア・キャンベルの証拠も信じた。」
また、ヘンリー王子に対し「最後に私はこう言いたい。メディアによる王室の私生活への介入に対するヘンリー王子の憤りは、彼が冷酷で貪欲で偽善的であることに匹敵する」と猛攻撃に出ると、このように斬り込んだ。
「彼は今日、マスコミのひどい振る舞いについて語った。しかしこの男は、何億ドルもの金のために公の場で自分の家族を何度もこき下ろしている。彼の祖父母であり、最も年長で尊敬すべき2人のメンバーが亡くなった時でさえもだ。」
そして「これ以上のひどい振る舞いを想像するのは難しい」と言うと、判決後にヘンリー王子が声明文で「真実と責任が明らかになった素晴らしい日だ」と述べたことについて、皮肉たっぷりにこう伝えた。
「公爵は近年、カリフォルニアで日焼けした自分の顔を平手打ちされても真実が分からない人間であることを、繰り返し露呈している。」
その後モーガンは、発売中止となったオミッド氏の暴露本のオランダ語版で、メーガン妃の妊娠中に人種差別的発言をしたのは、チャールズ国王とキャサリン皇太子妃だと誤って記載されたことに言及した。ヘンリー王子夫妻は2021年3月に放送されたオプラ・ウィンフリーのインタビュー番組で、ある王室メンバーが生まれてくるアーチー君(当時)の肌色を懸念したとの爆弾発言をしていた。
モーガンはそんなヘンリー王子に対し、「彼はマスコミに説明責任を求めるが、自分自身の家族である王族を不名誉な主張を裏付ける証拠のかけらも出さずに、冷淡な人種差別主義者の集団として中傷したことについては、一切受け入れようとしない」と述べ、「彼(ヘンリー王子)はメディアを改革する使命があるとも言っている。しかし彼の本当の使命は、妻とともに英王室を破壊することだというのが明らかになった」と猛批判し、「私は彼らを止めるためなら、どんなことでもやり続けるつもりだ」と宣戦布告した。
激しい批判を続けたモーガンは、最後に「メリー・クリスマス」と付け加え、声明を読み終えた。
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画像は『Piers Morgan 2022年10月26日付Instagram「Morning trolls!」』『The Royal Family 2019年11月9日付Instagram「Tonight, members of the Royal Family are at the Royal Albert Hall for the Festival of Remembrance.」』『Omid Scobie 2023年11月27日付Instagram「Here goes!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)