米カリフォルニア州のビーチで昨年、ある親子が潮干狩りを楽しんでいた。母親は子どもたちが貝殻を拾っていただけと思い込んでいたが、実際には生きているハマグリを集めていたことが分かった。5人の子どもが合計72個のハマグリを許可なく採ったことで8万8000ドル、日本円にして1千万円以上の罰金を請求されてしまった。母親は「事前に子どもたちに教えておくべきだった」と後悔しているという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。
米カリフォルニア州フレズノに住むシャーロット・ラスさん(Charlotte Russ)は昨年末、5人の子どもたちを連れて、世界的なハマグリの中心地として知られる、同州ピズモ・ビーチへ出かけた。
遊び終えたシャーロットさんらがビーチを後にしようとした時、魚類野生生物局の職員がシャーロットさんに「お子さんが無許可で貝を採っています」と声をかけ、違反切符を切った。
身に覚えがないシャーロットさんが子どもたちに確認すると、5人で合計72個ものハマグリを採っていたことが分かった。「貝殻を集めているだけと思っていました」と話すシャーロットさんは、のちに罰金の請求書を受け取った。そこには8万8993ドル(約1397万円)という、目を疑うような高額が記されていた。
魚類野生生物局のマシュー・ジルさん(Matthew Gil)は、「貝が産卵できるように、4.5インチ(約11.4センチ)まで成長させなければなりません。そうすれば毎年子孫を残すことができるので、規制を設けているのです」と説明する。その大きさまで成長したハマグリに限り、カリフォルニア州のフィッシングライセンスとハマグリのサイズを測る「ノギス」を持っている人であれば、一日あたり1人10個までならハマグリを採取することができ、すでに死んでいるスカシカシパン(ウニの一種)などの生物や貝殻を採取することは問題ないという。海で何を拾ってはいけないのか、子どもたちに教育することが重要だとマシューさんは話す。
「ピズモ・ビーチで採れるメキシコハマグリについては、2枚の貝がしっかり閉じていて、簡単に開くことができなければ、それは貝殻ではなく生きているハマグリです」とマシューさんは述べ、貝殻とハマグリの違いについて説明している。のちにシャーロットさんは、「子どもたちは海で出会ったものに無闇に触らないことを学び、貝殻と生きている貝の違いも理解しました。事前に教えておくべきでしたね」と後悔を口にした。
1千万円を超える罰金を請求されてしまったシャーロットさんは、当時の心境を「本当に悲しかったですし、落ち込みましたよ。旅行が台無しになった気分です」と明かす。とても支払える額ではなかったため、カリフォルニア州サン・ルイス・オビスポ郡の裁判官に事情を話すと、罰金を500ドル(約7万8000円)に減額してもらうことができたそうだ。
その後、シャーロットさんは今回の件を忘れないように子どもたちが採った貝の数“72”という数字と貝殻のデザインを腕にタトゥーにして残した。シャーロットさんは「忘れがたい、高額なピズモ旅行になってしまいました」とコメントを残している。
高い勉強代になってしまったこのニュースに、人々からは「子どものしたことなんだから、罰金はなしでもいいんじゃない?」「こんな額の罰金を科すなんて、馬鹿げた法律だ」といったコメントのほか、「そこら中に採ってはいけないという看板があるはず」「72個も採る? 母親は知っていて子どもに採らせたんじゃない?」と疑う声も寄せられている。
ちなみに2023年6月にはフィンランドで、億万長者の男性がスピード違反により1800万円超の罰金を科されていた。
画像は『New York Post 「Mom fined $88K after kids collect 72 clams from California beach thinking they were seashells: ‘Ruined our trip’」(KFSN-TV)』『9News 「Why driver was fined almost $200,000 for Finland speeding offence」(Instagram)』『USA TODAY 「Airline passenger fined nearly $2,000 after dog finds undeclared McMuffins in luggage」(Commonwealth Of Australia)』『FOX 13 Tampa Bay 「‘A little too extreme’: Tampa family could face fines for putting Christmas lights up before Thanksgiving」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)
米カリフォルニア州フレズノに住むシャーロット・ラスさん(Charlotte Russ)は昨年末、5人の子どもたちを連れて、世界的なハマグリの中心地として知られる、同州ピズモ・ビーチへ出かけた。
遊び終えたシャーロットさんらがビーチを後にしようとした時、魚類野生生物局の職員がシャーロットさんに「お子さんが無許可で貝を採っています」と声をかけ、違反切符を切った。
身に覚えがないシャーロットさんが子どもたちに確認すると、5人で合計72個ものハマグリを採っていたことが分かった。「貝殻を集めているだけと思っていました」と話すシャーロットさんは、のちに罰金の請求書を受け取った。そこには8万8993ドル(約1397万円)という、目を疑うような高額が記されていた。
魚類野生生物局のマシュー・ジルさん(Matthew Gil)は、「貝が産卵できるように、4.5インチ(約11.4センチ)まで成長させなければなりません。そうすれば毎年子孫を残すことができるので、規制を設けているのです」と説明する。その大きさまで成長したハマグリに限り、カリフォルニア州のフィッシングライセンスとハマグリのサイズを測る「ノギス」を持っている人であれば、一日あたり1人10個までならハマグリを採取することができ、すでに死んでいるスカシカシパン(ウニの一種)などの生物や貝殻を採取することは問題ないという。海で何を拾ってはいけないのか、子どもたちに教育することが重要だとマシューさんは話す。
「ピズモ・ビーチで採れるメキシコハマグリについては、2枚の貝がしっかり閉じていて、簡単に開くことができなければ、それは貝殻ではなく生きているハマグリです」とマシューさんは述べ、貝殻とハマグリの違いについて説明している。のちにシャーロットさんは、「子どもたちは海で出会ったものに無闇に触らないことを学び、貝殻と生きている貝の違いも理解しました。事前に教えておくべきでしたね」と後悔を口にした。
1千万円を超える罰金を請求されてしまったシャーロットさんは、当時の心境を「本当に悲しかったですし、落ち込みましたよ。旅行が台無しになった気分です」と明かす。とても支払える額ではなかったため、カリフォルニア州サン・ルイス・オビスポ郡の裁判官に事情を話すと、罰金を500ドル(約7万8000円)に減額してもらうことができたそうだ。
その後、シャーロットさんは今回の件を忘れないように子どもたちが採った貝の数“72”という数字と貝殻のデザインを腕にタトゥーにして残した。シャーロットさんは「忘れがたい、高額なピズモ旅行になってしまいました」とコメントを残している。
高い勉強代になってしまったこのニュースに、人々からは「子どものしたことなんだから、罰金はなしでもいいんじゃない?」「こんな額の罰金を科すなんて、馬鹿げた法律だ」といったコメントのほか、「そこら中に採ってはいけないという看板があるはず」「72個も採る? 母親は知っていて子どもに採らせたんじゃない?」と疑う声も寄せられている。
ちなみに2023年6月にはフィンランドで、億万長者の男性がスピード違反により1800万円超の罰金を科されていた。
画像は『New York Post 「Mom fined $88K after kids collect 72 clams from California beach thinking they were seashells: ‘Ruined our trip’」(KFSN-TV)』『9News 「Why driver was fined almost $200,000 for Finland speeding offence」(Instagram)』『USA TODAY 「Airline passenger fined nearly $2,000 after dog finds undeclared McMuffins in luggage」(Commonwealth Of Australia)』『FOX 13 Tampa Bay 「‘A little too extreme’: Tampa family could face fines for putting Christmas lights up before Thanksgiving」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)