イギリスで1年前、かろうじて命を繋いでいるような骨と皮だけの状態だった犬が保護されたが、現在は見違えるように元気で美しい犬に生まれ変わった。犬の信じられないほどの変貌は、保護に関わった人たちも感慨深いものがあるようだ。英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えている。
英サウス・ヨークシャー、バーンズリーの街中で昨年4月、街灯に繋がれた犬がいた。長い間、食べ物を口にすることができなかったのか、犬は骨と皮だけの状態で皮膚病により被毛が抜け落ちて皮膚が剥き出しになっていた。警察が保護した当時、犬は寒さに凍えていて瀕死の状態だったといい、このような残酷な扱いをした飼い主は結局見つからなかったという。
ラーチャーのミックスと見られるこのオス犬は、すぐに「英国動物虐待防止協会(RSPCA)」によって獣医のもとへ運ばれた。犬は尻尾の骨が折れており、治療されずに放置された皮膚病により全身の98パーセントの被毛が抜けており、ほとんど身動きすることもできないほど衰弱していた。獣医は犬のあまりにも弱り果てた姿に、「助からないだろう」と思っていたそうだ。
RSPCAの検査官のベン・コトル=ショウさん(Ben Cottle-Shaw)は、「これまで保護した中で最も衰弱した犬」と明かし、次のように語った。
「初めて見た時は、本当にショックでした。私がこれまで目にした犬の中で最も痩せていて、その上ひどい皮膚病に侵されてました。治療もされないままで、痒くて常に引っ掻いていたため、ほぼ全部と言っていいほど被毛が抜けてなくなっていたのです。」
「犬の目の表情は、心に傷を負って気持ちを閉ざし、まるで人生を諦めているかのように見えました。その姿を見るのは耐えられないほど辛いものがありました。私は犬を治療のために獣医のところへ急いで連れて行こうとしましたが、着く前に命が尽きるのではないかと心配でした。」
「ですが、一旦獣医のところに到着すると、飢えていてダニによって苦しんでいるにもかかわらず、とても素直に診察を受けていました。」
犬は獣医のもとで緊急治療を受けた後、ダラム州で保護された猫、犬、馬の世話を行う「RSPCA Felledge Animal and Equine Centre」へ移送された。そこで犬は“ルカ(Luca)”と名付けられ、皮膚病の治療などを受け、目覚ましい回復を遂げていった。
保護されてから1年後、ルカの体重は標準値まで増えて体全体が美しい被毛で覆われた。そして現在のルカは、新しい飼い主であるデイヴィッド・ヘイガンさん(David Hagan、67)と彼の妻ジリアンさん(Gillian)のもとで幸せに暮らしている。
デイヴィッドさんはもともと“エルザ(Elsa)”という名のメスのラーチャーを飼っていたが、ルカと出会う4週間前に亡くなってしまったそうだ。デイヴィッドさんたちは、ルカとの出会いについて次のように明かしている。
「私たちはルカに会うためにRSPCAを訪れたのですが、すぐに恋してしまったのです。ルカはとても素敵な男の子なんですよ。実は私たちはルカが保護された当時のことを知らなくて、後で彼の身に起きたことを知ったのです。ルカが保護された当時の写真を見るのは、とても辛いことでした。」
「ルカは近くの野原で走り回るのが大好きで、私たちが注目したり、構ってあげたりすると本当に喜んでいるんです。ルカは私たちにとって“小さなスター”で、とても幸せな男の子です。あんなにひどい目にあったとは思えないほどフレンドリーで、愛情深い子なんですよ。」
また、サウス・ヨークシャー警察の警察官マーク・ウィンター氏(Mark Winter)は、ルカが同僚たちに発見され、署に運ばれた当時の夜をこのように振り返っている。
「署に戻ってきた時、ルカの姿と彼が耐えてきた苦しみを目の当たりにし、胸が張り裂ける思いがしました。その意気消沈した目は、虐待とネグレストを受けていたことを物語っていました。私がルカをベッドに寝かせて毛布で包んであげると、彼は丸まって安堵しているようでした。」
「ルカは明らかに温かい安らぎを経験したことがない感じでした。私はRSPCAのベンが迎えに来るまでの間、ルカのそばに座って頭を撫でて『これからの人生は最高のものになるからね』と声をかけたんです。今、ルカが完全に回復していつも愛してくれる家族と一緒にいると聞いて、幸せな気持ちになります。きっと甘やかされていることでしょうね。」
多くの人の愛によって回復することができたルカは、元気に生きることによって、多くの人に感動と幸せをもたらしているようだ。なおサウス・ヨークシャー警察の署内の壁には、現在の健康で幸せそうなルカの写真が飾られている。
画像は『The Mirror 「‘Skinniest ever’ dog tied to lamppost finds new home in amazing transformation」(Image: RSPCA)』『The Dodo 「Dog Tied To Pole Reaches Out Paw To The Cop Who’s Come To Save Him」(100+ ABANDONED DOGS OF EVERGLADES FLORIDA)、「Shelter Dog Who Refused To Look At Anyone Makes The Most Amazing Transformation」(CHELSEA ELIZABETH COSSAIRT)』『Susquehanna SPCA Facebook「Zoe update: Oneonta Veterinary Clinic is showing this pretty lady what it feels like to be loved and cared for Look at the relief on her face!」』『Metro 「Skeletal dog exposed to ‘worst of humanity’ thrown over gates of animal sanctuary」(Picture: Rescue Me Animal Sanctuary/@SOSmoggies)』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
英サウス・ヨークシャー、バーンズリーの街中で昨年4月、街灯に繋がれた犬がいた。長い間、食べ物を口にすることができなかったのか、犬は骨と皮だけの状態で皮膚病により被毛が抜け落ちて皮膚が剥き出しになっていた。警察が保護した当時、犬は寒さに凍えていて瀕死の状態だったといい、このような残酷な扱いをした飼い主は結局見つからなかったという。
ラーチャーのミックスと見られるこのオス犬は、すぐに「英国動物虐待防止協会(RSPCA)」によって獣医のもとへ運ばれた。犬は尻尾の骨が折れており、治療されずに放置された皮膚病により全身の98パーセントの被毛が抜けており、ほとんど身動きすることもできないほど衰弱していた。獣医は犬のあまりにも弱り果てた姿に、「助からないだろう」と思っていたそうだ。
RSPCAの検査官のベン・コトル=ショウさん(Ben Cottle-Shaw)は、「これまで保護した中で最も衰弱した犬」と明かし、次のように語った。
「初めて見た時は、本当にショックでした。私がこれまで目にした犬の中で最も痩せていて、その上ひどい皮膚病に侵されてました。治療もされないままで、痒くて常に引っ掻いていたため、ほぼ全部と言っていいほど被毛が抜けてなくなっていたのです。」
「犬の目の表情は、心に傷を負って気持ちを閉ざし、まるで人生を諦めているかのように見えました。その姿を見るのは耐えられないほど辛いものがありました。私は犬を治療のために獣医のところへ急いで連れて行こうとしましたが、着く前に命が尽きるのではないかと心配でした。」
「ですが、一旦獣医のところに到着すると、飢えていてダニによって苦しんでいるにもかかわらず、とても素直に診察を受けていました。」
犬は獣医のもとで緊急治療を受けた後、ダラム州で保護された猫、犬、馬の世話を行う「RSPCA Felledge Animal and Equine Centre」へ移送された。そこで犬は“ルカ(Luca)”と名付けられ、皮膚病の治療などを受け、目覚ましい回復を遂げていった。
保護されてから1年後、ルカの体重は標準値まで増えて体全体が美しい被毛で覆われた。そして現在のルカは、新しい飼い主であるデイヴィッド・ヘイガンさん(David Hagan、67)と彼の妻ジリアンさん(Gillian)のもとで幸せに暮らしている。
デイヴィッドさんはもともと“エルザ(Elsa)”という名のメスのラーチャーを飼っていたが、ルカと出会う4週間前に亡くなってしまったそうだ。デイヴィッドさんたちは、ルカとの出会いについて次のように明かしている。
「私たちはルカに会うためにRSPCAを訪れたのですが、すぐに恋してしまったのです。ルカはとても素敵な男の子なんですよ。実は私たちはルカが保護された当時のことを知らなくて、後で彼の身に起きたことを知ったのです。ルカが保護された当時の写真を見るのは、とても辛いことでした。」
「ルカは近くの野原で走り回るのが大好きで、私たちが注目したり、構ってあげたりすると本当に喜んでいるんです。ルカは私たちにとって“小さなスター”で、とても幸せな男の子です。あんなにひどい目にあったとは思えないほどフレンドリーで、愛情深い子なんですよ。」
また、サウス・ヨークシャー警察の警察官マーク・ウィンター氏(Mark Winter)は、ルカが同僚たちに発見され、署に運ばれた当時の夜をこのように振り返っている。
「署に戻ってきた時、ルカの姿と彼が耐えてきた苦しみを目の当たりにし、胸が張り裂ける思いがしました。その意気消沈した目は、虐待とネグレストを受けていたことを物語っていました。私がルカをベッドに寝かせて毛布で包んであげると、彼は丸まって安堵しているようでした。」
「ルカは明らかに温かい安らぎを経験したことがない感じでした。私はRSPCAのベンが迎えに来るまでの間、ルカのそばに座って頭を撫でて『これからの人生は最高のものになるからね』と声をかけたんです。今、ルカが完全に回復していつも愛してくれる家族と一緒にいると聞いて、幸せな気持ちになります。きっと甘やかされていることでしょうね。」
多くの人の愛によって回復することができたルカは、元気に生きることによって、多くの人に感動と幸せをもたらしているようだ。なおサウス・ヨークシャー警察の署内の壁には、現在の健康で幸せそうなルカの写真が飾られている。
画像は『The Mirror 「‘Skinniest ever’ dog tied to lamppost finds new home in amazing transformation」(Image: RSPCA)』『The Dodo 「Dog Tied To Pole Reaches Out Paw To The Cop Who’s Come To Save Him」(100+ ABANDONED DOGS OF EVERGLADES FLORIDA)、「Shelter Dog Who Refused To Look At Anyone Makes The Most Amazing Transformation」(CHELSEA ELIZABETH COSSAIRT)』『Susquehanna SPCA Facebook「Zoe update: Oneonta Veterinary Clinic is showing this pretty lady what it feels like to be loved and cared for Look at the relief on her face!」』『Metro 「Skeletal dog exposed to ‘worst of humanity’ thrown over gates of animal sanctuary」(Picture: Rescue Me Animal Sanctuary/@SOSmoggies)』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)