骨が卵の殻のようにもろく、軽く触れたり、クシャミをしたり、ハグをしただけでも骨折してしまう重度の骨形成不全症を患い誕生した双子姉妹が今年8月、4歳を迎える。両親は娘たちが誕生後、医師に「長くは生きられない」と言われたそうだが、2人はゆっくりながらも確実に成長しているという。「病気についてより多くの人に知ってもらいたい」という母の願いを、英ニュースメディア『The Sun』などが伝えた。
米ジョージア州アトランタに住むライアンさん(Rayan、27)は2020年初め、妊娠12週の超音波検査で双子を妊娠していることを知り、喜びに満たされた。
ところが全て順調だと思っていた妊娠20週の時、医師から突然、赤ちゃんに異常があることを告げられたそうで、ライアンさんは当時のことをこのように語る。
「実は双子の成長が遅れていて、手足が弓のように曲がっていることを指摘されたの。でも遺伝子検査では異常が見つからず、医師には『このまま様子を見ましょう』と言われてね。私たちは『曲がった四肢は治療すればいいことだし、ちょっと背が低く生まれてくるのだろう』と、大したことではないと思っていたの。」
「ただ赤ちゃんの四肢が曲がった状態での自然分娩は難しいことから、妊娠35週にあわせて帝王切開手術の予約を入れたの。」
そして2020年8月3日。ライアンさんは手術を受け、長女マリアムちゃん(Maryam)が午後7時6分に1332グラムで、次女ミアちゃん(Mia)が午後7時8分に1474グラムで誕生した。しかし出産後間もなく、ライアンさんは看護師から「2人の全身に骨折が見られる」と知らされ、思わず「それは本当にうちの子たちなの?」と聞き返したという。
ライアンさんは我が子をギュッと抱きしめることさえできず、姉妹にはその後、様々な検査が行われた。2人とも経管栄養法と酸素療法を行いながらの入院となり、誕生から4週間後の9月、生まれつき骨がもろく、骨の変形や骨折が起こりやすい「骨形成不全症」と診断された。
骨形成不全症とは遺伝子の突然変異によって起きる病気で、姉妹はその中でも最も重度であるII型であることが判明。ライアンさんらは医師から、「あの子たちの骨は卵の殻のようなもの。長くは生きられないから別れの言葉を言ってあげて」と非情な言葉をかけられた。
それでも我が子のことを諦めることなどできず、ライアンさんは骨形成不全症の専門医や患者・家族を支援するグループを探し出し助言を受けた。
ライアンさんはその頃のことを、こう明かしている。
「骨形成不全症の子は普通の低出生体重児とは違ったケアが必要でね。娘たちの場合は、栄養を摂れば摂るほど呼吸が苦しくなってしまったの。それで摂取量を減らして、痛み止めのモルヒネの使用を止めたところ、あの子たちにやっと笑顔が見られるようになったのよ。」
こうして医師の「長くは生きられない」という言葉に反し、姉妹は2021年1月17日に退院。それ以来というものライアンさんが付きっきりでケアを続けており、生後5か月で初めて娘たちを抱っこすることができた。また姉妹が1歳を迎える頃には、最も重度で致死性の骨形成不全症II型から、重度ではあるものの非致死的なIII型になり、症状が改善したという。
そうはいっても姉妹の骨が非常にもろいことには変わりがなく、ライアンさんは“チャイナドール(陶器人形)”を扱うように2人に接してきたそうで、このように述べている。
「あの子たちを抱き上げて、ギュッとハグすることはできないの。それにたとえ床の上で遊んでいても、腕を素早く持ち上げるだけで骨折してしまうのよ。そうなって私たちができることといえば、骨折が治るまでその部位を固定することぐらいなの。」
それでも姉妹は2021年12月に酸素療法を、2022年12月には経管栄養を終え、2人の弟ユースフ君(Yusuf、1)の子育てにも追われるライアンさんは、昨年7月からTikTokで双子の日常を紹介している。
最近は姉妹がお気に入りのシリアルを食べる様子を頻繁にシェアしており、愛嬌たっぷりの2人のフォロワーは現在、92万人超と大反響。ライアンさんは「骨形成不全症を知ってもらうのにTikTokは最適なの」と明かし、このように語った。
「あの子たちはとても小さいし、同い年の子供たちと比べるとゆっくりではあるけれど、確実に成長しているわ。それに彼女たちはとても個性的でね。ミアが社交的で人が大好きな反面、マリアムは内向的で大人しく優しいの。2人は私たちの小さな奇跡なのよ!」
ちなみに2人の手足の骨の中には現在、骨折を減らして骨を強化するための金属棒(髄内釘)が3本ずつ挿入されているそうで、以前よりも身体を動かせるようになり、椅子やクッションなどの支えがあれば一人で座っていることも可能なようだ。
そしてそんな2人には、「なんてキュートなの」「癒される」「ずっと動画を見ていたくなる」「両親の愛がいっぱい詰まっているね」といったコメントが寄せられており、テックインサイト編集部からも今後の姉妹の幸せと健やかな成長を祈るメッセージを届けている。
画像は『WalesOnline 「Twins born with dozens of fractures on their bodies diagnosed with extremely rare condition」(Image: Rayan Serhal / SWNS)』『Our Little M&Ms TikTok「So many toddler emotions in one video!」「3 years ago the doctors said you wont make it」』『New York Post 「Boy, 12, is ‘made of glass’ ― has broken 100 bones due to rare disease」(Jam Press Vid/Rare Shot News)』『Hadley Instagram「Wednesday wind down」』『KylaCT TikTok「Does ur kid ‘pack essentials’ for shopping at @Walmart ?」』『Rumble 「The Girl Who Is Turning To Stone | BORN DIFFERENT」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
米ジョージア州アトランタに住むライアンさん(Rayan、27)は2020年初め、妊娠12週の超音波検査で双子を妊娠していることを知り、喜びに満たされた。
ところが全て順調だと思っていた妊娠20週の時、医師から突然、赤ちゃんに異常があることを告げられたそうで、ライアンさんは当時のことをこのように語る。
「実は双子の成長が遅れていて、手足が弓のように曲がっていることを指摘されたの。でも遺伝子検査では異常が見つからず、医師には『このまま様子を見ましょう』と言われてね。私たちは『曲がった四肢は治療すればいいことだし、ちょっと背が低く生まれてくるのだろう』と、大したことではないと思っていたの。」
「ただ赤ちゃんの四肢が曲がった状態での自然分娩は難しいことから、妊娠35週にあわせて帝王切開手術の予約を入れたの。」
そして2020年8月3日。ライアンさんは手術を受け、長女マリアムちゃん(Maryam)が午後7時6分に1332グラムで、次女ミアちゃん(Mia)が午後7時8分に1474グラムで誕生した。しかし出産後間もなく、ライアンさんは看護師から「2人の全身に骨折が見られる」と知らされ、思わず「それは本当にうちの子たちなの?」と聞き返したという。
ライアンさんは我が子をギュッと抱きしめることさえできず、姉妹にはその後、様々な検査が行われた。2人とも経管栄養法と酸素療法を行いながらの入院となり、誕生から4週間後の9月、生まれつき骨がもろく、骨の変形や骨折が起こりやすい「骨形成不全症」と診断された。
骨形成不全症とは遺伝子の突然変異によって起きる病気で、姉妹はその中でも最も重度であるII型であることが判明。ライアンさんらは医師から、「あの子たちの骨は卵の殻のようなもの。長くは生きられないから別れの言葉を言ってあげて」と非情な言葉をかけられた。
それでも我が子のことを諦めることなどできず、ライアンさんは骨形成不全症の専門医や患者・家族を支援するグループを探し出し助言を受けた。
ライアンさんはその頃のことを、こう明かしている。
「骨形成不全症の子は普通の低出生体重児とは違ったケアが必要でね。娘たちの場合は、栄養を摂れば摂るほど呼吸が苦しくなってしまったの。それで摂取量を減らして、痛み止めのモルヒネの使用を止めたところ、あの子たちにやっと笑顔が見られるようになったのよ。」
こうして医師の「長くは生きられない」という言葉に反し、姉妹は2021年1月17日に退院。それ以来というものライアンさんが付きっきりでケアを続けており、生後5か月で初めて娘たちを抱っこすることができた。また姉妹が1歳を迎える頃には、最も重度で致死性の骨形成不全症II型から、重度ではあるものの非致死的なIII型になり、症状が改善したという。
そうはいっても姉妹の骨が非常にもろいことには変わりがなく、ライアンさんは“チャイナドール(陶器人形)”を扱うように2人に接してきたそうで、このように述べている。
「あの子たちを抱き上げて、ギュッとハグすることはできないの。それにたとえ床の上で遊んでいても、腕を素早く持ち上げるだけで骨折してしまうのよ。そうなって私たちができることといえば、骨折が治るまでその部位を固定することぐらいなの。」
それでも姉妹は2021年12月に酸素療法を、2022年12月には経管栄養を終え、2人の弟ユースフ君(Yusuf、1)の子育てにも追われるライアンさんは、昨年7月からTikTokで双子の日常を紹介している。
最近は姉妹がお気に入りのシリアルを食べる様子を頻繁にシェアしており、愛嬌たっぷりの2人のフォロワーは現在、92万人超と大反響。ライアンさんは「骨形成不全症を知ってもらうのにTikTokは最適なの」と明かし、このように語った。
「あの子たちはとても小さいし、同い年の子供たちと比べるとゆっくりではあるけれど、確実に成長しているわ。それに彼女たちはとても個性的でね。ミアが社交的で人が大好きな反面、マリアムは内向的で大人しく優しいの。2人は私たちの小さな奇跡なのよ!」
ちなみに2人の手足の骨の中には現在、骨折を減らして骨を強化するための金属棒(髄内釘)が3本ずつ挿入されているそうで、以前よりも身体を動かせるようになり、椅子やクッションなどの支えがあれば一人で座っていることも可能なようだ。
そしてそんな2人には、「なんてキュートなの」「癒される」「ずっと動画を見ていたくなる」「両親の愛がいっぱい詰まっているね」といったコメントが寄せられており、テックインサイト編集部からも今後の姉妹の幸せと健やかな成長を祈るメッセージを届けている。
画像は『WalesOnline 「Twins born with dozens of fractures on their bodies diagnosed with extremely rare condition」(Image: Rayan Serhal / SWNS)』『Our Little M&Ms TikTok「So many toddler emotions in one video!」「3 years ago the doctors said you wont make it」』『New York Post 「Boy, 12, is ‘made of glass’ ― has broken 100 bones due to rare disease」(Jam Press Vid/Rare Shot News)』『Hadley Instagram「Wednesday wind down」』『KylaCT TikTok「Does ur kid ‘pack essentials’ for shopping at @Walmart ?」』『Rumble 「The Girl Who Is Turning To Stone | BORN DIFFERENT」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)