カナダで昨年12月、ヤマアラシに襲われて顔に数十本の針毛が刺さった犬が保護された。犬はまるで裁縫用の針差しのような状態で置き去りにされていたそうで、保護した男性が新しい家族が見つかるまで温かいサポートを続けたという。英ニュースメディア『Metro.co.uk』などが報じた。
カナダのマニトバ州南部ウィニペグに住むプロフットボール選手、ブレイディ・オリベイラさん(Brady Oliveira、26)は、犬の保護活動に力を入れていることでも知られており、Instagramには保護犬の写真が多数並ぶ。
そんなブレイディさんに昨年12月中旬、「ヤマアラシの針毛が顔に刺さった犬が放置されている。かなり苦しそうだ」との連絡が入り、友人とともに早速、車を走らせた。
犬は2、3歳くらいと思われる黒のラブラドール・レトリバーで、ある一軒家の玄関前のポーチで固まって動かず、顔にはヤマアラシの針毛が数十本刺さったままだった。
ブレイディさんは“トゥルーパー(Trooper)”と名付けたそのオス犬について、「一目見るなり心が痛んだ」と明かし、こう振り返った。
「トゥルーパーはひどく怖がり、おどおどしていてね。信頼を得るまで、その場でじっと待つことにしたんだ。ただトゥルーパーの目はとても悲しそうでね。激痛と不快感で苦しんでいるのは一目瞭然だった。」
トゥルーパーがどのような経緯でヤマアラシに襲われたのかは不明だが、自身も3頭の犬を飼っているブレイディさんは「これ以上怖がらせないように」と、その犬のそばに寄り添った。そして落ち着くのを待ってリードを付け、車で動物の救急病院へと急いだのだった。
北米のヤマアラシの針毛の表面には鱗状の“返し”があり、一度刺さると抜けにくい一方通行の構造で、放置すると深く刺さって感染症を引き起こす。犬がヤマアラシに襲われるのは決して珍しいことではなく、針毛が刺さったら一刻も早い処置が必要で、獣医が麻酔や鎮静剤を使用して取り除くのが望ましいという。
そのためトゥルーパーを診察した獣医は緊急手術を行い、顔に刺さった全ての針毛を抜くことに成功した。顔は腫れ、少しばかりの傷は残ったものの、翌日にはブレイディさんが引き取っており、回復は早かったという。
さらにブレイディさんはその後、トゥルーパーを養子縁組支援を行う地元の動物シェルター「ウィニペグ動物愛護協会(Winnipeg Humane Society)」に連れていき、その数日後には養子縁組のイベントへと連れ出した。そしてInstagramでもこれまでの経過を伝え、約2週間後には新しい家族が見つかった。
ブレイディさんがトゥルーパーの救出劇を記したInstagramには、次のようなコメントが寄せられている。
「トゥルーパーを助けて、獣医のもとに連れて行ってくれてありがとう。」
「トゥルーパーはとても美しい犬。新しい家族が見つかって本当に良かったわ。」
「ヤマアラシに襲われたトゥルーパーは、飼い主に置き去りにされたのかしら? そうだとしたら心が痛むよ。」
「でもハッピーエンディングで良かった!」
「ブレイディさんは真のヒーローだね。」
「ヤマアラシは自分を守るために針毛で襲うからね。この犬はきっと、何かしたに違いない。これが教訓となるといいね。」
「目や口の中に刺さらなかったのは不幸中の幸いだよ。」
「まるで裁縫用の針差しのよう。あれだけ針毛が刺さったらかなりの痛みだっただろう。」
なおテックインサイト編集部では、トゥルーパーの現在の様子について、ウィニペグ動物愛護協会とブレイディさんに質問を投げかけている。
ちなみにトゥルーパーは幸運にも助かったが、2022年には米ニュージャージー州で、外遊びが大好きなオスの飼い犬が庭にいたヤマアラシに襲われて亡くなっていた。飼い犬は針が心臓にまで達していたという。
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画像は『Brady Oliveira Instagram「Who doesn’t love a good transformation!??」』『New York Post 「Poor New Jersey pooch dies after fight with porcupine」(Miranda DeGennaro/Facebook)』『The Daily Star 「Dog named ‘Thor’ left with hundreds of spikes in his face after fight with porcupine」(Image: Newsflash)』『Coos County Sheriff’s Office Facebook』『HCA Barbieri News 「A VERY prickly customer! Leopard left with quills sticking out of its paws after hunting porcupine」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
カナダのマニトバ州南部ウィニペグに住むプロフットボール選手、ブレイディ・オリベイラさん(Brady Oliveira、26)は、犬の保護活動に力を入れていることでも知られており、Instagramには保護犬の写真が多数並ぶ。
そんなブレイディさんに昨年12月中旬、「ヤマアラシの針毛が顔に刺さった犬が放置されている。かなり苦しそうだ」との連絡が入り、友人とともに早速、車を走らせた。
犬は2、3歳くらいと思われる黒のラブラドール・レトリバーで、ある一軒家の玄関前のポーチで固まって動かず、顔にはヤマアラシの針毛が数十本刺さったままだった。
ブレイディさんは“トゥルーパー(Trooper)”と名付けたそのオス犬について、「一目見るなり心が痛んだ」と明かし、こう振り返った。
「トゥルーパーはひどく怖がり、おどおどしていてね。信頼を得るまで、その場でじっと待つことにしたんだ。ただトゥルーパーの目はとても悲しそうでね。激痛と不快感で苦しんでいるのは一目瞭然だった。」
トゥルーパーがどのような経緯でヤマアラシに襲われたのかは不明だが、自身も3頭の犬を飼っているブレイディさんは「これ以上怖がらせないように」と、その犬のそばに寄り添った。そして落ち着くのを待ってリードを付け、車で動物の救急病院へと急いだのだった。
北米のヤマアラシの針毛の表面には鱗状の“返し”があり、一度刺さると抜けにくい一方通行の構造で、放置すると深く刺さって感染症を引き起こす。犬がヤマアラシに襲われるのは決して珍しいことではなく、針毛が刺さったら一刻も早い処置が必要で、獣医が麻酔や鎮静剤を使用して取り除くのが望ましいという。
そのためトゥルーパーを診察した獣医は緊急手術を行い、顔に刺さった全ての針毛を抜くことに成功した。顔は腫れ、少しばかりの傷は残ったものの、翌日にはブレイディさんが引き取っており、回復は早かったという。
さらにブレイディさんはその後、トゥルーパーを養子縁組支援を行う地元の動物シェルター「ウィニペグ動物愛護協会(Winnipeg Humane Society)」に連れていき、その数日後には養子縁組のイベントへと連れ出した。そしてInstagramでもこれまでの経過を伝え、約2週間後には新しい家族が見つかった。
ブレイディさんがトゥルーパーの救出劇を記したInstagramには、次のようなコメントが寄せられている。
「トゥルーパーを助けて、獣医のもとに連れて行ってくれてありがとう。」
「トゥルーパーはとても美しい犬。新しい家族が見つかって本当に良かったわ。」
「ヤマアラシに襲われたトゥルーパーは、飼い主に置き去りにされたのかしら? そうだとしたら心が痛むよ。」
「でもハッピーエンディングで良かった!」
「ブレイディさんは真のヒーローだね。」
「ヤマアラシは自分を守るために針毛で襲うからね。この犬はきっと、何かしたに違いない。これが教訓となるといいね。」
「目や口の中に刺さらなかったのは不幸中の幸いだよ。」
「まるで裁縫用の針差しのよう。あれだけ針毛が刺さったらかなりの痛みだっただろう。」
なおテックインサイト編集部では、トゥルーパーの現在の様子について、ウィニペグ動物愛護協会とブレイディさんに質問を投げかけている。
ちなみにトゥルーパーは幸運にも助かったが、2022年には米ニュージャージー州で、外遊びが大好きなオスの飼い犬が庭にいたヤマアラシに襲われて亡くなっていた。飼い犬は針が心臓にまで達していたという。
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画像は『Brady Oliveira Instagram「Who doesn’t love a good transformation!??」』『New York Post 「Poor New Jersey pooch dies after fight with porcupine」(Miranda DeGennaro/Facebook)』『The Daily Star 「Dog named ‘Thor’ left with hundreds of spikes in his face after fight with porcupine」(Image: Newsflash)』『Coos County Sheriff’s Office Facebook』『HCA Barbieri News 「A VERY prickly customer! Leopard left with quills sticking out of its paws after hunting porcupine」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)