ブラジル在住のある男性は先日、右腕が痙攣する症状に見舞われて病院を訪れたところ、頭部に銃弾が見つかった。男性は4日ほど前に何かが頭部にぶつかった衝撃を感じたことを覚えていたが、「石が当たった」と思っており、銃撃されたことに気付いていなかった。担当医は「あと数ミリでもずれていたら、腕や身体が麻痺していた」と話しているという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。
ブラジル南東部リオデジャネイロ州カボ・フリオにあるビーチで先月31日、あるパーティーが行われた。パーティー好きだというマテウス・ファシオさん(Mateus Facio、21)はその日、友人らと一緒に参加したところ、頭に何かがぶつかったような衝撃を感じた。
「誰かが悪ふざけして石を投げたのだと思いました」と振り返るマテウスさんだったが、その頭部は出血していたという。一緒にいたグループの中に医師がいたため、止血して傷口に氷を当てる応急処置をしてくれたそうだ。
その後、血が止まったためマテウスさんは再びパーティーに合流し、傷のことを忘れてしまった。翌日には海で泳いだりして楽しみ、今月2日に自宅のあるミナスジェライス州ジュイス・デ・フォラ市へ運転して帰宅することになった。しかしその途中、マテウスさんは自身の身体に異変を感じた。
「仮眠を取ろうとしたのですが、腕がおかしくなったような感覚がしたんです。指は動かせるのですが、物を持てるような状態ではありませんでした」とマテウスさんは当時の異変を振り返っている。通常なら4時間半ほどで到着する距離だったが、休憩しながら運転したため7時間もかかった。
帰宅後はしばらく様子を見ていたが、今月4日になると右腕が痙攣して垂れ下がるような状態となり、不安を覚えたマテウスさんはすぐに病院へ向かった。そして一通り検査を終えると、脳神経外科医のフラビオ・ファルコメタ医師(Flávio Falcometa)から、「頭に9ミリの弾丸があります」と衝撃の事実を告げられた。
フラビオ医師によると、弾丸は脳内の右腕の動きを制御する部位に近い場所にあり、その部位を圧迫していたため、マテウスさんの右腕が痙攣していたそうだ。「弾丸があと数ミリでもずれていたら、腕や全身が麻痺してしまうなど、より深刻な症状が起きていた可能性もあったため、マテウスさんは非常に幸運だと思います」とフラビオ医師は話している。
検査を終えたマテウスさんは、弾丸の摘出手術を受けることになった。その時、マテウスさんの母親であるルシアナさん(Luciana)は、医師から「今回の手術は出血や脳脊髄液の漏出、髄膜炎などのリスクが懸念され、最悪の場合には死に至る可能性もあります」と告げられたという。
2時間に及ぶ難しい手術が終わり、マテウスさんの頭にあった弾丸は、脳への損傷もなく無事に取り除かれた。フラビオ医師は「20~30日後には通常の生活に戻れるでしょう」と説明しており、マテウスさんは現在、自宅で療養中と報道されている。
ルシアナさんは、「4日間も頭の中に銃弾があったのに、息子が生きているなんて不思議です。まるで息子が生まれ変わったかのような気分です」と、驚きながらもマテウスさんの無事を喜んだ。
マテウスさんはもともと大学で経営学を勉強していたが、先月から医学部のコースに変更したばかりだった。今回の出来事で、マテウスさんはその選択が正しかったという思いを強くしたそうで、「こんなことが起こるなんて考えもしませんでしたが、入院中に『医療に関わることこそが人生に求めていたものだ』と気付きました。今回の経験は良い医師になって人々の命を救うために、きっと役立つと確信しています」とポジティブなコメントを残した。
なお、摘出された弾丸は地元警察に送られ、現在は発砲した人物を特定するための捜査が行われている。地元警察によると、現時点ではビーチで発砲があったなどの通報は受けていないそうだ。
ちなみに2021年3月にはフィリピンで、10センチのナイフが胸に刺さったまま、気付かずに1年2か月も過ごしていた男性が話題を呼んでいた。
画像は『The US Sun 2024年1月22日付「HEAD SCRATCHER I thought a stone hit my head during a NYE party…but an X-ray four DAYS later showed it was a miracle I was still alive」(Credit: Jam Press)』『Metro 2021年3月25日付「Man had no idea knife was lodged in his chest for a year after stabbing」(Picture: ViralPress)、2019年6月18日付「Woman had medical clamp inside her for 23 years after caesarean」(Picture: east2west)』『Báo Nhân Dân điện tử 2023年11月28日付「Cứu 1 người bị đũa đâm xuyên từ mũi lên não」(Ảnh Bệnh viện cung cấp)』『星島日報 2023年2月1日付「廣東男打完籃球6天後頭頂有腐臭味 就診頭皮竟發現2顆牙」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
ブラジル南東部リオデジャネイロ州カボ・フリオにあるビーチで先月31日、あるパーティーが行われた。パーティー好きだというマテウス・ファシオさん(Mateus Facio、21)はその日、友人らと一緒に参加したところ、頭に何かがぶつかったような衝撃を感じた。
「誰かが悪ふざけして石を投げたのだと思いました」と振り返るマテウスさんだったが、その頭部は出血していたという。一緒にいたグループの中に医師がいたため、止血して傷口に氷を当てる応急処置をしてくれたそうだ。
その後、血が止まったためマテウスさんは再びパーティーに合流し、傷のことを忘れてしまった。翌日には海で泳いだりして楽しみ、今月2日に自宅のあるミナスジェライス州ジュイス・デ・フォラ市へ運転して帰宅することになった。しかしその途中、マテウスさんは自身の身体に異変を感じた。
「仮眠を取ろうとしたのですが、腕がおかしくなったような感覚がしたんです。指は動かせるのですが、物を持てるような状態ではありませんでした」とマテウスさんは当時の異変を振り返っている。通常なら4時間半ほどで到着する距離だったが、休憩しながら運転したため7時間もかかった。
帰宅後はしばらく様子を見ていたが、今月4日になると右腕が痙攣して垂れ下がるような状態となり、不安を覚えたマテウスさんはすぐに病院へ向かった。そして一通り検査を終えると、脳神経外科医のフラビオ・ファルコメタ医師(Flávio Falcometa)から、「頭に9ミリの弾丸があります」と衝撃の事実を告げられた。
フラビオ医師によると、弾丸は脳内の右腕の動きを制御する部位に近い場所にあり、その部位を圧迫していたため、マテウスさんの右腕が痙攣していたそうだ。「弾丸があと数ミリでもずれていたら、腕や全身が麻痺してしまうなど、より深刻な症状が起きていた可能性もあったため、マテウスさんは非常に幸運だと思います」とフラビオ医師は話している。
検査を終えたマテウスさんは、弾丸の摘出手術を受けることになった。その時、マテウスさんの母親であるルシアナさん(Luciana)は、医師から「今回の手術は出血や脳脊髄液の漏出、髄膜炎などのリスクが懸念され、最悪の場合には死に至る可能性もあります」と告げられたという。
2時間に及ぶ難しい手術が終わり、マテウスさんの頭にあった弾丸は、脳への損傷もなく無事に取り除かれた。フラビオ医師は「20~30日後には通常の生活に戻れるでしょう」と説明しており、マテウスさんは現在、自宅で療養中と報道されている。
ルシアナさんは、「4日間も頭の中に銃弾があったのに、息子が生きているなんて不思議です。まるで息子が生まれ変わったかのような気分です」と、驚きながらもマテウスさんの無事を喜んだ。
マテウスさんはもともと大学で経営学を勉強していたが、先月から医学部のコースに変更したばかりだった。今回の出来事で、マテウスさんはその選択が正しかったという思いを強くしたそうで、「こんなことが起こるなんて考えもしませんでしたが、入院中に『医療に関わることこそが人生に求めていたものだ』と気付きました。今回の経験は良い医師になって人々の命を救うために、きっと役立つと確信しています」とポジティブなコメントを残した。
なお、摘出された弾丸は地元警察に送られ、現在は発砲した人物を特定するための捜査が行われている。地元警察によると、現時点ではビーチで発砲があったなどの通報は受けていないそうだ。
ちなみに2021年3月にはフィリピンで、10センチのナイフが胸に刺さったまま、気付かずに1年2か月も過ごしていた男性が話題を呼んでいた。
画像は『The US Sun 2024年1月22日付「HEAD SCRATCHER I thought a stone hit my head during a NYE party…but an X-ray four DAYS later showed it was a miracle I was still alive」(Credit: Jam Press)』『Metro 2021年3月25日付「Man had no idea knife was lodged in his chest for a year after stabbing」(Picture: ViralPress)、2019年6月18日付「Woman had medical clamp inside her for 23 years after caesarean」(Picture: east2west)』『Báo Nhân Dân điện tử 2023年11月28日付「Cứu 1 người bị đũa đâm xuyên từ mũi lên não」(Ảnh Bệnh viện cung cấp)』『星島日報 2023年2月1日付「廣東男打完籃球6天後頭頂有腐臭味 就診頭皮竟發現2顆牙」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)