クリスマスに欠かせない存在のサンタクロース。12月に入り、街のあちこちでクリスマスのデコレーションが飾られ出すと、ショッピングモールやイベント会場の“サンタと記念撮影”のコーナーに我が子を連れていく親も多いだろう。しかし子どもによっては、見知らぬ男性に不安を感じてしまうこともある。アメリカでは、3歳の女の子が「サンタクロースの膝の上に座りたくない」と意思表示し、これにサンタクロースが完璧な対応をしたとして話題となっている。米ニュースメディア『People.com』などが報じた。
米フロリダ州在住のケイティ・ラブさん(Katie Love)は12月10日、娘のアドリーちゃん(Adley、3)を連れて、サンタクロースに会うために同州マイアミのリッツ・カールトン・ホテルを訪れた。
ケイティさんによると、アドリーちゃんは何週間も「サンタクロースのショーを見たい」と話していたそうだが、会場に到着したアドリーちゃんは、他の子どもたちのようにサンタクロースの膝の上に座りたいかどうかは分からなかったという。
サンタクロースに会うための列に並び、多くの子どもたちがサンタクロースの膝の上に座っているのを見たアドリーちゃんは、ケイティさんの服を引っ張って、「ママ、私サンタさんの膝の上に座りたくないかも」と言ったそうだ。ケイティさんは、「アドリー、全然問題ないよ。断ってもいいし、あなたが一番安心できるようにしてね」と声をかけたという。
SNSを活用したマーケティング活動を行うソーシャルメディア・エージェンシー「Love Social Media」のCEO兼創設者であるケイティさんは、アドリーちゃんがサンタクロースの膝の上に座りたくなかったということに理解を示したものの、3歳の子が「リアルタイムで『やりたくない』と自信をもって口にする」のを見て驚いたそうだ。
ケイティさんは、アドリーちゃんが自分の気持ちを口にしたことに対して、「とても誇りに思っています。アドリーには、たとえ幼児であっても、自分の体や行動をコントロールできることを常に感じていてほしいです」と語った。
また、ケイティさんは「自分の体は自分でコントロールできるということを伝えるのに、早すぎるということはないと思います」と主張し、「私はアドリーに対して『あなたには選択する権利があり、不快な時には懸念を表明してもいいんだよ』と元気づけています」と明かした。ケイティさんは、幼い子どもをもつ親に対し、必要だと感じたらいつでも自己主張ができるよう子どもに教育して欲しいとも話している。
今回の件では、アドリーちゃんの行動だけでなく、牧師兼パートタイムでサンタクロースとして活動しているスティーブ・ランツさん(Steve Lantz、51)の対応にも称賛の声があがっている。
スティーブさんは、サンタクロースとして活動するのは今年が初めてだったというが、アドリーちゃんが膝の上に座るのを嫌だと言った時、「よくやった! ちゃんと言えたね!」と思い、躊躇せずアドリーちゃんの要望に応えたという。
「『サンタクロースなら何て言うだろう?』とは考えませんでした」とスティーブさんは話しており、「子どもに言うべき正しいことは何だろう?」と考えて、「すばらしい。すごいね、応援するよ」という言葉を思いついたそうだ。
自身も子どもを持つスティーブさんは、「『この老人の膝の上に座らなかったから、欲しいものを手に入れることができないんだ』とアドリーちゃんに思って欲しくはなかった」と明かしており、「私はあなたを認めている。私はあなたを信じている。来てくれてありがとう」ということを伝えたかったという。
さらにスティーブさんは、「あの夜、私がした最高のことは『ノー』と言った少女に話しかけ、彼女の決断を肯定したことです」と話し、アドリーちゃんに対しては「あなたは今、若い女性です。そして大人になった時、あなたは力強い女性になるでしょう。なぜなら、あなたは自分のために立ち上がり、何が正しく真実であるかということを知っているからです」と称賛のメッセージを送った。
ケイティさんは、アドリーちゃんとスティーブさんの出会いを撮影し、その瞬間をTikTok上でシェアした。動画はこれまでに210万回以上再生されており、視聴者からは「私はこの動画が大好き。写真を撮るために不快なプレッシャーを受ける必要はないよね」、「子どもの頃に誰かから触られるのが嫌だったから、家族に押し付けられて泣いたことがある。今回のようなケースはとてもいいこと」というように、多くの人が好意的な反応を示している。
また、ケイティさんとスティーブさんは、今回のアドリーちゃんの行動を受け、サンタクロースの膝の上に子どもたちを座らせるという伝統は、そろそろ見直されるべきだと考えている。
スティーブさんは、「子どもたちが望んだ場合に、十分なスペースを確保して座ることのできるような大きなベンチがあればいいと思います。サンタクロースを訪ねたり、一緒に写真を撮ったりする伝統に反対しているわけではありません。ただ、子どもを尊重する形で行われなければならないと思います」と語った。
ケイティさんもまた、「この伝統はいつから行われているのでしょうか? クリスマスの喜びを感じたり、プレゼントをねだったりするために、見知らぬ男性の膝の上に座る必要はないと思います」と意見を述べた。
なおテックインサイト編集部では、ケイティさんに取材を申し入れている。アドリーちゃんは普段どんな女の子か、またアドリーちゃんがサンタクロースの膝に座りたくないと決めた時の母親としての心境、TikTok動画の反響への感想などをうかがう予定だ。
画像は『Good Morning America 2023年12月16日付「Santa Claus supports young girl who didn’t want to sit on his lap」(Courtesy Katie Love)』『The Sun US 2021年12月23日付「HO-HO-NO I thought my toddler would love Santa but he sent secret message saying he was terrified while sat on his lap」(Credit: Kerry Spencer)』『Thought Catalog 2017年12月28日付「This Boy Didn’t Get Everything He Wanted For Christmas, So He Decided To Get Back At Santa With These Hilarious Letters」(Unsplash / rawpixel.com and Facebook / Lisa Coleman)』『Bryan & Suzy Boliver 2022年12月5日付TikTok「I wasn’t going to post this, but you know what..」』『Metro 2021年11月24日付「Santa Claus bags himself a boyfriend in the most sensational Christmas TV advert of the year - prepare to weep」(Picture: Posten)』のスクリーンショット、『Inside Edition 2017年12月1日公開 YouTube「10 Sets of Twins Gather to Meet Santa Claus」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 H.R.)
米フロリダ州在住のケイティ・ラブさん(Katie Love)は12月10日、娘のアドリーちゃん(Adley、3)を連れて、サンタクロースに会うために同州マイアミのリッツ・カールトン・ホテルを訪れた。
ケイティさんによると、アドリーちゃんは何週間も「サンタクロースのショーを見たい」と話していたそうだが、会場に到着したアドリーちゃんは、他の子どもたちのようにサンタクロースの膝の上に座りたいかどうかは分からなかったという。
サンタクロースに会うための列に並び、多くの子どもたちがサンタクロースの膝の上に座っているのを見たアドリーちゃんは、ケイティさんの服を引っ張って、「ママ、私サンタさんの膝の上に座りたくないかも」と言ったそうだ。ケイティさんは、「アドリー、全然問題ないよ。断ってもいいし、あなたが一番安心できるようにしてね」と声をかけたという。
SNSを活用したマーケティング活動を行うソーシャルメディア・エージェンシー「Love Social Media」のCEO兼創設者であるケイティさんは、アドリーちゃんがサンタクロースの膝の上に座りたくなかったということに理解を示したものの、3歳の子が「リアルタイムで『やりたくない』と自信をもって口にする」のを見て驚いたそうだ。
ケイティさんは、アドリーちゃんが自分の気持ちを口にしたことに対して、「とても誇りに思っています。アドリーには、たとえ幼児であっても、自分の体や行動をコントロールできることを常に感じていてほしいです」と語った。
また、ケイティさんは「自分の体は自分でコントロールできるということを伝えるのに、早すぎるということはないと思います」と主張し、「私はアドリーに対して『あなたには選択する権利があり、不快な時には懸念を表明してもいいんだよ』と元気づけています」と明かした。ケイティさんは、幼い子どもをもつ親に対し、必要だと感じたらいつでも自己主張ができるよう子どもに教育して欲しいとも話している。
今回の件では、アドリーちゃんの行動だけでなく、牧師兼パートタイムでサンタクロースとして活動しているスティーブ・ランツさん(Steve Lantz、51)の対応にも称賛の声があがっている。
スティーブさんは、サンタクロースとして活動するのは今年が初めてだったというが、アドリーちゃんが膝の上に座るのを嫌だと言った時、「よくやった! ちゃんと言えたね!」と思い、躊躇せずアドリーちゃんの要望に応えたという。
「『サンタクロースなら何て言うだろう?』とは考えませんでした」とスティーブさんは話しており、「子どもに言うべき正しいことは何だろう?」と考えて、「すばらしい。すごいね、応援するよ」という言葉を思いついたそうだ。
自身も子どもを持つスティーブさんは、「『この老人の膝の上に座らなかったから、欲しいものを手に入れることができないんだ』とアドリーちゃんに思って欲しくはなかった」と明かしており、「私はあなたを認めている。私はあなたを信じている。来てくれてありがとう」ということを伝えたかったという。
さらにスティーブさんは、「あの夜、私がした最高のことは『ノー』と言った少女に話しかけ、彼女の決断を肯定したことです」と話し、アドリーちゃんに対しては「あなたは今、若い女性です。そして大人になった時、あなたは力強い女性になるでしょう。なぜなら、あなたは自分のために立ち上がり、何が正しく真実であるかということを知っているからです」と称賛のメッセージを送った。
ケイティさんは、アドリーちゃんとスティーブさんの出会いを撮影し、その瞬間をTikTok上でシェアした。動画はこれまでに210万回以上再生されており、視聴者からは「私はこの動画が大好き。写真を撮るために不快なプレッシャーを受ける必要はないよね」、「子どもの頃に誰かから触られるのが嫌だったから、家族に押し付けられて泣いたことがある。今回のようなケースはとてもいいこと」というように、多くの人が好意的な反応を示している。
また、ケイティさんとスティーブさんは、今回のアドリーちゃんの行動を受け、サンタクロースの膝の上に子どもたちを座らせるという伝統は、そろそろ見直されるべきだと考えている。
スティーブさんは、「子どもたちが望んだ場合に、十分なスペースを確保して座ることのできるような大きなベンチがあればいいと思います。サンタクロースを訪ねたり、一緒に写真を撮ったりする伝統に反対しているわけではありません。ただ、子どもを尊重する形で行われなければならないと思います」と語った。
ケイティさんもまた、「この伝統はいつから行われているのでしょうか? クリスマスの喜びを感じたり、プレゼントをねだったりするために、見知らぬ男性の膝の上に座る必要はないと思います」と意見を述べた。
なおテックインサイト編集部では、ケイティさんに取材を申し入れている。アドリーちゃんは普段どんな女の子か、またアドリーちゃんがサンタクロースの膝に座りたくないと決めた時の母親としての心境、TikTok動画の反響への感想などをうかがう予定だ。
画像は『Good Morning America 2023年12月16日付「Santa Claus supports young girl who didn’t want to sit on his lap」(Courtesy Katie Love)』『The Sun US 2021年12月23日付「HO-HO-NO I thought my toddler would love Santa but he sent secret message saying he was terrified while sat on his lap」(Credit: Kerry Spencer)』『Thought Catalog 2017年12月28日付「This Boy Didn’t Get Everything He Wanted For Christmas, So He Decided To Get Back At Santa With These Hilarious Letters」(Unsplash / rawpixel.com and Facebook / Lisa Coleman)』『Bryan & Suzy Boliver 2022年12月5日付TikTok「I wasn’t going to post this, but you know what..」』『Metro 2021年11月24日付「Santa Claus bags himself a boyfriend in the most sensational Christmas TV advert of the year - prepare to weep」(Picture: Posten)』のスクリーンショット、『Inside Edition 2017年12月1日公開 YouTube「10 Sets of Twins Gather to Meet Santa Claus」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 H.R.)