キャサリン皇太子妃が入院した「ザ・ロンドン・クリニック」で、職員が皇太子妃の医療記録への不正アクセスを試みたことが発覚し、英国プライバシー・データ保護監視機関が調査を開始した。これを受け、同院の最高責任者が声明文を発表し、疑惑を調査するため「あらゆる適切な調査、規制、懲戒措置がとられる」と述べた。マリア・コールフィールド英保健省政務次官はラジオ番組にゲスト出演し、この件について「警察は調査を要請されている」と話した。
キャサリン皇太子妃は、1月16日に英ロンドンのメリルボーン地区にあるプライベート病院「ザ・ロンドン・クリニック」で予定していた腹部手術を受けた後、およそ2週間の入院生活を経て同月29日に退院した。
そして現地時間19日に英メディア『The Mirror』は、キャサリン皇太子妃が入院中、同院の職員が皇太子妃の医療記録への不正アクセスを試みていたと報じた。
職員の上司達が調査に乗り出したところ、少なくとも1人の職員が皇太子妃の医療記録に関するメモにアクセスしようとしたことが発覚したという。その後、「英国プライバシー・データ保護監視機関(UK privacy and data protection watchdog)」は病院からの報告を受け、調査を開始した。
英国のデータ保護機関「情報コミッショナーオフィス(Information Commissioner’s Office)」は「ザ・ロンドン・クリニック」から違法報告を受けたことを認め、「提供された情報の査定中である」と伝えた。
英国では、NHS(国民保健サービス)または民間の医療施設の職員が、その組織のデータ管理者の同意なしに患者の医療記録にアクセスすることは違法である。
20日午後には、「ザ・ロンドン・クリニック」のCEO(最高経営責任者)アル・ラッセル氏が声明文を発表し、職員による違法行為が発覚したことについて、このように述べた。
「ザ・ロンドン・クリニックの全員は、患者の守秘義務に関して、個人的、職業的、倫理的、法的義務があることを強く認識しています。」
「我々は日々、当院に信頼を寄せてくださる患者様すべてに卓越したケアの提供と慎み深さを目指すことに対して、大きな誇りを持っています。」
さらに同氏は、同院の職員が患者の医療情報に不正アクセスをした場合の措置について、次のように説明した。
「当院では、患者情報の管理を監視するためのシステムを備えており、違反があった場合には適切な調査と規制、懲戒の措置がとられます。当院は、患者や同僚の信頼を故意に裏切る者の居場所はありません。」
同日午前には、看護師の資格を持つマリア・コールフィールド英保健省政務次官が、英ラジオ局『LBC』のインタビューに応じ、医療目的以外での個人医療情報へのアクセス禁止について、こう述べた。
「看護師登録者の立場から言えば、すべての患者にとってルールは明確です。患者の世話をしていない限り、もしくは患者の同意がない限り、患者の記録を見るべきではありません。」
またコールフィールド氏は、患者の医療記録に不正アクセスをした場合の措置について、以下のような例を挙げた。
「情報コミッショナーは罰金を科すことができるし、起訴することもできます。看護師である私の監督官庁『看護助産師協議会(Nursing and Midwifery Council、NMC)』やその他の医療規制当局は、違反が深刻であれば、登録抹消などの強制措置をとることもできます。」
そして「ですから、見てはいけない医療記録のメモを見ていた場合には、特に大きな影響があるのです」と付け加えた。
さらにコールフィールド氏は、警察の介入の有無について聞かれると「私の理解では、警察はこの件を調査するように要請されています。行動を起こすかどうかは警察次第です」と答えた。
一方、ロンドン警視庁は声明文を発表し、この件について「現時点では、警視庁に照会があったことは認識していません」と述べている。
キャサリン皇太子妃が手術を受けて以来、重病説や居場所に関する陰謀説といった悪質な憶測が後を絶たない。先日には母の日に公開した親子写真に加工疑惑が浮上し、皇太子妃が編集を認めて謝罪する事態となった。
こういった騒動を受け、20日に記者団の質問を受けたリシ・スナク英首相の広報担当者は、「私達は皆、ウェールズ公妃とウェールズ公を支援していきたいと思っています。そして当然ながら、彼女の早い回復を一番に願っています」と述べた。
さらに「ザ・ロンドン・クリニック」の情報漏えい疑惑について聞かれると、「患者データには、従わなければならない厳格な規則があることは明らかです」と答えた。
なお『The Mirror』は20日夕刻、「ザ・ロンドン・クリニック」で発生したキャサリン皇太子妃の医療記録への不正アクセス疑惑について、最大3人の職員が関与していると情報筋が明かしたことを伝えた。
同メディアによると、同院での違反行為は皇太子妃が1月29日に退院後、SNSで彼女の手術に関する陰謀説が広まった頃に起こったという。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
キャサリン皇太子妃は、1月16日に英ロンドンのメリルボーン地区にあるプライベート病院「ザ・ロンドン・クリニック」で予定していた腹部手術を受けた後、およそ2週間の入院生活を経て同月29日に退院した。
そして現地時間19日に英メディア『The Mirror』は、キャサリン皇太子妃が入院中、同院の職員が皇太子妃の医療記録への不正アクセスを試みていたと報じた。
職員の上司達が調査に乗り出したところ、少なくとも1人の職員が皇太子妃の医療記録に関するメモにアクセスしようとしたことが発覚したという。その後、「英国プライバシー・データ保護監視機関(UK privacy and data protection watchdog)」は病院からの報告を受け、調査を開始した。
英国のデータ保護機関「情報コミッショナーオフィス(Information Commissioner’s Office)」は「ザ・ロンドン・クリニック」から違法報告を受けたことを認め、「提供された情報の査定中である」と伝えた。
英国では、NHS(国民保健サービス)または民間の医療施設の職員が、その組織のデータ管理者の同意なしに患者の医療記録にアクセスすることは違法である。
20日午後には、「ザ・ロンドン・クリニック」のCEO(最高経営責任者)アル・ラッセル氏が声明文を発表し、職員による違法行為が発覚したことについて、このように述べた。
「ザ・ロンドン・クリニックの全員は、患者の守秘義務に関して、個人的、職業的、倫理的、法的義務があることを強く認識しています。」
「我々は日々、当院に信頼を寄せてくださる患者様すべてに卓越したケアの提供と慎み深さを目指すことに対して、大きな誇りを持っています。」
さらに同氏は、同院の職員が患者の医療情報に不正アクセスをした場合の措置について、次のように説明した。
「当院では、患者情報の管理を監視するためのシステムを備えており、違反があった場合には適切な調査と規制、懲戒の措置がとられます。当院は、患者や同僚の信頼を故意に裏切る者の居場所はありません。」
同日午前には、看護師の資格を持つマリア・コールフィールド英保健省政務次官が、英ラジオ局『LBC』のインタビューに応じ、医療目的以外での個人医療情報へのアクセス禁止について、こう述べた。
「看護師登録者の立場から言えば、すべての患者にとってルールは明確です。患者の世話をしていない限り、もしくは患者の同意がない限り、患者の記録を見るべきではありません。」
またコールフィールド氏は、患者の医療記録に不正アクセスをした場合の措置について、以下のような例を挙げた。
「情報コミッショナーは罰金を科すことができるし、起訴することもできます。看護師である私の監督官庁『看護助産師協議会(Nursing and Midwifery Council、NMC)』やその他の医療規制当局は、違反が深刻であれば、登録抹消などの強制措置をとることもできます。」
そして「ですから、見てはいけない医療記録のメモを見ていた場合には、特に大きな影響があるのです」と付け加えた。
さらにコールフィールド氏は、警察の介入の有無について聞かれると「私の理解では、警察はこの件を調査するように要請されています。行動を起こすかどうかは警察次第です」と答えた。
一方、ロンドン警視庁は声明文を発表し、この件について「現時点では、警視庁に照会があったことは認識していません」と述べている。
キャサリン皇太子妃が手術を受けて以来、重病説や居場所に関する陰謀説といった悪質な憶測が後を絶たない。先日には母の日に公開した親子写真に加工疑惑が浮上し、皇太子妃が編集を認めて謝罪する事態となった。
こういった騒動を受け、20日に記者団の質問を受けたリシ・スナク英首相の広報担当者は、「私達は皆、ウェールズ公妃とウェールズ公を支援していきたいと思っています。そして当然ながら、彼女の早い回復を一番に願っています」と述べた。
さらに「ザ・ロンドン・クリニック」の情報漏えい疑惑について聞かれると、「患者データには、従わなければならない厳格な規則があることは明らかです」と答えた。
なお『The Mirror』は20日夕刻、「ザ・ロンドン・クリニック」で発生したキャサリン皇太子妃の医療記録への不正アクセス疑惑について、最大3人の職員が関与していると情報筋が明かしたことを伝えた。
同メディアによると、同院での違反行為は皇太子妃が1月29日に退院後、SNSで彼女の手術に関する陰謀説が広まった頃に起こったという。
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)